神経学的基礎疾患のない4歳から15歳までの小児22名について, P
300の潜時, 振幅, 出現パターンにつき検討を加えた.P
300潜時は10歳未満では年齢発達に伴い短縮し, 10歳以後成人の値となった.P
300振幅については, 年齢発達に伴い大きくなる傾向を認めたが, 有意の相関は認めなかった.P
300の出現パターンでは, 特に年少児群 (4歳~9歳) において,“Listen”課題に比し, 目標刺激を数える“Count”, 目標刺激に対してキー押し反応をする“Key-Press”課題においてP
300が出現してくる傾向が認められた.
P
300は, 小児においても安定して記録され, 高次認知機能を客観的に評価する手段として, 臨床応用が可能であると思われる.
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