極小未熟児の計67例で受胎後修正週数30, 32, 34, 36, 38, 40, 42に前大脳動脈 (ACA) のPourcelot's index of resistance (RI-ACA) と脳底動脈 (BA) のRI (RI-BA), RIratio (=RI-ACA/RI-BA) を超音波パルスドプラ法を用い測定し, 以下の結果を得た.
(1) RI-ACA<RI-BAの関係が89.6%でみられ, 両者の平均値の差の検定をするとRI-ACA (0.744±0.026)<RI-BA (=0.766±0.026) であり, 有意差が認められた.
(2) 成熟新生児と比較すると極小未熟児ではRI-ACA, RI-BAともに有意に高値であったが, 満期の頃は安定し成熟新生児期の値とほぼ等しくなった.
(3) RI ratioでは極小未熟児と成熟新生児の間に有意差はなかった.
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