脳と発達
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31 巻 , 5 号
選択された号の論文の17件中1~17を表示しています
  • 松石 豊次郎
    1999 年 31 巻 5 号 p. 394
    発行日: 1999/09/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
  • 小西 徹, 松沢 純子, 本郷 和久, 村上 美也子, 山谷 美和, 八木 信一
    1999 年 31 巻 5 号 p. 395-401
    発行日: 1999/09/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    欠神てんかん46例中の10例 (21.7%) で経過中に部分発作症状を認め, 局所脳の関与が高頻度に存在することが示唆された. 欠神発作そのものが部分起始5例 (A群), 部分発作の経過中に欠神発作を合併3例 (B群), 欠神発作の治療終了後に部分発作で再発2例 (C群) であった. 部分症状の合併機序は各々異なると思われるが, A群: 二次性全般化発作または局所症状が前面に出た全般発作, B群: carbamazepine投与によって誘発された欠神発作, C群: 年齢経過に伴って発作型が変容, などが推察された. しかし, 何れの群でも前頭葉の関与が大半を占めており, 欠神発作発現機序を考える上で興味ある所見であった. また, A, C群では欠神発作の放置期間が長い例が多く, 部分症状発現に何らかの関連性が推察された.
  • 浜野 晋一郎, 田中 学, 今井 祐之, 奈良 隆寛, 前川 喜平
    1999 年 31 巻 5 号 p. 402-407
    発行日: 1999/09/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    West症候群の発症における皮質結節の役割を知るため, 結節性硬化症のWest症候群発症例 (発症群8例) と非発症例 (非発症群5例) のMRIより葉別, 大きさ別に皮質結節を計測し, 両群間の皮質結節の数と分布の差を検討した. その結果, 皮質結節の平均総数は発症群で11.4個と非発症群の7.8個より多かった. 葉別では後頭葉において発症群で平均2.4個と非発症群の0.8個より多かった. 以上より皮質結節が多いことは広汎な大脳皮質障害を意味し, West症候群を呈する可能性が高いと考えられた. 葉別分布ではWest症候群発症における後頭葉の局在特異性が示唆され, 大脳皮質の葉別での発達の差との関連で興味深い結果と考えられた.
  • 栗原 まな, 熊谷 公明, 中江 陽一郎
    1999 年 31 巻 5 号 p. 408-414
    発行日: 1999/09/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    小児びまん性軸索損傷7例の機能回復予後を報告した. 各症例毎に, 急性期の状況, 受傷後4カ月・1年・2年の自立度 (functional independence measure: FIMにより判定) および知能を調査し, 機能回復の評価を行った.
    身体障害は, 1例を除き残存していたが, 4例で1年後に歩行が実用化していた.
    受傷2年後の知能指数は1例で64, 他の例は81~100であった. 高次脳機能面では全例に記憶障害を認めた. てんかんの合併はなかった.
    検査所見では, 頭部MRIで全例に異常を認め, 脳波は5例に異常を認めた.
    FIMおよび知能の回復過程では, 受傷後4カ月までにかなり回復する群と, 1年間回復を続ける群に分かれたが, 両者とも1年以降の回復はゆるやかであった. いずれの例も復学後, 学習面の問題が認められた.
  • 片山 文彦, 三浦 寿男, 砂押 渉, 関根 徹, 武井 研二, 梅原 実, 平山 方俊
    1999 年 31 巻 5 号 p. 415-421
    発行日: 1999/09/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    喉頭摘出術が, 呼吸管理上有用であった重症心身障害児3例を経験した. 患児は手術順に現在13歳, 10歳, 9歳で, 新生児仮死など新生児期に異常を認め, 脳性麻痺, 精神遅滞, てんかんを続発した. 幼少時に誤嚥による下気道感染を頻回に繰り返し, 生命予後も危惧されたため, おのおの9歳1カ月, 7歳6カ月, 6歳11カ月時に喉頭摘出術を施行した. 術後2年から4年を経過しているが, 術後気道感染は著減している.
    喉頭摘出術は, 気管と食道が分離され, 誤嚥防止には最も確実な方法である. 胃食道逆流現象による誤嚥性肺炎の頻発, 発声・発語が将来にわたって期待できないこと, また発声機能の永久的な喪失を家族が同意するなど, 適応を慎重に検討する必要があるが, 喉頭摘出術は, 重症心身障害児の呼吸管理上, 有用な一方法として認識すべきである.
  • 小牧 宏文, 浜口 弘, 橋本 俊顕
    1999 年 31 巻 5 号 p. 422-427
    発行日: 1999/09/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    Down症候群児の神経障害の解析の一環として, 2~4歳のDown症候群児16名に核磁気共鳴画像を施行し, 脳幹・小脳の病変, 髄鞘化の遅延の有無について検討した. 直線間距離・面積の検討により橋が小さく, 大脳脚が狭く, 小脳虫部全体が小さいことが明らかになった. それに対し中脳・延髄は対照と差を認めなかった. またすべての症例において髄鞘化の遅延は認められなかった. これらの結果によりDown症候群における脳幹・小脳の形成障害が示唆された.
  • 石崎 朝世, 洲鎌 倫子, 竹内 紀子
    1999 年 31 巻 5 号 p. 428-437
    発行日: 1999/09/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    睡眠障害を有する発達障害児者50例 (3歳~28歳, 男41, 女9, 自閉性障害27, 精神遅滞20, 重症心身障害3) の睡眠障害, 情緒・行動障害に対して, melatoninの効果と副作用を調査し, その有用性を検討した. 睡眠障害の内訳は, 不眠症44例, 概日リズム睡眠障害6例であったが, melatonin就寝前服用により, それぞれ39例, 3例が改善し, 服薬継続で効果が減弱した例があった. 情緒・行動障害改善例は, 全て睡眠障害改善例であり, 易興奮性が約3分の2で改善した. こだわり, 常同行動, 登校拒否・通所拒否はほとんどの例で変化がなかった. Melatonin就寝前服用は42/50例の睡眠障害に有効であり, 副作用は17/50例に認めたが危険なものはなかった. 効果には, 睡眠障害の病態, 環境要因, 心理的要因が影響した. 副作用などを考慮し34/50例に有用とした.
  • 藤田 浩史, 村中 秀樹, 長利 伸一, 木村 義治, 後藤 章, 小田 誠, 塩谷 睦子, 尾崎 勇
    1999 年 31 巻 5 号 p. 438-443
    発行日: 1999/09/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    右上肢にmuscle crampを認めた1男児例を報告する. 生後32日, 化膿性髄膜炎に罹患し, その後右上肢の不全麻痺を認めていた. その後, 右手のミオクローヌス様の動きを散発的に認めた. 6歳以降, 右腕を屈曲強直する発作が出現し, 頻度も増加し, 痛みを伴うため, 10歳時に入院した. 発作時脳波では右半球に筋放電の重畳をみるのみであり, 発作時針筋電図は周期的な多相性運動単位電位の連続放電を示したためmuscle crampと診断した. その後, 筋弛緩剤および漢方薬で症状はコントロールされた. 上位中枢障害, 不全麻痺を背景とするmusclecrampはてんかん発作との鑑別上重要と思われた.
  • 佐々木 征行, 近藤 恵理, 山下 裕史朗, 戸田 達史, 埜中 征哉
    1999 年 31 巻 5 号 p. 445-451
    発行日: 1999/09/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    本邦では稀なWalker-Warburg症候群の1例を報告した. 著明な脳室拡大を伴うタイプII滑脳症, 小脳奇形, 網膜異常, 高CK血症および筋CT所見から診断した. 両親は血族結婚であった. 筋緊張低下があり最重度の精神運動発達遅滞を呈していた. 8カ月で点頭てんかんを発症したがビタミンB6が著効した. 遺伝子検索をしたところ, 福山型先天性筋ジストロフィー (FCMD) の創始者のハプロタイプはもっていなかった. 本症例には, 通常のFCMDとは異なる原因があると推察された. 現在4歳であるが精神運動発達はほとんどみられず, 一般的なFCMDより重症な経過をたどっている.
  • 井上 正和, 小島 當三, 愛甲 浩志, 須貝 研司, 村上 信行, 埜中 征哉, 早坂 清, 山本 正彦, 祖父江 元
    1999 年 31 巻 5 号 p. 452-457
    発行日: 1999/09/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    Charcot-Marie-Tooth (CMT) 病は2,500人に1人と発症頻度の高い遺伝性ニューロパチーで, 小児期に発症する緩徐進行性の四肢遠位部の筋力低下と筋の萎縮を特徴とする. 近年, CMT病1型の病因遺伝子が解明され, 遺伝子診断が確立されつつある. 私達は一過性の両足のしびれを主訴とする7歳女児について, 臨床所見, 電気生理学的検査および神経病理学的所見からCMT病1型と診断し, 遺伝子診断を施行した. 末梢血液よりゲノムDNAを抽出し, peripheral myelin protein 22 (PMP-22) cDNAおよびpVAW409R3をプローブとしたサザンプロット法により染色体17p11.2-p12の遺伝子重複を検出した. 両親は健康で末梢神経伝導速度も正常であり, 遺伝子異常も検出されないことから, de novoの遺伝子変異によるCMT病1A型と診断した. 小児期に診断されるCMT病の症例は少なく, 臨床的および電気生理学的にCMT病1型が疑われる症例に対しては孤発例であっても, 非侵襲的な遺伝子診断は診断の確認および予後の判定に有用な方法と考えられる.
  • 宮本 晶恵, 高橋 悟, 沖 潤一
    1999 年 31 巻 5 号 p. 459-464
    発行日: 1999/09/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    Valproate sodium, clonazepamを含む10種類以上の抗てんかん薬に抵抗性で, 強直発作, 非定型欠神, ミオクロニー発作が群発したLennox-Gastaut症候群 (LGS) の13歳男児例を経験した. 発作群発時にはイライラが強く, 攻撃的であった. 発作群発に対しlidocaine持続静注と後療法としてmexiletine経口投与を行った. この結果, 非定型欠神およびミオクロニー発作は消失し, 強直発作は週1回程度に減少した. これらの効果は現在まで2年以上持続し, 脳波所見, 精神症状も改善し, 明らかな副作用はなかった. LGSにおける発作群発時に, lidocaine持続静注と後療法としてmexiletine経口投与は試みる価値がある治療法と思われた.
  • 松藤 博紀, 西河 美希, 吉冨 友美, 市山 高志, 林 隆, 古川 漸
    1999 年 31 巻 5 号 p. 465-466
    発行日: 1999/09/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    難治てんかんの治療に臭化カリウム (KBr) 製剤を使用することがある. 血中濃度のモニタリングが必要な薬剤であるが, 保険診療では認められていない. そこでKBr投与により見かけ上の高クロール (Cl) 血症を呈することに注目し, KBr投与患児を対象として, 血清Brイオン値とClイオン値を測定し両者の関連性を検討した.
    両者間に良好な相関 (r=0.723, p=0.0039) を認めた. 近似式を用いて, 血清Clイオン測定値からKBr投与患児の血清Brイオン値を推定でき, Clイオン値の測定はBrイオン値のモニタリングに有用と考えられた.
  • 皆川 公夫, 末岡 裕文
    1999 年 31 巻 5 号 p. 466-468
    発行日: 1999/09/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    症例は8歳女児. 新生児期脳梗塞による片麻痺があり, 4歳時に複雑部分発作が出現した. Sodium valproateを開始後7歳時に発作がみられ, clonazepamを併用, 以後発作は抑制されていた. 8歳4カ月時から中枢性思春期早発症に対してleuprorelin acetate (LA) による治療が開始されたが, LA開始72日目に1年4カ月ぶりに発作が出現し, 以後頻発した. 抗てんかん薬の調整では発作は抑制されず, LAを中止したところ発作は激減した. 機序に関してはLA治療により血中のプロゲステロン濃度が低下したため発作が増加した可能性が推測された. 中枢性思春期早発症に対するLA治療の際にはてんかん発作がおこりやすくなりうることを念頭におく必要がある.
  • 伊住 浩史, 林 隆, 吉冨 友美, 西河 美希, 市山 高志, 古川 漸
    1999 年 31 巻 5 号 p. 468-470
    発行日: 1999/09/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    近年zonisamide (ZNS) 投与による発汗障害が報告されている. 我々はアンケート調査およびカルテ記載から後方視的にその発症状況を検討した. 6カ月以上ZNSを内服している27名のうち12名 (44.4%) が発汗減少を感じたことがあった. 性差, ZNS血中濃度および併用抗けいれん薬との相関関係はみられなかった. 年齢差では6歳以上の学童児に比べ5歳以下の乳幼児に発汗減少の頻度が高い傾向があった。ZNSによる発汗減少の頻度は報告により差があるが, 今回の調査では今までの報告よりも発汗障害発症の頻度が高く, 8歳女児と9歳女児がZNS服用開始後, 夏場戸外の活動中に熱射病を発症した. ZNS内服患者, 家族, 学校担任に対し, 夏場の戸外での活動時, 入浴時および発熱時に際しての生活指導と情報提供が必要である.
  • 木村 清次, 大槻 則行, 安達 かおり, 根津 敦夫, 相原 雄幸
    1999 年 31 巻 5 号 p. 470-472
    発行日: 1999/09/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    急性脳症8例で髄液のneopterin (NP), interleukin-6 (IL-6) を測定した. NPは全例で14pmol/ml以上, IL-6は8例中5例で40pg/ml以上を示した. また2例で同時期に血清と髄液を検査し, 1例ではNP, IL-6値ともに髄液で高く, 他の1例ではほぼ同値であった. 急性脳症では症例ごとに病態が異なる可能性もあるが, 少なくとも-部の症例では, 中枢神経内に限局した炎症反応が起こっている可能性が示唆された.
  • 小野 次朗
    1999 年 31 巻 5 号 p. 474
    発行日: 1999/09/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
  • 関東地方会
    1999 年 31 巻 5 号 p. 476-481
    発行日: 1999/09/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
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