脳と発達
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21 巻 , 6 号
選択された号の論文の17件中1~17を表示しています
  • 鴨下 重彦
    1989 年 21 巻 6 号 p. 516
    発行日: 1989/11/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
  • 藤野 佳世, 橋本 俊顕
    1989 年 21 巻 6 号 p. 517-522
    発行日: 1989/11/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    Rett症候群の有病率を知る目的で, 徳島県内養護学校, 養護施設を対象にアンケート調査を行った. 本症の有病率は15歳以下の女児1万人あたり0.36人 (0.12~1.05) と推測され, Hagbergの報告に比べやや低値を示した.
    本症の諸症状のうち, 病歴における退行現象, 現在像における特徴的な手の常同症と手の機能喪失, および自閉性が診断に重要な項目であると思われたが, 決め手となるものはなく, 個々の例において総合的に判定する必要があった.
    類似症状を呈する疾患には種々のものが認められたが, 広範な脳障害を有する疾患が多かった.
  • 森田 玲子, 中野 和俊, 平野 幸子, 泉 達郎, 平山 義人, 鈴木 暘子, 宍倉 啓子, 岡田 典子, 大沢 真木子, 福山 幸夫
    1989 年 21 巻 6 号 p. 523-528
    発行日: 1989/11/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    小児の皮膚筋炎 (DM) と多発性筋炎 (PM) の各1例にガンマグロブリン大量療法 (IVGG) を試み, 臨床効果を得た.
    対象症例は, 2歳9カ月発症のDM女児と12歳9カ月発症のPM女児. DM例はプレドニン内服, メチルプレドニゾロンによるパルス療法に次いで, 発症後5カ月にIVGGを施行. PM例はプレドニン内服, 血漿交換療法, 免疫抑制剤に次いで, 発症後12カ月にIVGGを施行.
    投与方法は, 乾燥ポリエチルングリコール処理ヒト免疫グロブリン400mg/kg/dayの5日間点滴静注を1クールとし, DMに1クール, PMに3クール投与した.
    効果判定は, 筋力改善度と血清CKの減少率でおこなった. 筋力改善はDMで1クール投与後1週, PMで2クール投与後2週で出現した. 両者とも筋力改善は持続し, DMでは1クール投与後4週から正常状態を保っている. 血清CK値の改善に関しては, DMでは, 50%減少に約10日, 正常化 (100mU/ml以下) に4週かかり, PMでは, 20%減少を最低値 (651mU/ml, 2クール投与後2週) としてその後は再上昇がみられた.
    2症例のIVGGに対する効果の差異に関して, 年齢, IVGGの施行時期, 基礎疾患の違い (特に免疫学的な筋障害過程の違い) 等, 文献的考察を加えて検討した.
  • 布施 孝久, 高木 卓爾, 間瀬 光人, 永井 肇, 伴野 辰雄
    1989 年 21 巻 6 号 p. 529-536
    発行日: 1989/11/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    乳幼児における腰仙部脂肪腫症例に対してMRI検査を開始し, Chapman (1982) による解剖学的分類を基にcaudal, dorsal, transitional typeに分類し, 代表的な5症例について呈示した. MRIと術中所見との比較では, 脂肪腫の形態および脊髄との関係が術前にほぼ把握でき非常に有用であったが, dorsal typeにおいては術中所見がMRI画像と異なり脂肪腫と脊髄との明瞭な境界は認められなかった. 術後のMRIでは脂肪腫の残存や低位円錐の変化が分かり, また水髄症の存在した症例では術前後の変化を観察でき, MRIは腰仙部脂肪腫に極めて有用な検査手段であると考えられた.
  • 安嶋 美紀, 小西 行郎, 栗山 政憲, 須藤 正克, 早川 克己, 石井 靖, 小西 薫, 一瀬 亨, 春木 伸一, 中村 凱次
    1989 年 21 巻 6 号 p. 537-542
    発行日: 1989/11/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    1986年4月から1988年4月の間に福井医科大学小児科を受診し, 点頭てんかんと診断された12例についてCT, MRI検査を行った. CTでは, 皮質萎縮, 脳室拡大を認め, 予後との関係では, CT上異常所見を認めない特発群が良好な傾向にあった. またMRIでは, CT所見に加えて白質と灰白質の分化不良を全例に認め, これは点頭てんかんに共通の所見と思われた. またPVH (periventricular hyperintensity area) を8例に認め, 予後との関係についてCTと比較検討した結果, grade III, IVの5例全例が重度の発達障害であった. 予後を論ずる上で, 脳実質病変の描出に優れているMRIは, 従来のCTに比べて有用であると思われた.
  • 鈴木 真琴, 杉江 秀夫, 鶴井 聡, 宮本 礼子, 杉江 陽子, 五十嵐 良雄, 加久 浩文, 深見 重子
    1989 年 21 巻 6 号 p. 543-549
    発行日: 1989/11/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    良性乳児型cytochrome c oxidase (CCO) 欠損症の1女児例について, 症例が4カ月, 1歳7カ月の時点に筋生検を行い, 組織学的, 生化学的に比較検討を行った. 第1回生検では, 多数のragged-red fiberを認め, CCO染色ではほとんど活性を認めず, CCOの酵素活性は対象の18.5%であった. 第2回生検では, ragged-red fiberは僅かに散在するのみで, CCO染色では著明な活性の上昇を認め, 酵素活性は53.3%にまで上昇しており, 組織学的には, 神経原性変化を認めた. 免疫組織学的には, 両者は同様なCCOのsubunit IVに対する抗原性を有していた. これらより本症の酵素活性の可逆性に, CCOの抗原性および神経原性因子の関与が示唆された.
  • 加我 牧子, 田中 美郷, 高見沢 勝, 内藤 春子, 二瓶 健次
    1989 年 21 巻 6 号 p. 550-556
    発行日: 1989/11/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    高音圧クリック刺激による聴性脳幹反応 (ABR) が無反応を示した小児147例 (検査症例約1,600名中9.2%) につき臨床的検討を行った. その結果, クリック刺激の周波数, 音圧における感音難聴sensorineural hearingloss (sHL) が認められたA群は121名, このうち伝音難聴を合併した者10名, A群と同条件下でHLはないと考えられるB群19名, 意識障害や最重度脳障害, 早期新生児死亡などのため, 聴覚に対する反応が確認できずsHLの有無について判定できなかったC群は8名であった. B群の15名は重度脳障害, 変性疾患など基礎疾患があり, その後音に対する反応が低下した者が7例および一過性無反応が4例あった. C群全員に精神遅滞があった. ABR無反応の時, 原則として難聴を考えるが新生児や, 重度脳障害, 変性疾患等基礎疾患がある時は聴覚と別の観点でABRを評価する必要のあることが多かった. 末梢要素の改善以外にABRの改善があるのは小児に特徴的と考えられた.
  • 島田 誠一, 玉井 普, 船戸 正久
    1989 年 21 巻 6 号 p. 557-562
    発行日: 1989/11/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    現在, 病院で長期に人工呼吸器を使用する小児患者が増えている. しかし, 患児が自分の家で家族とともに過ごす機会を持つことは非常に重要である. 我々は低酸素性虚血性脳症2例, 神経・筋疾患3例の計5症例に対して搬送用人工呼吸器を使用して公園や自宅等への外出 (17回), 外泊 (25回) を成功裡に行った. 最長外泊日数は7泊であった. 医学的管理の面で, 家族への教育が充分に行われておれば, 家族のみのケアによる在宅人工換気療法も可能であった. 家族へのアンケート調査でも多くの良い結果を得た.“より人間らしい医療” を考えた時, 小児における在宅人工換気療法も検討すべき時期にきていると思われた.
  • 神山 潤, 新村 文男, 福田 睦夫
    1989 年 21 巻 6 号 p. 563-568
    発行日: 1989/11/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    新生児late-onset encephalitic typeの単純ヘルペスウイルス (HSV) 感染症の1典型例を報告, 本邦報告例と比較検討した.
    症例は日齢13の男児で, 主訴は発熱. 入院時易刺激性を呈したが, 哺乳力は良好であった. 日齢16に痙攣が重積, 頭部CT, 脳波よりHSV脳炎を疑い, 同日 (第6病日) よりアシクロビルを投与, 軽快した. ウイルス抗体価の変動からHSV脳炎と診断した.
    1979年以降の本邦報告例29例中, 死亡例7例, 重度後遺症例12例と新生児HSV脳炎の予後は不良である. 自然軽快例の報告もあるが, 発熱, 痙攣を認めた新生児では, 皮膚粘膜病変の有無や初期の髄液所見にとらわれずに, 積極的に本症を疑い治療する事が重要と思われた.
  • 沖 潤一, 佐々木 暢彦, 楠 祐一, 長 和彦
    1989 年 21 巻 6 号 p. 569-573
    発行日: 1989/11/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    歳で左下肢から発症した遺伝性進行性ジストニアの女児例を経験した. 発症前-1.0SDの曲線に沿って伸びていた身長がジストニアの出現1年後から伸び率が低下し, 10歳で診断した時には,-1.33SDとなっていた. 髄液中のHVAは, 10.0ng/mlと低値だった. また本症例をジストニアと診断する以前に少量のhaloperidol (0.015mg/kg/日) を投与したところ, ジストニアが両側上下肢にみられ歩行不能となった. これらの事実は, 遺伝性進行性ジストニアにおけるドパミンの量的不足もしくはturn overの異常, および拮抗剤に対する反応性の亢進を示唆するものと思われた.
  • 水口 雅, 小宮 和彦
    1989 年 21 巻 6 号 p. 574-578
    発行日: 1989/11/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    進行性顔面半側萎縮症の1症例に対し, 新しい治療の試みとして, 星状神経節ブロックを施行した. 発病から治療開始までの3年間, 萎縮は著明に進行したが, 治療開始後, 進行は見られなくなった. 治療を1年4カ月間施行し, さらに治療終了後4年間経過を観察したが, 萎縮の程度は治療開始時と不変であった. 本症例における経験のみから, 神経ブロックが本疾患の進行を停止させる上で有効であると断定することはできなかった. しかしこの治療は, 頸部交感神経の慢性的刺激が本疾患の成因であるとする有力な説に立脚しているので, 今後の検討に値するものと考えられた.
  • 長村 敏生, 伏木 信次, 光藤 伸人, 松下 弘二, 郷間 英世, 長谷川 功, 越智 雅晴, 吉岡 博, 沢田 淳
    1989 年 21 巻 6 号 p. 579-581
    発行日: 1989/11/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    生後1日の新生仔マウスに5%酸素95%窒素の混合ガスを8時間負荷すると, その20%に脳内出血を生じる. partialasphyxiaの修復過程を解明するため, 出血確認後24時間の時点における海馬初期病変を線維性astrogliaのマーカーであるglial fibrillary acidic protein (GFAP) に対する免疫組織染色を用いて調べた. その結果, 実験対照群ではほとんど認められなかったGFAP陽性細胞が, 出血マウスでは錐体細胞の残存した海馬皮質に多数認められた. 低酸素性虚血性障害時の新生仔脳におけるGFAP陽性細胞の出現は成熟脳の実験的脳梗塞に比べて時間経過が極めて早く, この結果は新生仔脳の修復反応の特異性を示すものと思われた.
  • 江添 隆範, 佐藤 隆美, 宮尾 益知, 柳沢 正義
    1989 年 21 巻 6 号 p. 581-583
    発行日: 1989/11/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    P300の小児期から成人に至る加齢による変化を, 特に10歳代後半の対象を増やし検討した. P300の潜時は, 18歳まで加齢とともに1年につき9.7msecの割合で短縮し, それ以降は徐々に延長した. 振幅については, 年齢との間に有意の相関はみられなかった.
  • 吉川 秀人, 加我 牧子, 桜川 宣男, 加我 君孝
    1989 年 21 巻 6 号 p. 583-585
    発行日: 1989/11/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    Tay-Sachs病における聴覚過敏は音に対する驚愕反応とほぼ同義に使われているが, 本質的にこれらは異なるものであり言葉の混同がみられる. 今回2歳のTay-Sachs病患児に神経耳科学的検索を行い聴覚過敏の有無につき検討した. その結果, 本症例ではあぶみ骨筋反射は存在し, 行動反応聴力検査で中等度の域値上昇を認め, 聴覚過敏現象は観察されなかった. したがって本疾患における驚愕反応を聴覚過敏というのは不適当であり, その反射経路として新生児の音に対する反射路と同様, 下部脳幹レベルのものを考えるべきと思われた. また本疾患における驚愕反応は伸筋優位のものであり他疾患の屈筋優位の驚愕反応とは質的に異なることが推察された.
  • 笠木 重人, 汐田 まどか, 安藤 雅史, 竹下 研三
    1989 年 21 巻 6 号 p. 585-587
    発行日: 1989/11/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
  • 高梨 潤一, 上瀧 邦雄, 井合 瑞江, 杉田 克生, 田辺 雄三
    1989 年 21 巻 6 号 p. 588-589
    発行日: 1989/11/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    新生児期より観察し得た福山型先天性筋ジストロフィー症 (以下FCMDと略す) を報告した. 高CK血症, 頭部超音波・CT所見よりFCMDを疑い, 神経筋症状を注意深く観察したが, 生後2カ月までは筋力筋緊張低下は認められなかった. 生後50日に頭部MRIを施行し, 症状発現前に白質に広範な異常低信号域を認め, 側脳室後角の拡大, 脳回の平滑化も併せて認められた. 頭部MRI検査はFCMDの早期脳内病変の検出に有用と考えられた.
  • 野村 芳子
    1989 年 21 巻 6 号 p. 590-591
    発行日: 1989/11/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
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