脳と発達
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26 巻 , 5 号
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  • 大塚 親哉
    1994 年 26 巻 5 号 p. 386
    発行日: 1994/09/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
  • 加我 牧子, 稲垣 真澄, 平野 悟, 長利 伸一, 木下 裕俊
    1994 年 26 巻 5 号 p. 387-392
    発行日: 1994/09/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    重症心身障害児16例の聴覚識別能を評価するため受動的刺激条件による事象関連電位 (ERP) を記録した.このうち9例で潜時150-596msにmismatch negativity (MMN) 様電位が得られた.MMN様電位陽性群と陰性群とで音声への反応行動に差は認められなかった.頭部CT所見上の皮質聴覚領病変の有無との間にも明らかな相関は認められなかった.今回の対象児にみられたMMN様電位が, 健常児にみられるMMNすなわち, 複数の刺激を本人の自覚とは関係なく自動的に識別する過程で出現する反応と同じ意味を持つかどうかはさらに検討が必要であるが, 重症心身障害児においてもわずかな周波数の差をある程度識別している可能性が示された.この反応の有無により, 音声刺激を活用した療育への応用を考慮できると思われた.
  • 吉村 加与子, 浜田 文彦, 野村 伊知郎, 倉繁 隆信
    1994 年 26 巻 5 号 p. 393-397
    発行日: 1994/09/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    当科外来で加療中の小児てんかん100例について, てんかんおよびてんかん症候群の国際分類 (1989) を用いた臨床脳波学的検討を行った.局在関連性てんかんに属する者は53%, 全般てんかんに属する者は42%, 未決定てんかん1%, 分類不能4%であった.発作の抑制率は局在関連性てんかんの特発性, 潜因性, 全般てんかんの特発性でほぼ100%であり, その他の3群では60%台であった.1989年の国際分類には局在関連性てんかんにおいて症候性と潜因性の明確な診断基準がないなどの問題もあるものの, 今回の検討ではその分類と臨床経過はよく合致し臨床に有用であると考えられた.脳波については経時的検討を行い, 経過中, 発作波焦点が前頭部を通過するか前頭部へ移行することが予後不良の一因子であると考えられた.
  • 大木 隆史, 渡辺 一功, 根来 民子, 麻生 幸三郎, 早川 文雄, 羽賀 淑子, 三浦 清邦, 鬼頭 正夫, 前田 規秀
    1994 年 26 巻 5 号 p. 398-403
    発行日: 1994/09/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    経過中に聴性脳幹反応 (ABR) のH波以降の成分の欠落, または顕著な弁別不良が認められた小児7例について検討した.7例中2例は, 脳幹を含め中枢神経系を広範に障害する変性疾患を有していた.しかし, 他の症例では臨床症状の主体は3例が振戦, 2例が錐体路症状であり5例とも脳幹の異常を示す症状は認められず, 画像診断上も明らかな脳幹の病変は認められなかった.7例中5例ではABRの経時的な変化は臨床症状とよく相関していた.1波以降の成分の欠落, または顕著な弁別不良をきたす病因は多彩であり, 必ずしも従来の報告ほど重篤な脳障害を反映しているとは限らなかった.また, ABRは経時的に繰り返し施行し, 他の検査と合わせて評価する必要があると思われた.
  • 麻生 昌子
    1994 年 26 巻 5 号 p. 404-410
    発行日: 1994/09/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    当園外来にて経過観察中の屋外実用歩行可能な脳性麻痺児40例について, 種々の臨床的検討を行った.低出生体重の既往を有する例は45%で, 後方視的には明らかな脳損傷の原因を特定できない例が約半数存在した.平均歩行開始年齢は2歳2カ月であるが, 痙性片麻痺では1歳10カ月と早く, 6割が歩行開始後歩行パターンの異常を主訴に受診していた.CT, EEGは痙性片麻痺で高率に異常を認めたが, てんかん発症は脳性麻痺の型やIQ (DQ) とは相関しなかった.IQ (DQ) は6割が正常域で, 学童の7割が普通学級に在籍していた.脳性麻痺児は歩行獲得後も種々の療育を必要とすることが多く, 外来訓練は継続されていた.
  • 山田 和孝
    1994 年 26 巻 5 号 p. 411-417
    発行日: 1994/09/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    昭和53年度-昭和62年度に千葉県袖ヶ浦市 (人口約5万人) の4カ月健診, 1歳半健診, 3歳健診を中心に, 脳性麻痺, 精神遅滞, Down症候群の発生率の調査を行った.市保健センター, 通園施設, 医療・療育機関などを対象に調査した.3疾患の症例数と出生千人当たりの発生率は, 脳性麻痺11例, 2.17, 精神遅滞44例, 8.68, Down症候群5例, 0.99であった.脳性麻痺の原因の81.2%は周産期異常を認めた.精神遅滞の原因の中で, 明らかな周産期異常22.7%, 断定できないが周産期の異常と思われるのは18.2%と大きな割合を占めていた.脳性麻痺は従来言われているような発生率の減少は見られず, 今後一層の発症予防対策が必要である.
  • 辻 雅弘, 室井 純子, 依藤 亨, 清水 健, 奥野 毅彦, 奥野 武彦
    1994 年 26 巻 5 号 p. 418-422
    発行日: 1994/09/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    カ月時に痙攣を認め, 脳波上, 中心-側頭部に焦点をもつ小児良性てんかん (BECCT) と思われ, クモ膜嚢胞を合併した症例を経験した.クモ膜嚢胞に対しては経過観察のみで手術は行わなかった.脳波上Rolandic dischargeは8歳の現在も認めるが, carbamazepin内服のみにて現在までの5年間痙攣を認めず, 経過は良好である.我々の知る限り, BECCTにクモ膜嚢胞を合併した例は, 3例報告されているだけである.いずれも予後良好であり, クモ膜嚢胞はBECCTの予後に影響しないと思われる.
  • 有田 二郎, 梶田 俊行, 作田 亮一, 埜中 征哉
    1994 年 26 巻 5 号 p. 423-427
    発行日: 1994/09/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    Lowe症候群では筋緊張低下がほぼ全例に認められ, また高頻度に筋力低下を伴うことが報告されている.しかし, 筋症状に関する病態については一定の見解を得ていない.
    今回, 22歳と14歳のLowe症候群の生検筋組織を検索する機会を得たので報告した.
    全てのタイプの筋線維が著明に細く, 正常人の約1/3で, 前者ではタイプ1線維の平均径17.0μm, 2A18.1μm, 2B16.8μm, 後者でタイプ1線維19.5μm, 2A21.3μm, 2B21.0μmであった.しかし, 両者とも群萎縮等の神経原性変化は認められず, 中心核, タイプ2C線維の増加, 筋線維タイプの優位や選択的萎縮等もみられなかった.全ての筋線維タイプが小径であることより廃用性萎縮の可能性も否定された.以上より, 何らかの先天的要因による筋線維の成熟障害が示唆された.
  • 村中 秀樹, 武部 幸侃
    1994 年 26 巻 5 号 p. 428-433
    発行日: 1994/09/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    乳児期早期よりmassiveないしfragmentary myoclonic seizuresが持続し, 脳波上もsuppression-burst patternが持続して認められ, 1歳8カ月で死亡した1男児例を報告する.症例は生後1日目よりmyoclonic seizuresが頻回に認められ, 抗てんかん剤にも反応せず, その後は発作の変容も認められなかった.脳波学的には生後2カ月より1歳7カ月まで一貫してsuppression-burstを認めた.生後4日より睡眠時の呼吸停止によって, 長期間にわたる人工呼吸管理を必要とした.以上よりearly myoclonic encephalopathyと思われるが, 発作および脳波が変容せず, 中枢性の呼吸障害を合併していた点から, 臨床脳波学的には特殊な症例と考えられた.
  • 竹村 司, 吉岡 加寿夫, 岡田 満
    1994 年 26 巻 5 号 p. 434-438
    発行日: 1994/09/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    生後6カ月より, てんかんを合併し, 24歳までfollow upしているLanger-Giedion症候群の1男子例を報告した.遺伝性は認められず, 孤発例であった.身体発育, 精神, 言語の発達遅滞を認め, またCTスキャンにて前頭部のarachnoid cystと脳波異常を伴っていた.多発性軟骨性外骨腫は, 上腕骨, 橈・尺骨, 大腿骨, 脛骨, 肋骨, 肩甲骨に認められ, 骨折を繰り返した.高精度バンド分析による染色体検査により, 8番染色体の長腕部腕内欠失が証明された.現在患者は, 24歳であるが, phenobarbitalとphenytoinにてけいれんは良好にコントロールされ, 身障者訓練施設で作業訓練に従事している.
  • 高橋 克明, 東條 恵, 小田野 行男, 高橋 直也, 内山 聖
    1994 年 26 巻 5 号 p. 439-441
    発行日: 1994/09/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    123I-IMP SPECTで焦点部と考えられる集積異常部位以外に両側の小脳半球と前頭葉にも血流低下を認めた小児てんかん3例を経験した.3例とも脳波上前頭葉に明らかなてんかん波の焦点はなく, CTで小脳および前頭葉の血流低下の原因となる異常はなかった.また, てんかんという点以外には, 発症年齢, 発作型, 発作頻度, 精神発達遅延の有無, 使用薬剤等に共通なものはなく, 現時点ではsingle photon emission CT (SPECT) での異常所見の原因は不明であった.
  • 山野 恒一
    1994 年 26 巻 5 号 p. 444
    発行日: 1994/09/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
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