West症候群 (WS) 20例に, vitamin B
6 (40~50mg/kg/day) とvalproa t e (4 0~50mg/kg/day) を投与したところ, 3例において発作が消失した. 不応例17例にさらにAC T H 少量 (0.01mg/kg/day) を投与した.ACTH終了後1カ月の時点で, 13例では発作が消失していた. 合計16例 (80%) で発作が消失し (A群), 4例 (20%) では発作が消失しなかった (B群).
平均5年4カ月 (4年0月~6年11月) の追跡期間中に, A群16例のうち, 9例においててんかん発作が再発したが, 最終追跡時 (5歳0月~7歳6月) に発作がみられたのは4例のみであった. その4例における発作はいずれも部分発作で, 発作頻度は年に5回以下であった.B群 4 例のうち, 2例では最終追跡時に毎日発作があり, 1例では発作が消失しており, 他の1例は1歳で死亡した.
最終追跡時における精神発達は, A群のうち, 2例は正常~境界域, 3例は軽度精神遅滞, 4例は中度精神遅滞, 7例は重度精神遅滞, B群では4例全員が重度精神遅滞を示した.
今回の成績は, 従来の報告に比べると難治てんかんへの移行が少なかったが, そのことが知的予後の改善には結びついていなかった. WSの長期発達予後の改善のためには発作のコントロールだけでは不十分と思われた.
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