脳と発達
Online ISSN : 1884-7668
Print ISSN : 0029-0831
ISSN-L : 0029-0831
32 巻 , 3 号
選択された号の論文の18件中1~18を表示しています
  • 飯沼 一宇
    2000 年 32 巻 3 号 p. 194
    発行日: 2000/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
  • 熊谷 公明
    2000 年 32 巻 3 号 p. 195-207
    発行日: 2000/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    本講演ではまず小児神経学について, その歴史, 研究方法, 特にテクノロジーの変遷を症例 (holoprosencephaly) および睡眠研究を通して記述した.
    次いで小児神経学とリハビリテーション (リハ) との関係について記述した.小児神経疾患の大部分は発達障害であり, 後天性小児神経疾患も, その多くは慢性の経過をとることが多いことからも, 成人神経学 (神経内科) とは比較にならないくらい密接な関係にある.
    そのために, 小児神経学を目指すものは, リハビリテーションアプローチの基本や, 障害の三階層を理解し, リハ医はもちろん, 理学療法士, 作業療法士などのリハ関連職種の人々とともに治療・訓練計画を立て, その中で小児神経科医の果たす役割を正しく認識することが大切である.リハアプローチの実際, および福祉機器についても言及した.
  • 御子柴 克彦
    2000 年 32 巻 3 号 p. 208-219
    発行日: 2000/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    大脳, 小脳, 海馬では, ニューロンは整然と多層構造を形成している.この層形成が脳内神経回路網形成を容易にし高次脳機能発現の基盤となると考えられる.各ニューロンがある特定の産生部位より, どの様にして移動し, 最終目標地点に位置するのであろうか? 突然変異マウスの解析をきっかけにしてその疑問に答える糸口がみえてきた.リーリン, CR-50抗原はリーラーマウスの原因分子であり, Disabled 1 (Dab 1) は, ヨタリマウスの脳内ニューロン位置異常の原因分子であることが明らかとなった.本稿では, 脳内のニューロンの位置異常がどのようなメカニズムで引き起こされるかを中心にして紹介する.
  • 原島 博
    2000 年 32 巻 3 号 p. 220-225
    発行日: 2000/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    来るべき21世紀へ向けて, コンピュータと映像・音響技術, ネットワーク技術が結びついたマルチメディアが注目を集めている.ここでは, マルチメディアを中心にコミュニケーションがメディア技術が目指す方向とその課題を論じてみたい.
    コミュニケーションメディアは, 次第に誰もがそこから逃れることのできない一つの環境となりつつある.そのような力を持つからこそ, いま我々に求められていることは, 単に未来の技術を予測することではなく, 未来社会をしっかりと展望し, その環境に対して責任を持つことなのである.
  • 松矢 勝宏, 帆足 英一
    2000 年 32 巻 3 号 p. 226-227
    発行日: 2000/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    In this symposium, the terminology and difinition of mental retardation were discussed. We examined theories and practices of social services, as well as policies for people with mental retardation from the aspects of individual and family life-cycle. Panelists at the invitation of this symposium were experts on this subject. They proposed new theories and made practical comments. The key words include the change of medical to social model; early diagnosis and intervention; medical care for children with severe disabilities at school-life and support for their family; career eduction and transition services; support with residential facilities and community-based approach; and empowerment of people with developmental disabilities.
  • 帆足 英一
    2000 年 32 巻 3 号 p. 228-231
    発行日: 2000/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    知的障害児並びにその家族に対するライフステージに対応した援助のあり方を検討する上で, 乳幼児期における障害の早期発見と早期介入, 早期療育に関わる課題は, その援助の出発点として極めて重要な意味をもっている.ここでは, これまで, 筆者が地域における療育問題にたずさわってきた約20年にわたる経験を通して, 常日頃感じている問題点を中心に問題を整理したい.
  • 清水 貞夫
    2000 年 32 巻 3 号 p. 232-236
    発行日: 2000/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    近年, 障害児を抱えた保護者が中心になって生起している要求運動として, レスパイト・サービスの制度化, 放課後ケアの確立, 要医療的ケア児の通学保障などがある.本稿では, それら三つの要求運動を取り上げ, 障害児の発達保障のための施策のあり方を考察した.これらの要求運動の内容を分析すると, 障害児本人に対する支援と障害児を抱える家庭や家族への支援が相互関連的な関係にあることがわかる.そのことを踏まえると, 今日の社会施策は, むしろ, 障害児本人もさることながら家族や家庭に視点を当てた施策が求められると言える.
  • 榊原 洋一
    2000 年 32 巻 3 号 p. 237-241
    発行日: 2000/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    精神遅滞は, 日常生活におけるさまざまな適応能力の制限を伴う知的能力の機能低下, と定義することができる.近年精神遅滞の病態解明が進んだが, 精神遅滞そのものへの根治治療法はない.そのためさまざまな適応障害を克服するための支援, ケアサービスのコーディネーターとなることが, 小児神経科医に求められている.家庭とともに小児期の精神遅滞児の主たる生活の場である学校における医療的ケアの保障は, 特に早急に整備されなければならない課題である.
  • 松矢 勝宏
    2000 年 32 巻 3 号 p. 242-246
    発行日: 2000/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    本報告は, 知的障害養護学校高等部等の生徒たちが学校を卒業し, 地域社会に統合的に移行するために必要な移行支援と進路学習について, その理論的, 実践的な視点を提起するとともに, 取り組みの現状と課題, とくに社会的な施策の構築と移行支援のための関係機関, 関係者の協力・連携について論述したものである.
  • 岡田 喜篤
    2000 年 32 巻 3 号 p. 247-251
    発行日: 2000/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    近年, わが国では従来の「施設福祉」に対して「地域福祉」の重要性が説かれている. 本シンポジウムでは, 欧米における施設の歴史的背景と施設否定論の実態をたどりながら, わが国における精神遅滞児 (者) の社会的支援のあり方を検討した.その結果, 欧米における施設否定の背景には,「隔離と拘束的管理」に対する厳しい批判があったこと, 施設否定の代替として地域社会に数多くの少人数の居住資源を生み出していること, などを明らかにした.一方わが国では, 通園・通所施設は盛んに作られているが, 地域の居住資源は極めて乏しく, 今後の大きな課題であることを示した.
  • 小川 喜道
    2000 年 32 巻 3 号 p. 252-254
    発行日: 2000/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    People with developmental disabilities have their own life cycles and social services for them, such as therapeutic training, education, vocational training, and community care, should respect their initiative in decision-making and controlling their own lives. However, social isolation of the disabled people and their families, lack of resources, and discrimination have resulted in their disempowerment. This paper discusses the professionals' role in empowerment, focuses on social and consumer models, and emphasizes the importance of the partnership between professionals and self-help groups.
  • 佐々木 征行, 橋本 俊顕, 島田 司巳, 飯沼 一宇, 伏木 信次, 高野 知行, 岡 英次, 近藤 郁子, 三池 輝久
    2000 年 32 巻 3 号 p. 255-260
    発行日: 2000/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    アンケートによる全国調査で得られた38例の日本人片側巨脳症の臨床像を報告した.全例孤発例で, 家族集積性や性差は見られなかった.基礎疾患として3例が伊藤白斑, 10例が母斑症候群などを有していた.大多数が片麻痺を呈し, 11例が寝たきりであった.3例を除いて精神発達遅滞を示し, 半数は重度であった.右巨脳症25例 (66%), 左巨脳症13例 (34%) であったが, 臨床症状の重症度と巨脳症の左右とに相関は得られなかった.基礎疾患の有無も臨床症状と関連は見られなかった.全例てんかん発作を呈し, てんかん早発例ほど一般的に重症度は重く, 1歳以降発症例は軽かった.抗てんかん薬には大部分で治療抵抗性を示したが, 手術治療がけいれんコントロールにも発達促進にも効果的であった.機能的大脳半球切除術が発作早発した7例で行われ, 全例発作予後は消失から有効と良好であった.本症の発作早発例に対しては早期外科手術を考慮すべきであると考えられた.
  • 奈良 隆寛, 浜野 晋一郎, 野崎 秀次, 田中 佳子, 清水 正樹, 野田 洋子, 厚川 清美, 有田 二郎, 堀田 秀樹, 前川 喜平
    2000 年 32 巻 3 号 p. 261-267
    発行日: 2000/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    例の急性脳炎 (60例)・脳症 (10例) のてんかんの発症について検討した.23例がてんかんに移行した.23例中18例は脳炎発症から平均7カ月間の期間をおいて (潜伏期あり) てんかんを発症した.また, 23例中5例は急性期からそのままてんかんに移行 (潜伏期なし) した症例がみられた.潜伏期を経ててんかんを発症した症例の中では, 髄液のneuron-specific enolase (NSE) 活性が高い症例はてんかんが難治で, てんかんを惹起する病理に神経組織の崩壊が関与することが示唆された.一方, 潜伏期なしでてんかんに移行した症例は急性期の発作の回数が多く, てんかんは難治性であったが, 髄液のNSE活性は正常であった.この一群は, 潜伏期を経ててんかんを発症する症例とは別の機序で, てんかん原性焦点の活動が増強されたものと考えられた.
  • 原中 美矢子, 遠藤 晃彦, 小平 隆太郎, 藤田 之彦, 高田 昌亮, 大久保 修, 原田 研介, 加藤 俊徳, 高嶋 幸男
    2000 年 32 巻 3 号 p. 268-273
    発行日: 2000/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    先天性筋緊張性ジストロフィー症 (CMyD) の自験例2例について脳病理所見を含めた検討を行った.臨床的には2例とも重症仮死で出生し長期間の人工換気を行っていたが, 症例1は3歳6カ月, 症例2は1歳3カ月に感染を契機に死亡した.症例1は日齢17, 症例2は日齢0の頭部画像診断で脳室拡大がみられた.病理学的には両者に共通して周産期低酸素性虚血性脳障害に起因すると考えられる所見に加え, leptomeningeal glioneuronal heterotopia (LGH) を認めた.1例では日齢0のCT所見ですでに脳室拡大がみられ, 2例の病理所見でLGHがみられたことから, CMyDの中枢神経系障害の発生には脳形成異常が基礎にあり, 周産期病態は脳障害にさらに拍車をかけていると考えられた.
  • 田中 政幸, 加納 原, 高屋 和志, 竹内 義博
    2000 年 32 巻 3 号 p. 274-278
    発行日: 2000/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    早期診断, 早期治療にもかかわらず, 第8病日に死亡した急性壊死性脳症の1男児例を経験した.発熱18時間後に, 急激な意識障害が出現し, その1時間後の脳CTには異常を認めなかったが, 意識障害出現9時間後のCTで両側視床, 両側被殻, 中脳, 橋, 小脳に低吸収域病変が出現した.呼吸循環管理, 脳浮腫対策を中心に治療を行い, ステロイドパルス療法も併用した.しかしながら, 意識障害出現48時間後には脳幹部に広範囲にわたる出血が出現し, 第8病日に多臓器不全により死亡した.
  • 斎藤 義朗, 木村 清次, 安達 かおり, 出口 貴美子
    2000 年 32 巻 3 号 p. 279-281
    発行日: 2000/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    急性脳症後遺症を基礎疾患に持つ1例で, 難治性吃逆にbaclofenが有効だった.吃逆は肺や胃の拡張で誘発され, 嚥下動作や息こらえで逆に抑制されるが, これらは呼吸中枢の吸気/呼気時間比をそれぞれ減少, 増加させる作用を持つ.Baclofenは孤束核の呼吸ニューロンに作用し, 吃逆を抑制している可能性がある.吃逆の病態解明は嚥下動作と呼吸運動の相互抑制の機序の理解につながる.
  • 山藤 加奈, 前岡 幸憲, 杉浦 千登勢, 難波 由喜子, 洲崎 一郎, 岡 明, 井上 岳彦
    2000 年 32 巻 3 号 p. 281-283
    発行日: 2000/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    Joubert症候群の2例における脳幹機能を脳幹聴覚誘発電位 (BAEP), 短潜時体性感覚誘発電位 (SSEP), 眼輪筋反射 (blink reflex: BR) を用いて検討した, 臨床的には筋緊張低下, 精神運動発達遅滞, 小脳虫部低形成, 異常呼吸, 異常眼球運動の5つの主要症状を認めた.BAEPでは, 1例が右側I-V波間の軽度潜時延長, 1例が左側で66dBの閾値の上昇がみられた.SSEPでは, 1例が正常, 残る1例で両側N20が消失していた.BRは, 2例とも両側後期成分R2, R2'の潜時延長が認められた。結論として電気生理学的検討ではBRで異常がみられやすく, 橋・延髄での三叉神経脊髄路や外側網様体の機能障害が存在すると考えられる.Joubert症候群では, こうした下部脳幹被蓋部の病変が存在し, BRの所見は, 臨床的な呼吸障害や異常眼球運動に関与している可能性があると考えられた.
  • 2000 年 32 巻 3 号 p. 286
    発行日: 2000年
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
feedback
Top