脳と発達
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27 巻 , 3 号
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  • 青木 継稔
    1995 年 27 巻 3 号 p. 176
    発行日: 1995/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
  • 橋本 俊顕, 田山 正伸, 吉本 勉, 宮崎 雅仁, 原田 雅史, 三好 弘一, 田内 美紀, 黒田 泰弘
    1995 年 27 巻 3 号 p. 177-183
    発行日: 1995/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    先天性筋緊張性ジストロフィー症 (congenital myotonic dystrophy: CMyD) の5例について脳プロトンスペクトロスコピーを行い, 47例の対照と比較検討した. CMyDではN-acetylaspartate (NAA), creatine (Cr), choline (Cho) のピークが恒常的に見られたが, 頭頂部NAA/Cho比は加齢による増加が見られず, NAA/Cr比は対照と逆に加齢とともに減少を示し, NAA/Cho比, NAA/Cr比は低値であった. Cho/Cr比は対照と差がなかった. この結果からNAAの減少が推測され, CMyD患児の脳ニューロンの発達障害が示唆された.
  • 古城 昌展, 小川 昭之, 福島 直喜, 山田 克彦, 後藤 一也
    1995 年 27 巻 3 号 p. 184-190
    発行日: 1995/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    新生児仮死後に多嚢胞性脳軟化症を認めた第5生日児の総頸動脈血流量波形を多次元自己回帰モデルを用いてスペクトル解析し, 正常対照児35例と比較した. その結果, トータルパワーが-2.3SDと低下し, さらに要素波解析を施すと, 減衰周波数が11.15Hzである要素波のパワー,%パワー, 情報活動量, 減衰時間がいずれも一2SD以下に低下していた.また, 前大脳動脈のPulsatility Indexが0.76と上昇していた.
    以上の結果から, 多嚢胞性脳軟化症において血管攣縮などの脳血管抵抗上昇を伴った脳血流量低下が示唆された.
  • 宮川 美知子, 大久保 修, 渕上 達夫, 藤田 之彦, 森内 理加, 日吉 一夫, 江尻 和夫, 原田 研介
    1995 年 27 巻 3 号 p. 191-196
    発行日: 1995/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    リウマチ熱は, A群β溶連菌の感染の結果として起こる非化膿性炎症性疾患であり, その10~15%に小舞踏病を合併することが知られている. 当科では, 1984年から1993年までの10年間に11例のリウマチ熱の患児が受診し, この内2例に小舞踏病を合併した. 症例1は12歳男児, 症例2は14歳女児で, 両者とも咽頭炎発症後に不随意運動が出現し, 当科に入院した. 2例とも, 小舞踏病についてはpredonisoloneよりもhaloperidolの投与のほうが, 容易に舞踏病様症状が軽快した. また, 髄液中のGABAとdopamineを経時的に測定したところ, GABAについては大きな変動はみられなかったが, dopamineは症状の軽快に伴い減少した.
  • 西村 悟子, 西村 正明
    1995 年 27 巻 3 号 p. 197-202
    発行日: 1995/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    重症心身障害児 (者) (以下重障児と略す) 53例に短潜時体性感覚誘発電位 (SSEPs) を施行し, 以下の結果により重障児の病態把握に有用と考えた.重障児においては, P9-P13頂点間潜時は正常範囲にあり, P13-N20頂点間潜時は両側正常の16例以外は何らかの異常が37例 (70%) にみられた. 原因別では, 出生前障害では脳回形成異常を中心にP13-N20頂点間潜時の遅延が多く認められるのに対し, 出生後障害ではN20の消失が多く, 重障児の感覚路障害における病態の, 原因による差異が示唆された. またSSEPsの異常は痙性四肢麻痺および大島分類1で多く認められ, 頭部CT所見との関連では, 広範囲実質障害でN20 の消失を高率に認めた.
  • 植松 潤治, 石塚 千恵, 柳 恵子, 冨田 豊, 高谷 清, 島田 司巳
    1995 年 27 巻 3 号 p. 203-209
    発行日: 1995/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    重症心身障害児 (者) (以下, 重障児 (者)) 42人 (女性22人, 男性20人) に対し, 二重エネルギーX線吸収測定法 (dual X-ray absorptiometry, 以下DEXA) を用いて全身骨骨塩量と女性の下肢骨骨塩量を測定, 検討した.
    全身骨骨塩量は重障児 (者) の運動能力, 療育歴の差異にかかわらず, 女性20人, 男性18人中, 女性の2例を除き男女ともに低く, その2例を除く全例 (全体の94.7%) に骨萎縮の状態が見られた. その骨萎縮の程度は個人の病態に依存しており, その病態に即した適切な運動療法等, 若年期からの予防, 早期治療が必要である. さらに下肢骨骨塩量は女性のみについて調べたが, 21人測定中, 全例正常値の一3SD以下であり, 大腿骨骨折に十分注意する必要がある.
    DEXAは侵襲が少なく, 重障児 (者) の骨低形成および骨萎縮の状態を知る上で有用な検査と思われる.
  • 洲鎌 盛一, 草野 薫, 落合 幸勝
    1995 年 27 巻 3 号 p. 211-215
    発行日: 1995/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    近年, 低酸素性虚血性脳症による基底核, 視床病変をもつ症例の報告が多数みられ, それらは一つの臨床病理学的症候群と考えられている. 我々は両側視床, 脳幹および側脳室周囲白質を主な障害部位とする周産期異常による満期産脳障害児2例を経験した. その病変の分布および臨床症状からは先に我々が報告した基底核, 視床障害例とは異なる発症機序により生じたものと考えられた. 両者が異なった臨床病理学的症候群である可能性について考察した.
  • 洲鎌 盛一, 草野 薫, 赤塚 章, 落合 幸勝, 廿楽 重信, 前川 喜平
    1995 年 27 巻 3 号 p. 216-223
    発行日: 1995/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    双胎は単胎児に比較して脳性麻痺の発生率が高いと言われている. 対象は一卵性双胎のうち双胎そのものが脳障害の発症に関与していると考えられる例を抽出し, その脳障害の発症機序を考察した.
    水無脳症や多小脳回症の例は神経芽細胞の遊走の完了する妊娠第2期以前より脳侵襲が起こっていた可能性が考えられた. 脳梗塞の例は主要血管分布に沿った障害部位であり血管支配が成人型に形成された後 (胎児期末期) に生じ, 子宮内塞栓症候群の機序が働いた可能性が考えられた. 多嚢胞性脳軟化症は白質を主に障害されており, 主要血管分布とは無関係であり, 白質病変の生じ易い低血圧, 脳浮腫による脳血流の低下が起こったものと思われた. 側脳室後角延長拡大の例は, 未熟脳では後角部の脆弱性が強く, 後角周囲白質が障害され易いと言う病態に一致しており, 未熟脳の時より脳侵襲にさらされていたと考えられた. CTスキャン正常, 軽度脳萎縮例のなかには失調型や知能障害, 行動異常が前景に立つ例があり, シナプス形成障害, 層構造の乱れなど顕微鏡的異常を持っている可能性があり, かなり早期からの脳侵襲が推測された.
  • 窪田 和興, 小林 正明, 仲本 なつ恵, 田島 剛, 服部 拓哉, 児玉 浩子, 阿部 敏明
    1995 年 27 巻 3 号 p. 226-230
    発行日: 1995/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    先行感染として溶連菌感染を認め急性期の脳MRIのT2強調画像において, これまでの報告とは異なる灰白質を中心とした異常高信号域を認めた急性散在性脳脊髄炎 (ADEM) の14歳男児例を報告した. 症例は, 8月下旬に発熱, 10病日より腰背部痛を認め, 14病日から下肢の脱力感を伴った. 17病日より排尿障害を認め入院. 入院翌日から意識障害も出現した. 髄液MBP高値, 臨床症状などをあわせADEMと考え入院第2日よりステロイド治療開始, 症状の改善をみた. 溶連菌感染に伴うADEMの報告は稀であり, 灰白質を中心とした異常高信号域の報告も少ないと思われる.
  • 堀口 泰典, 大矢 達男
    1995 年 27 巻 3 号 p. 231-237
    発行日: 1995/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    亜急性硬化性全脳炎 (SSPE) の治療は未だ確定されていない. 我々は, 12歳10カ月時発症のSSPE1男児例に対しインターフェロンを200週間, 600万単位/回, 毎週髄腔内投与する長期髄腔内大量投与を行った. その結果, 治療前急速にJabbour第3, 4期に達していた本例は, 2期へ回復し以後, 長期間良好に経過している. 画像診断上, 脳萎縮を認めるが, 全く消失していた言語も回復し日常会話も可能となった. また, periodic synchronized discharge (PSD) の消失, α波の回復など脳波上の改善やオリゴクロナルバンドの減少も維持している. インターフェロン長期髄腔内大量投与は有効であり, 診断確定後早期より試みられるべきであると思われた.
  • 安田 寛二, 近藤 富雄, 平泉 泰久, 藤井 秀比古, 山崎 松孝
    1995 年 27 巻 3 号 p. 239-244
    発行日: 1995/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    日間の高熱の後, 幼児化, 強迫神経症的な精神症状を経て, 右半身のけいれん重積を起こし, 次いで年余にわたる舞踏病様の不随意運動を主症状とした5歳男児例を報告した. 臨床経過はリウマチ熱による小舞踏病に類似していたが, 血液検査などから否定され, 何らかのウイルスに起因した限局性脳炎が疑われた. 頭部CTスキャン, MRIで左側優位の両側尾状核と被殻病巣が認められた.不随意運動の治療にhaloperidol, 副腎皮質ホルモンを試み, 一時的ではあったが効果が認められた. 本症例は小舞踏病と類似の病態生理が推定され, 小舞踏病について指摘されている長期予後についての検討が, 本症例でも必要と思われた.
  • 栗原 まな, 熊谷 公明, 渡辺 孫衛, 柳下 三郎
    1995 年 27 巻 3 号 p. 246-250
    発行日: 1995/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    症例は死亡時21歳女性. 生後6カ月時にsubependymomaの診断を受け, 1歳0カ月腫瘍生検と放射線療法を受け, その後著明な成長障害, 四肢麻痺, 精神遅滞, てんかんを呈する重症心身障害例として経過観察をされていた.20歳より元気がなくなり, 食欲低下, 21歳時突然, 心・呼吸不全に至り死亡した. 剖検で頭蓋内に1~5cm径の20個以上の多発性のtransitionaltypeの髄膜腫が発見された. 本例の多発性髄膜腫は放射線誘発の可能性が強く疑われたが, 20個以上もの多発性の髄膜腫は稀である.乳児期の全脳照射による合併後遺症として多発性髄膜腫の発症を報告した. 本症例においては, 剖検されるまで脳腫瘍は疑われなかったが, 重症心身障害例においては臨床症状から疾患を発見することが難しいこともあわせ報告した.
  • 布施 孝久, 高木 卓爾
    1995 年 27 巻 3 号 p. 251-253
    発行日: 1995/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    モヤモヤ病の治療法の一つである間接的血行再建術encephalo-duro-arterio-synangiosis (EDAS) を施行した女児に対し, 術後の経過評価にpresaturation法MRangbgraphy (PMRA) を行い, 術後の側副血行を評価した, PMRAでは外頸系からの血流の有無が生理的条件下に非侵襲的に評価でき, acetazolamide負荷SPECTとともに用いることで, 術後の脳循環動態をより正確に把握できる可能性三がある.
  • 田中 肇, 高橋 悟, 徳光 亜矢, 宮本 晶恵, 沖 潤一, 長 和彦
    1995 年 27 巻 3 号 p. 253-254
    発行日: 1995/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    Cholera toxin Bsubunit (CTb) は, 標識性の高いneurotracerとして近年注目されてきた. 我々は脊髄運動細胞に対するtyrosine hydroxylase (TH) 含有神経線維の投射様式を解析する目的において, 螢光標識CTbを免疫組織化学法 (螢光抗体法) との併用による二重標識に用いることができるかどうかを検討した, CTbは運動細胞の細胞体の辺縁や樹状突起を明瞭に標識し, THに対する免疫組織化学法の手技を加えることによってもその標識性を保ち得た. 螢光標識CTbば比較的安価で人手が容易である上, 高い標識性が求められるような解析にも対応できることが確認でき, 今後発達神経学における詳細な形態学的解析への応用が可能である.
  • 武田 明夫, 大沼 悌一, 山内 俊雄, 八木 和一
    1995 年 27 巻 3 号 p. 255
    発行日: 1995/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
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