脳と発達
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32 巻 , 2 号
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  • 小西 行郎
    2000 年 32 巻 2 号 p. 98
    発行日: 2000/03/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
  • 佐藤 潔, 大橋 正洋
    2000 年 32 巻 2 号 p. 99-101
    発行日: 2000/03/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    Age-dependent diversity of pediatric head injury was overviewed and significance of early implementation of rehabilitation in head-injured children was emphasized.
    Survivors from severe traumatic brain injury (TBI) often sustains chronic physical and cognitive dysfunction. It is important for physicians and therapists to provide them with early rehabilitation treatment in a cordinated way. These children often require a long-term support from medical as well as educational specialists after finishing the hospital phase of rehabilitation.
  • 大井 静雄
    2000 年 32 巻 2 号 p. 102-109
    発行日: 2000/03/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    頭蓋内圧動態の変動により生じた頭蓋内圧勾配の病態を分析し, それが脳循環動態にいかに影響し脳組織内酸素代謝を変動させてゆくかを, 幼若脳の特殊性において解析した.方法には, 幼若犬を用いて, ヘルニア脳を作成しテント上下の各compartmentにおける圧動態と脳組織内酸素分圧変動を, 頸動脈の血流モニター下に分析した.結果として, 幼若脳では頭蓋内出血で血腫量・体重比に示された値において成熟脳より著しい耐久性が示された.そして, テント上に生じた頭蓋内圧充進の病態は, 同compartment内においては, 脳循環, 脳組織内酸素代謝に著しい影響を及ぼし, その超急性期の変化として一過性の脳組織内酸素分圧の急激な上昇が成熟脳に比し著しく示されるものの, テント下における脳循環, 脳組織内酸素代謝への影響は逆に成熟脳より軽微であることが示唆された.結論として, 幼若脳における頭蓋内圧亢進の病態の本態として, これまでに重視されてきた幼若頭蓋, 脳の解剖, 物理学的特殊性に加え, 未発達脳の脳循環, 脳組織内酸素代謝が, とくにテント上下の頭蓋内圧勾配の発生において独立した各compartmentでの現象として影響を受けるものであることが推論された.著者は, この病態生理をここにindependent compartment phenomena (独立隔室現象) と呼ぶことを提唱し, その病態成立に5つの関連要因を考察した.この特殊病態は, 臨床上, 生命予後良好ながらも機能予後不良のdiscrepancyを生じ, 幼若脳に発生する頭蓋内圧亢進において特有の転帰に至る機序となっているものと考えられる.
  • 栗原 まな
    2000 年 32 巻 2 号 p. 110-115
    発行日: 2000/03/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    頭部外傷後のリハビリテーションを行った小児42例の機能回復予後について検討した.受傷原因は, 交通事故26例 (歩行中・自転車乗車中が多い), 虐待7例 (2歳以下) などで, 脳損傷の型では急性硬膜下血腫18例, びまん性軸索損傷9例, 慢性硬膜下血腫4例などであった.後遺障害は多彩で, 身体障害として運動麻痺, 視野障害など, 精神障害として知能低下, てんかん, 高次脳機能障害がみられた.機能予後良好群は急性期意識障害持続が1週間未満, びまん性軸索損傷の例が主体で, 機能予後不良群は受傷年齢が低い例, 虐待例, 急性期Glasgow Coma Scale (GCS) が8以下, 急性期意識障害の持続が1週間以上の例であった.特に虐待例の予後は悪かった.退院後は約半数が普通学級に戻っていたが, 学習面の困難, 危険, いじめなど多くの問題が存在し支援を要した.受傷予防の面から, 交通事故・虐待発生予防対策を強調したい.
  • 大橋 正洋
    2000 年 32 巻 2 号 p. 116-121
    発行日: 2000/03/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    神奈川リハビリテーション (以下リハ) 病院において5年間にリハ治療を目的に入院した170各の脳外傷患者の調査結果に基づき, 脳外傷リハの現状と転帰について検討した.その結果, 脳外傷者は多彩な後遺障害を残す若年男性が中心となっていた.病院では多職種が包括的に治療に当たったが, 身体障害に認知障害を合併した場合は短時間では問題が解決していない.また退院後の有効な福祉・労働サイドのプログラムも不足している.その結果, 患者の多くは有効な社会的支援を得られないまま, 家族の負担のもとに家庭で孤立している.当事者からの訴えが不足していたこともあって, このような問題について実態調査も行われず, 社会の認識も欠けていた.
  • 林 成之
    2000 年 32 巻 2 号 p. 122-131
    発行日: 2000/03/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    重症小児頭部外傷の特徴は, 受傷時ショックに伴う脳低酸素症を起こしやすく, diffusebrain injuryには高頻度に180mg/dl以上の高血糖を伴いやすいことである.これらの背景には, カテコールアミンの過剰放出に伴う心肺機能の低下, 脳の温度の洗い流し障害に伴う脳内熱貯溜, 嫌気性代謝の亢進と脳内乳酸の増加, 乳酸性アチドージスに伴う赤血球酵素減少による脳の酸素化障害と酸素吸入の無効という新たな病態が隠されている.本稿では, これらの治療法として, 急性期低酸素性脳症, 神経内分泌の放出によって活性化される損傷の脳サイトカイン炎症, 植物症などを誘導するドーパミンA10神経群の補充療法を含めた脳低温療法を明らかにした.
  • 富田 忠則
    2000 年 32 巻 2 号 p. 132-134
    発行日: 2000/03/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    Trauma victims are directly transferred to a level I trauma center bypassing local hospitals. First, airways and cervical stability are secured. Intracranial hematoma should be promptly evacuated. Endotracheal intubation and mechanical ventilation are initiated for children with a Glasgow Coma Score of 10 or less, anisocoria, apnea, and/or hypercarbia. Isotonic crystalloid is used for intravenous fluid maintenance. The goal of intracranial pressure (ICP) management is to maintain the ICP at less than 15mmHg and to maintain minimum cerebral perfusion pressure at 45-55mmHg. External ventricular drainage provides direct control of the ICP by allowing intermittent drainage of the CSF (5-10m//hour). Mannitol is effective but hyperventilation is not recommended.
  • 阿部 敏明, 岡部 信彦
    2000 年 32 巻 2 号 p. 135-136
    発行日: 2000/03/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    Encephalitis/encephalopathy is a neurological syndrome characterized by acute onset, symptoms of intracranial hypertention accompanying severe sequels or death. Encephalitis is caused by microbial infection of central nervous system, such as neurotrophic or conventional viruses. Infectious encephalopathy shows similar clinical symptoms to acute encephalitis, without any evidence of inflammation and microbial infection in brain tissues. The national epidemiological surveillance of the diseases is carried out to study the frequency and prognosis of patients with both diseases. The principal treatment is quite different in the both, in the former the eradication of microbial from the brain and in the latter the reduction of pressure of brain edema. Furthermore, the improvement of the brain with severe destruction requires such new step to reduce the activities of enzymes or cytokines to destroy brain tissues, as a mild hypothermia to lower body and brain temperature to 33-34°.
  • 岡部 信彦
    2000 年 32 巻 2 号 p. 137-141
    発行日: 2000/03/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    感染症サーベイランス事業によって定点からの報告で得られたインフルエンザ様疾患患者報告数と, 病院定点から報告された急性脳炎・脳症 (Reye症候群を含む) の比較をしてみると, これまでは両者に明らかな関係はみられていなかったが, 1998年1~2月にはインフルエンザ様疾患の急激な増加と脳炎・脳症の増加の一致が明瞭に見られた.両者は病原微生物を検出した上での診断ではないが, 1997/98年のインフルエンザシーズンには, 病原は不明であるが急性脳炎・脳症患者の発生数が増加したといえる.この中にReye症候群は少数例のみしか含まれていない.さらにこの傾向は, 1998/99年のインフルエンザシーズンにも同様の傾向が見られた.
  • 信澤 枝里
    2000 年 32 巻 2 号 p. 142-147
    発行日: 2000/03/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    インフルエンザウイルスの病原性はウイルス抗原HAの開裂度に規定される.そして, この開裂度は神経病原性にも関連する.インフルエンザウイルスの中でもマウスの脳に馴化した神経病原性ウイルス, WSN株は種・々の細胞でトリプシン非依存的増殖能を示し, マウス脳内でもウイルスの増殖部位は神経細胞に局在している.一方, インフルエンザ脳炎・脳症患者由来のウイルスは, マウスに脳内接種を行っても神経症状は示さず, ヒト由来神経細胞, グリア細胞での増殖能も示さなかった.近年, ヒトインフルエンザウイルスのレセプター結合特異性が変化している.この特異性の変化とインフルエンザ脳炎・脳症との関連性は現在検討中である.
  • 木村 清次
    2000 年 32 巻 2 号 p. 148-155
    発行日: 2000/03/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    感染に伴う急性脳症で, Japan Coma Scale (JCS) 200以上の例の画像, 検査, 治療, 予後について述べた.
    1. 画像所見では1群 (正常), 2群 (急性期は正常で週~ 月で萎縮が進行), 3群 (初期は正常で発症後の4~5日前後で大脳皮質主体の浮腫~ 壊死が出現), 4群 (発症の48時間以内に脳全体の浮腫), 5群 (対称性視床病変), 6群 (脳浮腫消失後の対称性淡蒼球病変), 7群 (急性期は萎縮様で, その後は正常化), に分けられた.生命予後は4群で最も悪く, 次いで5群, 3群で悪かった.
    2. 血液検査所見ではASTが急性脳症の約半数で上昇し, AST上昇例の約60%に血管内凝固症候群 (DIC) が合併し, DIC合併例の予後は悪かった.髄液neopterin, interleukin (IL)-6を8例で測定し, 全例でいずれかが上昇し, 血清値よりも高値の例が存在した.また, hemorrhagicshock and encephalopathy (HSE) に類似した症例の血清IL-6は著高を示した.
    3. 治療では軽度低体温とmethylprednisolone pulseの併用は急性脳症に有効であり, 初診時に大後頭孔ヘルニアを示した1例は走れるまでに回復した.
    4. Reye症候群とHSEの鑑別, および急性脳症の発症機序に関しての考察も加えた.
  • 林 成之
    2000 年 32 巻 2 号 p. 156-162
    発行日: 2000/03/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    幼児, 特に乳幼児のインフルエンザ脳炎は, 経過が早く非常に強い脳浮腫を起こすため予後が悪い.インフルエンザ脳炎に脳低温療法をどの様に導入するかを検討している過程で, インフルエンザ脳炎の治療目標となる病態として, 脳内熱貯溜に伴う脳内温度 (脳温と略す) の上昇, 脳血液関門の早期破壊と脳内への大量サイトカインが発生する新たな脳損傷機構が浮び上がって来た.脳内熱貯溜の発生条件として, 体温38℃ 以上, 収縮期血圧<90~100mmHgであり, 40~44℃ の脳温ではウイルスの生存が困難なため髄液にウイルスが検出されなくても非常に強い脳浮腫が発生する.治療法として脳低温療法の具体的な応用方法を提起した.
  • 東條 恵, 郡司 哲己, 山口 清次, 清水 信雄, 古賀 靖敏, 埜中 征哉
    2000 年 32 巻 2 号 p. 163-168
    発行日: 2000/03/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    感染を契機に重度筋力低下, 高クレアチンキナーゼ血症, lipid storage myopathy, 肝腫大, 脂肪肝で発症した軽症型グルタル酸尿症II型の6カ月乳児の病態, 経過を検討した.尿有機酸分析で著明な非ケトン性ジカルボン酸尿症を示し, グルタル酸, 2-OH-グルタル酸, エチルマロン酸, メチルコハク酸が増加した.これよりmultiple acyl-CoAd ehydrogenase deficien.cyと診断した.Electron transfer flavoprotein (ETF) のα, β サブユニットは正常に検出され, ETF脱水素酵素欠損が疑われた.L-カルニチン, リボフラビン大量投与で臨床症状は改善した.リボフラビン反応性と考えられた.その後間欠的悪化がみられたが, 10歳現在発達, 発育は正常である.
  • 田辺 卓也, 鈴木 周平, 原 啓太, 島川 修一, 若宮 英司, 玉井 浩, 森川 建基
    2000 年 32 巻 2 号 p. 169-171
    発行日: 2000/03/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    数秒の短い意識消失発作と, 主に覚醒時の口角の攣縮を主体とする単純部分発作とを合併した11歳女児例を経験した.意識消失発作は8歳頃より日に数回認めていた.発作間欠期脳波は正常背景活動を有し, 入眠後に増加する左右独立した二相性鋭波を中心・中側頭部に認めた.また, 過呼吸負荷時に全般性の3Hz棘徐波複合が意識消失発作に伴って認められた.Valproate sodium投与後意識消失発作および全般性棘徐波複合は消失し, carbamazepineの併用で単純部分発作も抑制されたが, 中心・中側頭部鋭波は残っている.患児は神経学的異常所見を認めず, 知能も正常, 画像診断でも異常所見を認めなかった.以上より本症例は欠神発作とシルビウス発作が合併した稀な未決定てんかん例 (特発性) と診断した.
  • 細田 のぞみ, 三浦 寿男, 白井 宏幸, 砂押 渉, 島貫 郁, 武井 研二
    2000 年 32 巻 2 号 p. 171-173
    発行日: 2000/03/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    神奈川県では, 平成8年4月から重度・重複障害児 (以下重障児と略す) 担当医師派遣制度が発足した.今回, この制度が養護学校の教育現場におよぼした影響を知るため, 過去3年間に教職員から寄せられた医療相談の詳細を年度毎に検討した.その結果, 年度毎に相談数が増え, 相談内容もより専門的となり, 教職員が医学的知識を深め, こどもの健康状態をより正確に把握できるようになったと考えた.
  • 北陸地方会 , 東北地方会 , 甲信越地方会
    2000 年 32 巻 2 号 p. 180-183
    発行日: 2000/03/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
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