脳と発達
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26 巻 , 6 号
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  • 近藤 喜代太郎
    1994 年 26 巻 6 号 p. 474
    発行日: 1994/11/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
  • 奥村 彰久, 早川 文雄, 久野 邦義, 夏目 淳, 渡辺 一功
    1994 年 26 巻 6 号 p. 475-479
    発行日: 1994/11/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    脳室周囲白質軟化症 (PVL) 17例の出生予定日の頭部CT所見を, 正常発達を確認した児50例と比較した.脳室周囲白質の域性低吸収域は正常発達児の40%に認められ, 必ずしも病的な所見とはいえなかった.それに対し, 脳室周囲白質の孤立性低吸収域・脳室壁の不整・半卵円中心の著明な低吸収域はPVLに特徴的であった.新生児期CT所見が軽度・中等度異常の例では, 年長に達した時点のMRI所見とは55%で, 運動発達予後とは50%で, 異常の程度が一致した.CT所見が重度異常の児はMRI所見・予後とも重篤であった.重症のPVLでは半卵円中心の著明な低吸収域が特徴的で, その範囲はMRI所見・予後と関連が認められた.
  • 橋本 俊顕, 田山 正伸, 村川 和義, 宮崎 雅仁, 吉本 勉, 原田 みどり, 黒田 泰弘
    1994 年 26 巻 6 号 p. 480-485
    発行日: 1994/11/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    自閉症患者の脳幹, 小脳の発達について磁気共鳴画像を用いて検討した.自閉症患者では対照に比し小脳, 脳幹の正中矢状断層像での面積が有意に小さかったが, 加齢とともにその面積は増加し, 発達現象がみられた.発達のスピードは橋, 小脳虫部小葉I-V, VI-IVでは自閉症で有意に速く, 加齢とともに対照に追い付いていったが, 他の部位では差がなかった.小脳, 脳幹と年齢との回帰曲線のy切片は対照に比し自閉症で有意に低値であった.これらの結果は自閉症患者の後頭蓋窩脳構造の変化は生後まもなくもしくは出生前に生じ, 進行性ではないことが示唆された.
  • 洲鎌 盛一, 厚川 清美, 草野 薫, 赤塚 章, 落合 幸勝, 廿楽 重信, 前川 喜平
    1994 年 26 巻 6 号 p. 486-492
    発行日: 1994/11/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    常染色体構造異常症に合併するてんかんについて検討した.自験例, 報告例とも多くの疾患でてんかんを合併したが, 難治性と非難治性のものが存在した.てんかんの難治度は, 脳奇形の合併の程度, 頭部CT-scan計測上の形態的脳障害とは相関がみられなかった.DQ, 運動障害度による臨床的脳障害度の評価では, 難治例で低値であるものの, てんかん発作のない例, 非難治例でも多くの例で低値がみられ, 必ずしも難治度と相関していなかった.すなわち疾患そのものがてんかんの難治性と関連している可能性も考えられた.自験例, 報告例とも4p-症候群は難治性で, 5p-症候群 (猫なき症候群) ではてんかん発作はなかった.ある常染色体構造異常症は, その疾患に共通したてんかん症候群または脳波異常を持っている可能性が推察される.その欠失, または重複部位から関連遺伝子を同定する分子遺伝学的研究には, 小児科医の臨床的観察が重要な役割を果たすと考えられる.
  • 福田 冬季子, 杉江 秀夫, 杉江 陽子, 伊藤 政孝, 鶴井 聡, 五十嵐 良雄
    1994 年 26 巻 6 号 p. 493-497
    発行日: 1994/11/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    Phosphorylase b kinase (以下PBK) 欠損症の5例および2家系において, 生検筋, 血球を用いて酵素活性を測定し, 病型, およびそれぞれの臓器における活性測定の診断および保因者検索の有用性について検討した.肝腫大にて発症した3例は罹患臓器は肝, 遺伝形式はX連鎖劣性であり, 筋症状にて発症した2例は罹患臓器は筋肉, 遺伝形式は明らかではなかった.X連鎖劣性遺伝の肝型の症例では, 白血球よりは赤血球での酵素活性測定の方が保因者検索の信顆性が高いと考えられ, 筋型の症例では, 筋組織を用いないと診断が困難であった.
  • 山田 和孝
    1994 年 26 巻 6 号 p. 498-503
    発行日: 1994/11/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    精神遅滞 (以下MR) 児は早期発見・療育が大切であると言われているが, 乳幼児期では知的機能を手掛かりとして検出することは困難である.本論文は千葉県袖ケ浦市 (人口約5万人) の乳幼児健診受診者を対象に運動発達を指標として, MRを予測出来るかを疫学的に検討した.MR児は定頸の時から運動発達は遅れ気味であったが, 特に独坐の獲得の時期から著明となった.MR児と正常児を生後9カ月時点の独坐の有無を比較した結果, 敏感度, 特異度並びに陽性反応の適中度が高かった.このことは, 生後9カ月で独坐が出来ない児はMRの可能性が高いことを示し, 生後9カ月の独坐の有無によって, MRのスクリーニング検査ができると結論した.
  • 弓削 マリ子, 家森 百合子, 神田 豊子, 安藤 ルリ子, 深瀬 宏, 森下 晋伍, 小島 保二
    1994 年 26 巻 6 号 p. 504-510
    発行日: 1994/11/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    京都市の周産期医療の変遷と脳性麻痺 (CP) の実態との関連について検討する目的で, 京都市の公立民営の肢体不自由児施設聖ヨゼフ整肢園を1977~1991年に受診した177名の京都市出生 (1977年1月~1985年12月出生) CP児を対象に経年的に分析を行った.9年間の京都市の出生千人に対するCP児の比率は1.12であった.全CPの約41%が低出生体重児であり, 出生時期別に3群 (1977~1979年: 47名, 1980~1982年: 62名, 1983~1985年: 68名) に区分して出生体重を比較すると, 近年2,000g未満児のCPの比率が増加していた.周産期医療の地域差による影響を考慮し, 里帰り分娩の15名を除く162名を出生時期別に3群 (1977~1979年: 44名, 1980~1982年: 56名, 1982~1985年: 62名) に区分し, 出生体重別および在胎期間別にハイリスク要因の頻度・予後 (CPの病型・4歳時および現在の運動発達・精神発達遅滞とてんかんの合併)・ハイリスク要因別にみた予後・予後相互の関連を3群間で比較した.全対象および37週以上児のけいれん・32週未満児と1,000~2, 0009児の呼吸障害・酸素の使用は近年減少していたが, 1,000~2,000g児の4歳時運動予後は軽症と重症に二極化する傾向を示し, 同出生体重児の生存率の改善が示唆された.また, 精神発達遅滞を合併しないCP児の4歳時運動予後にも改善がみられた.本調査により, 地域で中心的な役割をもつ一療育施設からみた地域のCP児の経年的分析が, その地域の周産期医療の変遷の考察に有益であることが示唆された.
  • 小高 隆平, 小野 次朗, 高井 建司, 田中 順子, 永井 利三郎, 原田 貢士, 辻野 芳弘, 岡田 伸太郎
    1994 年 26 巻 6 号 p. 511-517
    発行日: 1994/11/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    頭痛を初発症状として急速進行性に発症し, Foville症候群に第IX~XH脳神経の障害を合併した橋出血の6歳男児例を報告した.発症当初のCTでは橋腹側に高吸収の腫瘤陰影を認め, 脳幹部腫瘍が疑われたが, MRIにより血腫と診断された.経時的にMRIを撮像したところ, 出血後の変化に特徴的な画像が得られた.脳血管造影では異常所見を認めなかったが, 発症4カ月以降の造影MRI所見から出血の原因として血管腫の存在が疑われている.保存的治療により軽快し, 発症後3年間神経学的にほぼ無症状で経過中である.脳幹部出血の診断および治療方針の決定におけるMRIの有用性を報告するとともに, 若年性非高血圧性橋出血症例に関する文献的考察を行った.
  • 田川 哲三, 大谷 和正, 二木 康之, 荒井 洋, 虫明 聡太郎, 中山 雅弘, 森田 好樹
    1994 年 26 巻 6 号 p. 518-521
    発行日: 1994/11/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    片側巨脳症を伴ったhypomelanosis of lto (HI) の一症例を報告した。症例は1歳2カ月の女児で, 生後2日より難治性のてんかん発作が出現した.MRIにて左大脳半球のびまん性肥大と左側脳室後角の拡大と前角の未発達, 並びに異所性灰白質の遊走障害性脳奇形を認めた.また, 生後より左肩甲部から上腕, 前腕屈側にかけて線状の脱色素斑を認めた.Hypomelanosis of Itoにおける脳奇形の報告は稀であるが, 神経皮膚症候群の一つとみなされており, 脱色素斑と痙攣, 精神遅滞などの神経症状を合わせもつ例では, MRIによる検討が有用である.
  • 前垣 義弘, 遠山 潤, 竹下 研三
    1994 年 26 巻 6 号 p. 522-527
    発行日: 1994/11/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    歳頃より発症し緩徐進行性の経過をとり凹足変形を呈した慢性炎症性脱髄性多発神経炎 (CIDP) の13歳女児を報告した.ステロイド経口投与に反応したが間もなく再発し, ステロイドパルス療法後免疫抑制剤を併用し筋力が改善した.運動神経伝導検査で治療にともなうM波の変化は, はじめ既存のM波に新たなunitが加わり持続時間が延長し, 振幅が増大した.その後潜時の短縮とともに分散していた多くのunitが同期化し, より単純な波形となった.再発時にはこの逆の変化を示した.電気生理学的改善は治療後1週問目にはあらわれ, 臨床的改善に先行した.以上よりCIDPの臨床経過の把握にM波の波形の変化は鋭敏でよい指標になると考えられた.
  • 田中 佳子, 浜野 晋一郎, 奈良 隆寛, 中西 洋子
    1994 年 26 巻 6 号 p. 528-533
    発行日: 1994/11/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    片側優位に広範な脳形成異常を認め片側巨大脳症が疑われた1例を報告する.症例は出生時から+2SD以上の頭囲拡大を認め, 日齢0から種々の型のてんかん発作を生じ難治性であった.頭部MRIでは, 左大脳半球容積の増大と左側の脳回の減少と皮質の肥厚, 脳梁低形成および両側脳室拡大を認めた.この症例に99mTc-HMPAOを用いた脳血流シンチグラフィーと脳波を, 発作時および発作間欠時に施行した.発作間欠時の脳血流は著しい左右差を認め, 従来の報告とは異なり肥大側である左側に脳血流の増加を認めた.左側の後頭領域では発作間欠時に相対的な脳血流の低下を, 発作時には増加を示しており, 発作時脳波では連続性鋭波を認めてんかん焦点の可能性が高いと考えられた.左前頭領域では, 発作時と発作間欠時の両方で脳血流が増加し, 頭部MRIで異常信号 (T1で高信号, T2で低信号) を認めた領域に一致していた.
  • 宮崎 雅仁, 真鍋 哲也, 吉本 勉, 田山 正伸, 橋本 俊顕, 森 健治, 黒田 泰弘, 岡 伸幸
    1994 年 26 巻 6 号 p. 534-536
    発行日: 1994/11/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
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