脳と発達
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21 巻 , 4 号
選択された号の論文の17件中1~17を表示しています
  • 鈴木 義之
    1989 年 21 巻 4 号 p. 314
    発行日: 1989/07/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
  • 安藤 雅史, 汐田 まどか, 笠木 重人
    1989 年 21 巻 4 号 p. 315-320
    発行日: 1989/07/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    重症心身障害児 (者) の栄養状態を把握するために, 理学的および生化学的指標による栄養学的評価をおこなった.理学的には低身長, 低体重, 皮下脂肪厚の減少, 上腕筋囲 (筋タンパク) の減少を認めた.生化学的には血清総必須アミノ酸および分枝鎖アミノ酸の減少,[必須アミノ酸]/[非必須アミノ酸] および [Met+Trp]/[Val+Lys+Thr] の比の低下, 血清総タンパク, アルブミン, 総コレステロール, 中性脂肪, 総脂質等の低値傾向を認めた.理学的指標の異常は身体構成成分の減少を示唆し, 生化学的指標の異常は栄養障害の存在を支持する.また早朝空腹時血糖低値傾向, 朝食前後の血清遊離脂肪酸の著しい変動はエネルギー代謝の障害と関連しているのかもしれない.
  • 鈴木 文晴, 平山 義人, 桜川 宣男, 有馬 正高
    1989 年 21 巻 4 号 p. 321-326
    発行日: 1989/07/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    Rett症候群5例のCTスキャンの経時的な変化を検討した.各症例に共通した経時的変化のうち最も明らかな変化は, シルビウス裂, 前頭葉前極部脳外腔, および大脳縦裂の拡大と, これらの部位の周囲における脳溝の拡大であった.この変化は同部位における皮質または皮質直下の白質の進行性の病態を示唆すると考えられた.この他に, 症例により側脳室前角と第3脳室とが経過とともに拡大し, また脳幹と小脳とは若年より小さく, 成長不良の傾向があった.本症候群における病変は脳の広い範囲におよぶが, 特にシルビウス裂周囲と前頭葉とにおいて著しく, その変化は臨床症状同様に進行性であることが明らかになった.CTスキャンは本症候群の診療と病因・病態の追求に有用である.
  • 山下 純正, 三宅 捷太, 山田 美智子, 岩本 弘子, 山田 和彦
    1989 年 21 巻 4 号 p. 327-333
    発行日: 1989/07/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    小児の慢性の小脳失調症状を呈した2家系の兄弟例を含む8例について, 臨床症状とMRI所見とを検討した.病型は臨床的特徴より小脳型5例, 脊髄小脳型1例, Marinesco-Sjogrensyndrome1例, 未分類例1例と考えられた.MRIの所見により全例において小脳虫部正中矢状断断面積の減少がみられ, また橋正中矢状断断面積の有意な減少を示した例が5例に認められた.
    上述の小脳失調症状を呈した8例の特徴として, 小脳萎縮を呈しながらも緩徐ではあるが運動発達を獲得していること, 病因として遺伝的因子の関与が考えられた.これらの症例を従来のnon-progressive ataxic syndromesおよび成人の脊髄小脳変性症とのつながりの中で考察した.
  • 下泉 秀夫, 宮尾 益知, 小林 繁一, 中三川 晃利, 山本 佳史, 田中 修, 柳沢 正義
    1989 年 21 巻 4 号 p. 334-339
    発行日: 1989/07/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    結節性硬化症患児6名に, 頭部CTおよび磁気共鳴画像 (MRI) を施行し, 比較検討し, さらに臨床症状と対比させた.MRIではCTにおいて描出困難であった皮質の結節および白質病変を, IR法 (T1強調画像) では低信号域として, SE法 (T2強調画像) では高信号域として明瞭に示すことができた.しかし脳室壁の石灰化病変はCTほど明瞭ではなかった.またMRIにて皮質および白質に多数の病変を認めた3例は, 知能障害も重度であり, 運動発達も著しく遅れ, 痙攣発作も難治であった.MRIにより, 結節性硬化症患児の精神運動発達の予後を, 従来より正確に予測することが可能であると思われた
  • 小川 昭之, 園田 浩富, 石和 俊, 沢口 博人, 若山 幸一
    1989 年 21 巻 4 号 p. 340-347
    発行日: 1989/07/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    二つの二次元脳電図間の有意差検定法のシステムを開発する事を目的として, 正常健康6歳小児と8歳小児のそれぞれ4名ずつを対象とし, 覚醒脳波を12カ所より単極導出, 磁気記録し, 10秒間の脳波を1区間として1名当たり4区間ずつ連続して選び, 1区間あたりサンプリング間隔20msec, 512個のデジタル量に変換し, えられた時系列に自己回帰・要素波解析を施し, α1波のパワーを求め, ついで既報 (小川, 1984) のプログラムを施し, α1波の二次元脳電図を得, その平均パターンを描記するシステムを開発した.ついで, 二つの二次元脳電図平均パターン間の有意差部位を等高線で描記するシステムを開発した.その結果, 6歳と8歳を比較すると1%の危険率で左右, 特に右頭頂部に有意差のある領野を図示する事ができた.
  • 萩野谷 和裕, 相川 純一郎, 野呂 知世, 渡辺 瑞香子, 飯沼 一宇, 成沢 邦明, 多田 啓也
    1989 年 21 巻 4 号 p. 348-353
    発行日: 1989/07/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    Leber先天盲をともなった, ペルオキシゾーム病の姉弟例を報告した.弟は無色素性網膜変性, 重度精神運動発達遅滞, 肝腫, 低緊張, 末梢神経障害, 小脳および脳幹の著明な萎縮を特徴としており, 姉は, 網膜色素変性があり, 剖検にて大脳白質の髄鞘形成不全とheterotopy, 肝の線維化, 腎の小嚢胞が認められた.弟において, 極長鎖脂肪酸の増加が認められたが, 肝には正常形態のペルオキシゾームが存在しており, phytan酸や胆汁酸の特徴的な変化はなく, Zellweger症候群やinfantile Refsum病, infantile ALDとは異なるペルオキシゾーム病が考えられた.
    今後, Leber先天盲において, 積極的なペルオキシゾーム異常の検索が必要であることを強調した.
  • 田川 哲三, 板垣 裕輔, 三牧 孝至, 小野 次朗, 田中 順子, 鈴木 保宏, 藪内 百治, 山田 一雄, 早川 徹, 隅 清臣
    1989 年 21 巻 4 号 p. 354-360
    発行日: 1989/07/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    小児モヤモヤ病においては頭蓋内・外血管吻合術が現在治療の主流を占めているが, 手術前後の血行動態の変化を, 超音波Doppler法により評価を行った.吻合術は浅側頭動脈一中大脳動脈吻合術, encephalo-duro-arterio-synangiosisを施行し, 脳主要血管およびbypassのdonor arteryである浅側頭動脈の血流速, 血流速波形を分析し, 術後の血管写所見および臨床所見と比較検討した.浅側頭動脈での平均最高流速は術前に比べ術後には有意に増加し, また, 血流速波形は術前には外頸動脈パターンを示していたが, 術後には内頸動脈パターンに変化した.この所見は血管写所見および臨床症状, 脳波所見の改善とも一致を認めた.超音波Doppler法による血流速測定は, 小児モヤモヤ病に対する頭蓋内・外血管吻合術の評価に有用であると考えられた.
  • 斎藤 加代子, 田中 あけみ, 原田 隆代, 池谷 紀代子, 福山 幸夫, 荒畑 喜一, 杉田 秀夫, 大沢 真木子, 宍倉 啓子, 鈴木 ...
    1989 年 21 巻 4 号 p. 361-368
    発行日: 1989/07/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    家系に属するDuchenne型進行性筋ジストロフィー症患者6例および両親・同胞17例全員 (1例を除く) につき, cDNAプローブによる遺伝子分析を行った.その結果, 患者ではcDNAの5'末端に相当するcDNAプローブ1-2aで6例中2例に, cDNAの中央に相当するcDNAプローブ8で6例中3例に遺伝子欠失が証明された.残る1例ではcDNAプローブの全領域で欠失は認められなかった.家族構成員では5家系中2家系で, 欠失による新たなバンドの出現によって保因者を同定し得た.別の2家系では, 患者で欠失によるバンドの消失のみを示したためさらに検討が必要と考えた.また1家系4例について, 螢光抗体法により生検大腿四頭筋のdystrophinの局在を調べ, 患者で筋細胞膜にdystrophin欠損を示した.さらに, 遺伝子診断の遺伝相談への応用の可能性に関して言及した.
  • 梶山 通, 河村 一郎, 藤田 篤史, 浜本 和子, 西 美和, 北野 昭人, 松田 一郎, 大谷 宜伸, 三池 輝久
    1989 年 21 巻 4 号 p. 369-373
    発行日: 1989/07/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    拡張型心筋症をはじめとする多彩な臨床症状を呈したミトコンドリア脳筋症の女児一例を経験した.症例は3歳頃より易疲労性, 身長伸び不良, 痙攣を認め, 6歳11カ月時に筋生検でNADH-CoQ reductase (complexI) およびcytochrome c oxidase (complex IV) の著しい活性低下を認め, ミトコンドリア脳筋症と診断した.ミオクローヌス, 拡張型心筋症もみられるようになり, 9歳10カ月時に心不全にて死亡した.
  • 後藤 一也, 小川 昭之, 中下 誠郎, 岡田 仁, 笠井 直人
    1989 年 21 巻 4 号 p. 374-378
    発行日: 1989/07/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    急性脳炎の6歳男児例に頭蓋内圧モニターを行い, 頭蓋内圧, 脳灌流圧を数量的にとらえ, 頭蓋内圧のコントロールをはかり, 転帰は良好であった.同時記録した脳波に, 自己回帰解析を施したが, 頭蓋内圧が25mmHgをこえると, 脳波のトータルパワーは1,000μv2以下に低下する傾向がみられた.脳波のパワーを求めることで頭蓋内圧の推定が可能と思われた.
  • 吉村 伊保子, 佐々木 淳, 秋元 博之, 吉村 教皋
    1989 年 21 巻 4 号 p. 379-384
    発行日: 1989/07/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    典型的な先天性筋緊張性ジストロフィーに自閉症を伴っていた症例 (11歳女児) を報告し, その臨床像, CT像, 筋生検 (光顕, 電顕) 所見を述べるとともに, 本例の示す意味について考察した.
    電顕所見によると, 歪に分葉した中心核と, その周辺部の筋原線維の変性を特徴としていた.
    本例は, 精神遅滞と脳波およびCT像の異常を認め, 他の剖検例の所見をあわせて考えると, その脳器質障害は明らかである.したがって, 本例は, 自閉症がいくつかの病因をもった器質性症候群であるという仮説を支持する症例のひとつに加えられ得ることを述べた.
  • 梅村 淳, 高木 卓爾, 永井 肇
    1989 年 21 巻 4 号 p. 385-389
    発行日: 1989/07/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    幼若乳児のビタミンK欠乏による頭蓋内出血は多発性出血を特徴とし, 予後が不良であることが多い.最近, 著者らは生後43日目の男児でビタミンK欠乏による頭蓋内出血をCTとMRI画像により比較検討できた1症例を経験したので報告した.MRI検査では, CTではっきりとしなかった出血の存在を確認することができ, 特に後頭蓋窩硬膜下血腫の鮮明な画像が得られた.また従来, CTで広範な脳浮腫と考えられていた部分にもMRIでは出血が認められ, ビタミンK欠乏による頭蓋内血腫は多発性で漏出性の点状出血に起因すると推測された.
    MRIはビタミンK欠乏による頭蓋内出血の存在部位と拡がりを正確に示し, 治療方針を決定する上で極めて有用と考えられた.
  • 奈良 隆寛, 野崎 秀次, 相原 敏則, 前川 喜平
    1989 年 21 巻 4 号 p. 390-391
    発行日: 1989/07/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    ヘルペス脳炎の2歳女児の急性期にsingle photon emis. sion computed tomographyを行い, X線CTで低吸収域を呈した両側側頭部に, 一過性の脳血流の増加を証明した.この現象は脳梗塞のときに梗塞巣の脳血流が一過性に増加するというluxury perfusionと同一であると考察した.
  • 荻原 ゆかり, 八木 芳雄, 沢井 信邦, 中澤 良樹, 松村 忠雄, 津野 隆久, 神田 仁, 市川 元基, 小池 健一, 矢野 秀実, ...
    1989 年 21 巻 4 号 p. 392-393
    発行日: 1989/07/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    福山型先天性筋ジストロフィー症 (以下FCMD) に, 鎖肛を合併した症例を経験した.症例は, 1歳男児.日齢2で, 入工肛門を造設され, その後の発達遅延のために当科を受診した.全身の筋緊張低下, 関節拘縮, MM型CPK上昇, 頭部CTスキャン所見, 筋生検所見より, 典型的なFCMDと診断した.鎖肛は, 低位鎖肛でありながら, 直腸球部尿道瘻を持つ極めて稀な型であった.
    鎖肛は, 胎生早期の発生学的異常で起こるとされており, FCMDの発症時期, 原因を考える上で興味深い症例と思われた.
  • 野崎 秀次, 浜野 晋一郎, 堀田 秀樹, 奈良 隆寛, 中江 陽一郎, 前川 喜平
    1989 年 21 巻 4 号 p. 394-396
    発行日: 1989/07/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    熱性けいれん36例およびてんかん69例において発作後早期に髄液および血清のneuron-specific enolase (NSE) 活性を測定した.多くの症例でNSE活性は正常範囲内にとどまった.正常上限をこえたものはわずかに認められたが, このNSE活性の上昇は, 以前に経験した脳炎・脳症などの場合と比較して明らかに低値であった.また, この上昇の度合いとけいれん持続時間および発作型との間に相関は認められなかった.今回の結果から, けいれん性疾患においてNSE活性を重積発作の神経細胞に対する影響をみる指標とするのは困難であると考えられた.また脳炎・脳症などにおいてNSE活性を測定する上でのけいれん発作の2次的な影響は少ないと推測された.
  • 佐藤 文宣, 福山 幸夫
    1989 年 21 巻 4 号 p. 397-399
    発行日: 1989/07/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
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