本講演ではまず小児神経学について, その歴史, 研究方法, 特にテクノロジーの変遷を症例 (holoprosencephaly) および睡眠研究を通して記述した.
次いで小児神経学とリハビリテーション (リハ) との関係について記述した.小児神経疾患の大部分は発達障害であり, 後天性小児神経疾患も, その多くは慢性の経過をとることが多いことからも, 成人神経学 (神経内科) とは比較にならないくらい密接な関係にある.
そのために, 小児神経学を目指すものは, リハビリテーションアプローチの基本や, 障害の三階層を理解し, リハ医はもちろん, 理学療法士, 作業療法士などのリハ関連職種の人々とともに治療・訓練計画を立て, その中で小児神経科医の果たす役割を正しく認識することが大切である.リハアプローチの実際, および福祉機器についても言及した.
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