整肢学園の肢体不自由児128例 (3歳から15歳) を対象に現行8種類の予防接種 (DPT, BCG, ポリオ, 麻疹, 風疹, 流行性耳下腺炎, 水痘, 日本脳炎) の接種率を調査した.肢体不自由児の予防接種率は一般三歳児に比較して低かった.てんかんの有無による接種率の差はなかったが, 入園児 (入院) は通園児 (在宅) に比べて接種率が高かった.インフルエンザ予防接種は平成9, 10年度の2年間, 入園児の希望者に任意で行い, 接種率は90%以上であった.両年とも金沢市では大流行が見られたが, I園入園児の冬期有熱日数は有意に減少し, 接種は有効であった.接種児のほぼ半数がてんかんを合併していたが, 副反応はなく安全に実施できた.
抄録全体を表示