脳と発達
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28 巻 , 3 号
選択された号の論文の18件中1~18を表示しています
  • 渡辺 一功
    1996 年 28 巻 3 号 p. 190
    発行日: 1996/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
  • 可児 一孝
    1996 年 28 巻 3 号 p. 191-198
    発行日: 1996/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    眼科で取り扱う疾患のうち視神経疾患は, 視力や視野という基本的な視機能を障害する疾患であり, また, 頭蓋内病変とも関係が深いので, 非常に重要なものである.眼科においては神経眼科という分野で取り扱われるが, 神経眼科的な診察は侵襲が少なく, 容易に行えるものであり, 小児神経学に携わる方々にも理解していただきたい.本稿では, 小児の視神経疾患の4例を呈示し, 神経眼科の立場から若干の考察を行った.第1例は視神経炎の女児で左眼に球後視神経炎の形で発症し, その1年後に右眼は乳頭炎の形で発症した.ステロイドパルス療法で視力, 視野は改善したが, 左眼は視神経萎縮になり, 左眼からの光に対する瞳孔の対光反応が減弱した. ステロイド療法, 瞳孔の対光反応について考察した.
    第2例は奇形種, 第3例は頭蓋咽頭腫でいずれも視交叉部症候群の症例である.視交叉部の障害によって起こる視野異常は両耳側半盲であるが, 視野について考察した.
    第4例は後頭部の巨大な髄膜腫によって生じたFoster Kennedy症候群の症例である.うっ血乳頭について考察した.
  • 二瓶 健次, 船戸 正久
    1996 年 28 巻 3 号 p. 199-201
    発行日: 1996/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    Recent advances in medical technology, such as an assisted ventilation, have made a big impact on pediatrics. With such a progress, many children with intractable diseases have survived intact. On the other hand, chronically ill children with handicaps have also been increasing. Some of them have been artificially supported by a respirator to maintain life in a hospital or at home.
    Under these social conditions, we should establish a system for total care of these children, to promote their quality of lives, in collaboration with medicine, health & welfare, and education.
  • 高谷 清
    1996 年 28 巻 3 号 p. 202-205
    発行日: 1996/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    長期の入院・入所を必要とする慢性神経疾患をもつ子にとっては, そこは医療の場であるとともに生活の場でもある.生活というのは家庭的な場でありたいが, それは,(1) 少人数で,(2) 潤いがあり,(3) 生活機能がある場といえる.医療と生活は建物面 (ハード面) でもスタッフと取り組みの内容 (ソフト面) でも必要である.
    施設で長期にわたり, 慢性疾患の療養をしている人にとって,(1) 快適な身体状態,(2) 信頼ある人間関係,(3) 希望があることがquality of life (QOL) のうえからも必要であろう.
  • 島田 誠一
    1996 年 28 巻 3 号 p. 206-210
    発行日: 1996/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    在宅人工換気療法は人工呼吸器を装着している児が自分の家で家族とともにすごすことを可能とした.我々は12症例で200回以上の在宅人工換気療法 (外出・外泊を含む) を経験し, 3症例はほぼ完全在宅ができている.家族へのアンケート調査でも, 在宅について多くの良い結果を得た.これらの経験を通して, 家族への指導・教育とその評価により, 家族のみのケアによる在宅人工換気療法は十分に可能であった.在宅に伴う種々の問題点 (医療, 保険, 福祉, 看護, 教育, システムなど) があるが,“児のQOL” や “児の最善の利益” という観点から解決を図る必要がある.今後の小児医療の中で在宅人工換気療法はますます重要になると考えられる.
  • 内藤 春子
    1996 年 28 巻 3 号 p. 211-213
    発行日: 1996/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    The following steps are essential in promoting a successful transition. (1) General condition of the patient must be stable. (2) Both parents must give consent to home care. (3) One parent at least must be thoroughly trained in all aspects of care. (4) Medical supplies must be kept in the home, and home modification to provide easy access and movement should be done as much as possible. (5) A medical support system must be established; home visiting nurses must be provided; medical doctors in the neighborhood and the local ambulance dispatch center must be notified of the patient's condition in case of an emergency.
  • 三宅 捷太
    1996 年 28 巻 3 号 p. 214-219
    発行日: 1996/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    親のquality of life (QOL) をアンケート調査を通して検討した.親の人生観は障害児を持ち大きくかわり, 苦汁を強いられていた.その中で共通の話題を持つ親の会が一つの光となっていた.そして家族一緒の在宅療育に7割以上の親が満足を感じ, 重症心身障害児の病状も改善していた.これらの点は医師が在宅療育をバックアップをする意義である.親から主治医や病院に多くの希望があげられ, 傾聴する余地がある.またこの子らを取り巻く社会医学的な問題点として高齢化・重症化の著明な傾向と, 教育・療育・医療およびレスパイトの場の不足がある.相互の連携と医療からの積極的な支援が必要であり, 不完全ではあるがその1例として横浜の実践を紹介した.
  • 栗谷 玲子
    1996 年 28 巻 3 号 p. 220-224
    発行日: 1996/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    近年, 肢体不自由養護学校に就学する児童・生徒の障害が重度化, 多様化するのに伴い, 学校で教師の手による, いわゆる「医療的ケア」の問題が大きくクローズアップされるようになった.ノーマライゼーションの社会的背景の中で, 子どもの教育権を守り, さらにどんなに障害が重度であっても, その子どものquality of life (QOL) を高める立場から「医療的ケア」を教育の一貫として取り組むことは, 今, 求められている新しい教育課題である.
    そのためには, 校内体制の整備, 教員研修の充実, 医療機関との連携等々, 今までやや安易に言葉でのみで過ごしてきた課題に, 生命に関わる厳しい課題として, かつ緊急に対処することが求められている.
  • 近藤 紀子, 小倉 朗子, 川村 佐和子, 徳山 祥子, 宮脇 郁子, 小西 直美, 長沢 つるよ, 江澤 和江, 輪湖 史子
    1996 年 28 巻 3 号 p. 225-230
    発行日: 1996/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    QOLが高いと推察された在宅人工呼吸療法児H8歳の生活状況を分析し, 児のQOLと看護課題を検討した.
    1.Hは, 学校や家庭において学童としての生活を楽しみ, 同時に24時間中延べ11時間19分の呼吸ケア, 身の回りの世話など基本的ケアを必要としていた.2.基本的ケアが, 教育・発達ニーズに即して提供されることが, 質の高い療養生活に不可欠な条件と推察された.3.両親らがケアの93.1%を担っていたが, これは個人的条件に依存するケア態勢であり, Hのニーズから考え, 看護職がケアの一部を確実に担う必要性が示唆された.3.成長発達に伴い拡大するHのニーズを充足する, 柔軟性のある看護サービスの重要性が示唆された.
  • 小林 信秋
    1996 年 28 巻 3 号 p. 231-235
    発行日: 1996/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    在宅療育は, 重い病気や障害を持つ子供にとって, 地域の中で家族や大勢の友達とともに生きることがQOLを高めるために最も相応しいと考えられ実践されてきている.しかしそれには極めて厳しい現実が強いられる.我が国の医療や福祉の実情は未成熟だからである.
    近年民間活動が活発に展開されはじめている.日本児童家庭文化協会でも, 相談事業, シンポジウムやキャンプの開催, 親の会の活動への支援などを通じて子供たちと家族のQOLを支援している.
    親の会は, 相互の交流と情報の交換, 社会運動の母体ともなりうる.ときにはレスパイトケアや緊急避難を行っていることすらみられるし, 新しい患者や教師のための手引書を作ることにも積極的である.また, さまざまな親の会が, 病気や障害の違いを乗り越えて共同アピールを発表した.
  • 土居 眞
    1996 年 28 巻 3 号 p. 236-242
    発行日: 1996/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    小児慢性神経疾患をもつ子供達のquality of life (QOL) の向上のためには, 子供自身への発達的アプローチと家族のノーマライゼーションの観点が重要である.母子保健法や児童福祉法により様々な施策が行われてきたが, 従来の「障害」という狭い範囲の概念や母子保健サービスの範疇では必ずしもカバーできないほど子供達やその家族は困難を抱える状況になってきている.核家族化, 少子化により家族看護能力は低下し, 専門診療機関や児童福祉施設等のサービス供給機関は縮小, 地域偏在化しており, 生活圏での小児のプライマリケアの確保等が困難になりつつある.今後, 地域保健医療福祉計画を作成し適切な誘導対策を樹立していくことが重要である.
  • 栗原 まな, 熊谷 公明, 渡辺 孫衛, 野田 洋子
    1996 年 28 巻 3 号 p. 243-250
    発行日: 1996/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    急性期のGlasgow Coma Scale (GCS) 8以下が6時間以上持続した重症頭部外傷の既往をもつ小児12例の予後について, 受傷年齢4歳未満と4歳以上で比較検討した.
    対象ごとに急性期の状況 (脳損傷のタイプ, GCS, 意識障害の持続期間), 現在の状況 (知能指数 (IQ), 機能的自立度評価法: functional independence measure (FIM) スコアー, 頭部CT, MRI所見) 等を調査した.急性期の脳障害の程度の指標としてGCSと意識障害の持続期間の2つの要素をとり, 予後の判定にIQ, FIMスコアーを用いると, 同程度の脳障害における予後は受傷年齢4歳未満の方が4歳以上より良好であった.このことは低年齢児ほど脳障害後の可塑性やリハビリテーション効果が大きいことを示唆するものと推測された.
  • 東條 恵
    1996 年 28 巻 3 号 p. 251-256
    発行日: 1996/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    脊髄炎後遺症の痙性対麻痺を呈した1例に, 上田法 (下肢法, 肩-骨盤法) を行い, 歩容の改善, 痙縮の改善を得た.治療効果は確実で, かつ劇的であった.治療開始後2週間で仰臥位の下肢内旋位は取れ, 歩容は改善した.治療効果を股関節周囲筋群の痙縮の指標としてのfast stretchによるstraight leg raising (SLR) spasms-angle (s-a) で追うことが可能であった.治療120日目に, SLR s-aは正常化した.上田法は脳性麻痺以外の脊髄性の痙縮でも効果のある例があり, 痙縮のコントロールが可能であった.この症例の経験から上田法による痙縮の減弱は, 中枢神経系の成熟ないし治癒回復程度を反映しているとは思えなく, その責任病巣は筋を含む脊髄ループであろうと推測した.
  • 藤井 克則, 杉田 克生, 渡辺 俊英, 高梨 潤一, 新美 仁男
    1996 年 28 巻 3 号 p. 257-260
    発行日: 1996/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    姉妹, 父からなるGorlin症候群の1家系を報告した.11歳女児は左下顎腫脹を主訴に来院し顎骨内嚢胞と診断されたが, 頭部CT上大脳鎌の石灰化があり精査の結果, 特徴的顔貌, 掌蹠に皮膚小陥凹, 体幹に基底細胞母斑を認めたためGorlin症候群と診断した.家族内精査の結果14歳姉および44歳父にも同様の所見を認め, 父は上顎癌を併発した.この姉妹由来の皮膚線維芽細胞のX線および紫外線照射後のコロニー形成は異常を示さなかった.本症候群は症状が多彩で診断が遅れる傾向があるが, 悪性腫瘍の合併頻度が高く早期診断が肝要である.
  • 小寺澤 敬子, 下垣 佳代子, 鍋谷 まこと, 宮田 広善, 児玉 荘一
    1996 年 28 巻 3 号 p. 261-263
    発行日: 1996/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    視知覚認知障害を認める痙直型両麻痺児11例に対し, Flash視覚誘発電位 (VEP), 短潜時体性感覚誘発電位 (SSEP) を施行し, P100潜時, N13-N20伝導時間を求めた.P100潜時は, 潜時が大きく逸脱した症例と, コントロールと一致した症例の二群に分かれた.N13-N20伝導時間は, P100潜時が逸脱した群はコントロールと一致したが, 残り6例のうち4例はコントロールより延長した.VEP, SSEPの結果から痙直型両麻痺児に合併する視知覚認知障害は, 視放線から後頭葉視覚野にいたる障害のみならず, 高次脳機能の関与も考えられた.
  • 糸数 直哉, 此元 隆雄, 井上 忍, 園田 徹, 矢野 明彦
    1996 年 28 巻 3 号 p. 264-266
    発行日: 1996/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    1年間の治療を行った後の経過観察中に, 髄液中からquantitative competitive polymerase chain reaction (QCPCR) によってトキソプラズマの特異的DNAが検出された先天性トキソプラズマ症患児を経験したので, その意義とQC-PCRの臨床応用の可能性について報告する.症例は生後1カ月のとき頭囲の拡大をきたし, 先天性トキソプラズマ症の診断で水頭症に対するV-Pshuntを受けた後, 駆虫薬を1年間服用した.2歳6カ月のとき髄液中にQC-PCRでトキソプラズマの特異的DNAが証明され, 中枢神経系での原虫の活動性が示唆された.12週間の追加治療の後は, 特異的DNAは消失していた, QC-PCRはこれまで困難であった本症の治療の効果判定と再活動化の評価を可能にし, 幅広い臨床応用が期待できる.
  • 島田 司巳
    1996 年 28 巻 3 号 p. 267-268
    発行日: 1996/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
  • 二瓶 健次
    1996 年 28 巻 3 号 p. 269-270
    発行日: 1996/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
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