脳と発達
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24 巻 , 3 号
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  • 三池 輝久
    1992 年 24 巻 3 号 p. 214
    発行日: 1992/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
  • 山内 秀雄, 鈴木 文晴, 桜川 宣男, 黒川 徹
    1992 年 24 巻 3 号 p. 215-221
    発行日: 1992/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    臨床上欠神発作の特徴を示し, 発作間欠期脳波では片側前頭部を中心に焦点性発作波を認め, 発作時脳波ではその焦点性発作波が先行した後3Hz全般性棘徐波複合を認める3例についての臨床的検討を行った. 発作症状では単純型が1例, 四肢の脱力を伴う例が1例, 自動症を伴う例が1例あった. いずれも焦点性発作波が片側前頭部に認められた後すみやかに3Hz棘徐波複合を認めた. 発作波持続時間は20秒間以内と比較的短かった. これら3例は脳波上の所見より二次性両側同期による欠神発作とするのが妥当であると考えられた.
  • 米山 均, 吉川 秀人, 鈴木 秀典, 岡庭 真理子, 桜川 宣男
    1992 年 24 巻 3 号 p. 222-227
    発行日: 1992/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    満期産仮死児では, その脳血管系の発達との関連でparasagittal cerebral injuryを呈する例が多いと言われている. しかし, 新生児期に, 頭部エコーまたCTによって, その病変をとらえる事は困難である. 今回, 神経学的所見と頭部CTよりparasagittal cerebral injuryと診断した周産期仮死の症例を報告した. Parasagittal cerebral injuryの診断には, 生後1~3週の間の頭部CTと上肢近位部の筋力低下または筋緊張異常の所見が有用である. 最近, その予後として, 学童期からの知的または行動面での異常が考えられている. 早期診断とその後の経過観察は, その発症頻度の把握, 予後の解明また発生要因の推定とその回避につながるであろう.
  • 前垣 義弘, 木村 正彦, 吉野 邦夫
    1992 年 24 巻 3 号 p. 228-233
    発行日: 1992/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    重症心身障害児 (以下, 重心児) 23例の血漿insulin-like growth factor I (IGF-1) を測定したところコントロール群に比べ有意に低値であった. 理学的には重心児は低身長とるいそうが著しく, 検査上は血清総蛋白質 (TP), アルブミン (Alb), レチノール結合蛋白, プレアルブミンが低値であった. 重心児のなかでもIGF-I低値群は正常群に比べ身長が低くTP, Albが低い傾向にあった. 重心児10例に蛋白質を10~20口間補充したところIGF-I, TP, Albが増加した. これらのことより重心児の栄養学的評価や治療効果の評価にIGF-Iは有用であると考えられる. 尿中成長ホルモンは重心児で高く, 多くの症例の成長ホルモン分泌能は保たれていることを示唆するものであった.
  • 鈴木 秀典, 桜川 宣男
    1992 年 24 巻 3 号 p. 234-237
    発行日: 1992/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    髄液中のドパミンβ水酸化酵素 (DBH) を測定し, 水頭症患者の脳内ノルアドレナリン動態を生化学的に検討した. 対象は主に進行期と考えられる患者 (5~74歳) 7例. 中枢神経症状のない小児 (5~11歳) の髄液を小児期の対照とした. 水頭症患者のDBH活性は対照値より有意に上昇していた. ヘルペス脳炎による水頭症は, 進行期にDBH活性が上昇し, 腰椎穿刺による排液, 減圧療法により水頭症の進行が抑制されるのと並行して活性が下降する傾向が見られた. 以上より, 水頭症の進行期には, 脳内のノルアドレナリン神経系活動は亢進していることが示唆された.
  • 小西 徹, 長沼 賢寛, 本郷 和久, 村上 美也子, 山谷 美和, 岡田 敏夫
    1992 年 24 巻 3 号 p. 238-243
    発行日: 1992/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    小児期発症のてんかん患者264例においてアンケート形式で発作誘発因子の保有率, 種類を調査した. その結果, 1) 136例 (51.5%) で何等かの誘発因子を認めた. 2) 発熱および感染症が最も高頻度で, 身体的疲労, 睡眠障害, 精神的ストレス等が続いたが特殊な知覚刺激は少なかった. 3) 年齢によって発作誘発因子の種類は違っていた. 4) てんかん症候群によっても誘発因子は異なり, 症候性部分てんかん, 覚醒時大発作てんかんで高頻度であり, また発作難治例に高頻度であった. 5) 発作好発時間帯によっても異なり, 夕方に発作がある例に多く認めた. 以上より, 発作誘発因子は小児においても少なからず認められ, 臨床症状と密接に関係していることが示唆された.
  • 伊藤 政孝, 杉江 秀夫, 杉江 陽子, 古川 信子, 五十嵐 良雄
    1992 年 24 巻 3 号 p. 244-249
    発行日: 1992/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    筋型糖原病であるphosphoglycerate kinase (PGK) 欠損症の患児に前腕阻血試験を行い1H, 31P-magnetic resonance spectroscopy (MRS) を, 前者では除蛋白血清で後者ではin vivoで生化学的な動態について検討した. 阻血試験下において患児では乳酸の生成がなく, 血中アラニンの減少が認められた. また31P-MRSによる検討では, phosphomonoesterの著明な蓄積と, ATPの減少, 緩慢な細胞内pHの低下がみられた. ATPは阻血運動下において著明に減少した. 筋型糖原病患者において運動後にみられる筋硬直, ミオグロビン尿, CK値の上昇などは, このような細胞内代謝の変化による筋細胞の障害に起因するものと推測された.
  • 浜野 晋一郎, 中西 洋子, 奈良 隆寛
    1992 年 24 巻 3 号 p. 250-256
    発行日: 1992/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    1990年10月に埼玉県で集団発生した病原大腸菌O157: H7による出血性大腸炎の患児の一部に神経症状が認められた. 急性期には痙攣と意識障害がみられ, その回復期には膀胱障害, 自発眼振, 動作時振戦, 横隔神経麻痺が出現した. 発症経過ならびに髄液所見などから神経症状の発現にはverotoxinなどの毒素の関与が示唆された. また神経症状の合併した症例では低補体が顕著であった.
  • 田村 忠久, 今野 金裕, 松本 俊介, 後藤 恒夫
    1992 年 24 巻 3 号 p. 257-261
    発行日: 1992/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    一過性の左不全麻痺と, 鉄欠乏性貧血および持続性の血小板増多症がみられ, 脳梗塞と画像診断された9カ月の乳児例を経験した. 梗塞巣は右内包後脚から放線冠にかけて, X線CTで低吸収域として, MRIのT1強調画像で低信号域, T2強調画像で高信号域として描出された. 脳血管撮影で脳血管奇形は否定的であった. これらの検査所見と発症時の状況から, 自験例では, 脳梗塞発症の原因として, 潜在した血小板増多症が, 誘因として軽微な頭部外傷が考えられた. 患児の鉄欠乏性貧血は鉄剤投与ですみやかに改善されたが, 血小板増多症は持続していたため, その他の原因による血小板増多症の可能性も疑われた.
  • 小枝 達也, 河野 義恭
    1992 年 24 巻 3 号 p. 262-267
    発行日: 1992/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    非言語音認知障害を呈したLandau-Kleffner syndromeの8歳女児例を報告した. 脳波では, 全般化する棘徐波が断続的あるいは持続的に認められた. 脳波異常と聴覚認知障害はよく相関しており, 覚醒, 睡眠ともに棘徐波が持続した時期には, 音そのものに対する反応も消失していた.脳波が正常化し, てんかん発作が抑制されてからは,(1) 音をよく知覚するようになり,(2) 社会音認知の改善が認められ,(3) 音節がある程度聞き取れるようになった. また, 文字を学習することにより発音の獲得が可能となっており, 本症候群の病態生理を考える上で重要な所見と思われた.
  • 成田 正明, 藤崎 淳子, 横山 純好, 佐々木 恒之, 酒井 國安, 橋本 公夫
    1992 年 24 巻 3 号 p. 268-272
    発行日: 1992/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    先天性脳腫瘍にて発症した結節性硬化症の女児例を報告した. 在胎中より水頭症を認め, 出生直後の頭部CTで右大脳半球に巨大な脳腫瘍を認め直ちに摘出術を行った. 病理診断が上衣下巨細胞性星膠腫と判明したことに伴い結節性硬化症と診断, 経過観察をしていたところ, 後にてんかん, 知能障害, 皮膚白斑を認めた. 一方この腫瘍細胞の起源については神経系由来, グリア細胞由来など議論が多い. 本症例の腫瘍細胞を免疫組織化学的に検討したところ, glialfibrillaryacidic protein, neuron specific enolase, S-100蛋自とも一部に陽性細胞を認め, 神経系, グリア系の細胞が混在する腫瘍であることが示唆された.
  • 木通 めぐみ, 泉 達郎, 原 美智子, 三石 洋一, 小林 直紀, 福山 幸夫
    1992 年 24 巻 3 号 p. 273-277
    発行日: 1992/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    尿崩症と低身長に引き続き小脳症状を発現した16歳男子例を報告した. 1967年, 豊倉らが新しい疾患単位として提唱したものに一致するが, 追加症例の発表は少なく, 責任病巣の特定も十分ではなかった. 私達は, 本例に頭部CT, MRI, growth hormone releasing factorやcor. ticotropin releasing factor負荷試験を含む視床下部下垂体機能検査, 聴性脳幹反応など, 新しい診断技術による検討から, 本疾患が視床下部, 脳幹, 小脳の系統的変性疾患である可能性を示唆した.
  • 奥村 彰久, 早川 昌弘, 渡辺 一功, 鬼頭 正夫, 根来 民子, 川村 正彦
    1992 年 24 巻 3 号 p. 278-282
    発行日: 1992/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    MRIにて白質病変以外に視床あるいは基底核に病変を認めた急性散在性脳脊髄炎 (ADEM) の2例を報告した. 症例1は4歳男児・歩行障害および知覚異常にて発症した. MRIではT2強調画像において右前頭葉・両側側頭葉および両側視床に高信号域を認めた. 症例2は4歳女児.感染後に歩行障害にて発症した. MRIではT2強調画像において左小脳・両側尾状核・両側レンズ核前部・左後頭葉白質に高信号域を認めた. 両者とも副腎皮質ホルモン剤の投与にて軽快し, 再燃を認めていない. MRIは脱髄病変の描出に優れており, ADEMの診断に有用であると思われた.
  • 伊東 恭子, 河合 伸二, 西野 昌光, 李 容桂, 根岸 宏邦, 伊東 宏
    1992 年 24 巻 3 号 p. 283-288
    発行日: 1992/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    Infantile neuroaxonal dystrophyの兄弟例を経験した. 早期症状では下肢筋緊張低下, 知能障害, 視力障害が特徴的で, 臨床検査上は血清, 脳脊髄液中のGOT, LDH上昇以外は正常であった. MRIでは小脳虫部, 脳幹の進行性萎縮を認めた. 脳波は3歳以後, 背景脳波のdisorganizati0nと高振幅速波が著明となり, 末期には低振幅不規則δ波主体となった. 聴性脳幹反応 (ABR) は発症後約2年で無反応となり, 体性感覚誘発電位 (SEP) は4歳で高位頸髄から脳幹部の異常を示した. 病理学的には中枢, 末梢神経にspheroid bodyを認め, 脊髄後角, 延髄後索核, 中脳, 橋被蓋に高度であった. MRI, ABR, SEPは脳幹部の変性を示唆し, 診断上有用であると思われた.
  • 井上 成彰, 金沢 千佳子, 金子 堅一郎
    1992 年 24 巻 3 号 p. 289-290
    発行日: 1992/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    中枢神経ウイルス感染における髄液2', 5'-オリゴアデニル酸合成酵素 (2-5 AS) 活性をみるために, 無菌性髄膜炎の23例についてその活性値を調べ, うち8例では経過に伴うその値の変動をみた. (1) 無菌性髄膜炎の髄液2-5AS活性値は152.9~7,876.2pmol/dl (平均: 2,785.3±2,654.1 pmol/dl) であった. これは, 非神経疾患 (n=10, 平均: 39.9±21.0pmol/dl), 非感染性神経疾患 (n=4, 10.0~56. 0pmol/dl), 痙攣性疾患 (n=14, 平均22.0±7.3pmol/dl) に比して全例著明な高値を呈した. (2) 無菌性髄膜炎の経過に伴うその値は, 急性期には著明に上昇し, その後症状の軽快に伴って低下した. これらのことより, 髄液2-5 AS活性は, 無菌性髄膜炎のウイルス感染の判定および病状の評価に有用なマーカーになりうると考えられた.
  • 山内 秀雄, 平野 悟, 桜川 宣男, 黒川 徹
    1992 年 24 巻 3 号 p. 291-293
    発行日: 1992/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    顔面および下肢の皮膚の単純性血管腫, 同側の頭皮動静脈凄, 対側の小脳動静脈奇形を同時に合併した7歳女児を報告した. 小脳出血で発症し, 発症までの精神運動発達および診察上神経学的所見は正常であった. 皮膚および頭蓋内病変の合併が偶然である可能性も否定できないが, 病因論的には胎芽期における血管形成期の錯誤現象の結果生じたものと考えた. これまで報告されている神経皮膚症候群中で本例に該当するものはない. しかし本例は, 神経皮膚症候群の基本的疾患概念を満足するものであり新しい神経皮膚症候群である可能性をもつものとして考慮すべきであると考えられた.
  • 大谷 和正, 田川 哲三, 二木 康之, 岡本 伸彦
    1992 年 24 巻 3 号 p. 293-295
    発行日: 1992/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    バルプロ酸ナトリウム (VPA) 投与中に突発性発疹に罹患し, 同時に汎発性血管内凝固症候群 (DIC) を来した特発性全般てんかんの乳児例を経験した. VPAによる凝固機能異常に関しては多くの報告があるが, DICに進展した症例の報告はきわめて少ない. しかし, 本例と最近のいくつかの報告と合わせて考えると, VPA投与患者, 特に比較的血中濃度の高い患者においては, 種々の感染症罹患時に稀ならず血液凝固機能異常や出血傾向が出現することを考慮する必要があると思われる。
  • 仲本 なつ恵, 浜口 弘, 内藤 春子, 二瓶 健次
    1992 年 24 巻 3 号 p. 296-298
    発行日: 1992/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    1歳10カ月からL一ヒスチジン銅の筋注療法が施行しているMenkes病の1例を報告した. 現在3歳9カ月であるが, その間に臨床症状は軽度改善し, 検査所見上も血清銅, セルロプラスミン値は上昇し, dopamine β-hydroxylaseの上昇, 血清, 髄液中の乳酸. ピルビン酸値の低下などがみられ, 銅依存酵素活性が改善している可能性が示唆された. 今までの銅補充療法に比較して継続が比較的容易で, 副作用も現在認められないことから, 予後不良の本疾患に対し今後もL-ヒスチジン銅の筋注療法を継続し, 有効性と副作用について注意深く観察するべきと思われた.
  • 洲鎌 盛一, 草野 薫, 宮田 市郎, 岡崎 実, 衛藤 義勝, 伊藤 文之, 前川 喜平
    1992 年 24 巻 3 号 p. 298-300
    発行日: 1992/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    てんかん児の4例に, single photon emission computed tomography (SPECT) 検査で小脳の血流低下を認めた. 小脳とてんかんの関係は古くから論ぜられている. 即ち, 小脳が大脳の痙攣発作に対して抑制機能をもっていること, 痙攣発作で小脳障害が引き起こされることが言われている. 4例にみられた小脳の血流低下もてんかんの病態に何らかの関りがあると考え報告した.
  • 椎原 弘章
    1992 年 24 巻 3 号 p. 301
    発行日: 1992/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
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