脳と発達
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33 巻 , 4 号
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  • 橋本 俊顕
    2001 年 33 巻 4 号 p. 298
    発行日: 2001/07/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
  • 中江 陽一郎, 熊谷 公明, 栗原 まな
    2001 年 33 巻 4 号 p. 299-306
    発行日: 2001/07/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    6歳の健常児37名に対し多面的な歩行分析を行い, 小児の歩行の発達について検討した.歩行周期, 単脚支持期, ストライド長/身長比, 足底屈角, 推進力はいずれも年齢とともに増加し, 歩隔/ストライド長比, 足背屈角は減少した.成人の歩行で認められる下肢運動パターンはほぼ全例で認められ, 下肢各関節の連関も全例で成人と同様の形態を呈した.幼児期の歩行において, 下肢の運動パターンは2歳児ですでに完成していると推測されるが, 一方でバランス保持能力や移動能力は2~6歳にかけては未だ発達の途上にあると考えられた.
  • 長尾 秀夫
    2001 年 33 巻 4 号 p. 307-313
    発行日: 2001/07/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    通常の学校に在籍する神経筋疾患児の学校生活を支援するために, 担任教師に対してアンケート調査を行った.回収できた13通を分析した結果, 神経筋疾患児が通常の学校へ行くためには階段等の環境改善, 移動困難への介助者の配置が必要である.学習内容では現在の運動機能で参加できる体育等活動の工夫, 比較的障害されていない能力開発への積極的働きかけについて医療関係者の専門的助言が必要である.通常の学校でともに学ぶことは患児だけでなく友達・教師・地域社会にとっても得るところが多い.今後は国立療養所と併設の養護学校が開かれた専門機関として相談や情報提供を行い, 小児科医が地域の調整役をすることが望まれる.
  • 福田 冬季子, 杉江 秀夫, 伊藤 政孝, 杉江 陽子
    2001 年 33 巻 4 号 p. 314-318
    発行日: 2001/07/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    自閉性障害の病態として, セロトニン系の関与が示唆されている.自閉性障害児における選択的セロトニン再取り込み阻害剤 (selective serotonin reuptake inhibitor: SSRI) の有用性を検討するため, 保護者の同意が得られた自閉性障害児に対しfluvoxamineを投与し, crossoverdesignによる二重盲検法で検討した.行動評価表の項目別評価では, 視線と言語においてfluvoxamine投与による有意な改善が見られた (p<0.05).特に言語における効果は保護者の観察を裏付ける結果となった.Clinical Global Impression Scale (CGI) では約半数の症例で何らかの改善が見られたと考えられた.試験期間中重篤な副作用は見られなかった.小児自閉性障害においてSSRIは治療薬として試みる価値があると考えられた.
  • 鈴木 弘子, 高梨 潤一, 永沢 佳純, 小林 一彦, 富田 美佳, 玉井 和人, 河野 陽一
    2001 年 33 巻 4 号 p. 319-322
    発行日: 2001/07/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    特発性頭蓋内圧亢進症 (IIH) の小児4例について臨床的, 画像的な検討を行った.全例主訴は頭痛で3例に乳頭浮腫を認めたが, 髄液圧が106cmと高値であった1例では乳頭浮腫を認めなかった.2例は反復髄液穿刺のみにて軽快した.初発時, MRIにて全例にempty sellaを認めた.また視神経に関しては,(1) 視神経の延長・蛇行,(2) 視神経周囲髄液腔の拡大,(3) 眼球後部の平坦化の2つ以上を全例に認めた.経時的に観察し得た3例中2例で, 治療による画像所見の改善を認めた.眼底検査に加え, MRIでの下垂体・視神経の評価がIIH, 特に乳頭浮腫を欠く症例における診断上重要と思われた.
  • 石崎 朝世, 洲鎌 倫子
    2001 年 33 巻 4 号 p. 323-328
    発行日: 2001/07/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    多動性障害および多動性を有する広汎性発達障害 (PDD) 141例に施行したmethylphenidate (MPD) 治療の効果および副作用を検討し, また, 治療開始後1年から5年の経過観察時点の, 治療継続の有無および適応状況を調査した.この結果, MPD治療はIQ>80 (M R (-)) には93%, IQ≦80 (MR (+)) には70%に効果を示し, PDDの有無で有効率に差はなかった.有効例の多くはMPD 0.3mg/kg前後/回朝1回服用であった.副作用は23%に認め少なくなかったが, 重大なものはなかった.内容は興奮, 嘔気・食欲不振, 不眠の順に多く, 2例で痙攣誘発が疑われ, 経過観察の結果, 服薬継続例が多かった.適応状況は治療前より多くが改善したが, 適応良好となった例が多かった状態改善後の治療中止群以外は, 不十分ながらの適応が多く, 指導や環境調整が引き続き必要であった.
  • 森 健治, 橋本 俊顕, 原田 雅史, 米田 吉宏, 島川 清司, 藤井 笑子, 山上 貴司, 宮崎 雅仁, 西條 隆彦, 黒田 泰弘
    2001 年 33 巻 4 号 p. 329-335
    発行日: 2001/07/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    自閉症患児29例 (IQ50以上=6例, IQ50未満=23例) および正常小児19例において, 扁桃体~海馬を含む左, 右側頭葉内側部, 左小脳半球の3箇所にてproton magnetic resonancespectroscopy (1H-MRS) を施行し, 代謝物質の濃度を抑制されていない組織水を用いた内部標準法にて測定した.IQ50未満の自閉症患児においては, 扁桃体~海馬を含む左側頭葉内側部および左小脳半球にてN-acetylaspartate濃度が有意に低下していた.これは, これらの部位における神経細胞の減少や発達異常あるいは神経活動の低下を反映していると考えられ, 自閉症で報告されている神経病理学的所見および脳血流SPECTの所見とよく一致していた.1H-MRSは自閉症の病態解明に有用であると考えられる.
  • 三宅 進, 藤田 都, 遠藤 千恵, 田岡 伸朗, 葛原 誠人
    2001 年 33 巻 4 号 p. 336-341
    発行日: 2001/07/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    1995年4月1日-1997年12月31日に高松市でジフテリア・百日咳・破傷風混合ワクチン (DPT) I期初回または麻疹ワクチンを接種された痙攣既往児の診断, 副反応につきアンケート調査した.対象はDPT300例, 麻疹339例で, そのうちDPT175例, 麻疹180例は痙攣接種間隔1年以上の熱性痙攣で, 接種後熱性痙攣はDPT2例 (1.1%), 麻疹3例 (1.7%) にみられた.これは1996年4月1日-1997年9月30日の予防接種後健康状況調査集計報告書のDPT I期初回0.4%, 麻疹ワクチン0.3%に比べ多く, 特に麻疹は有意 (P<0.05) に多かった.熱性痙攣既往児に麻疹ワクチンは充分注意して接種される必要があると思われた.
  • 鈴木 保宏, 植田 仁, 鳥邊 泰久, 位田 忍
    2001 年 33 巻 4 号 p. 342-346
    発行日: 2001/07/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    内側側頭葉てんかん (MTLE) の発症に免疫抑制剤FK506 (tacrolimus) の関与が疑われた男児例を報告する.乳幼児期にけいれんの既往なし.7歳時に劇症肝炎型Wilson病を発症し, 発症13日目に生体部分肝移植を施行した.術後18日目に全身強直性けいれん, 意識障害が出現し, FK506脳症を疑いFK506を中止し症状は消失した.術後3カ月よりFK506を再開したところ, 術後13カ月より口部自動症を伴い右上肢を伸展強直させる複雑部分発作が出現した.発作間歓期の脳波で左前側頭部に棘波が散発し, MRI, SPECTで両側海馬に病変 (左側優位) を認め, MTLEと診断した.発作は短期間に難治化し, 記銘力が低下した.FK506投与を再び中止し記銘力の速やかな回復を認めたが, 発作, 画像所見には変化はなかった.FK506が海馬の障害を引き起こし, MTLE発症に関与した可能性が疑われた.
  • 田中 正樹, 渡辺 裕貴, 福島 克之, 藤原 建樹, 八木 和一, 太田 伸一郎
    2001 年 33 巻 4 号 p. 347-350
    発行日: 2001/07/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    慢性的に進行していた胸郭の変形のために気管・気管支狭窄が生じ, 呼吸不全をきたし死亡した重度痙直型四肢麻痺の3症例 (男性2, 女性1) を経験した.いずれも重度精神発達遅滞とてんかんの合併があった.それぞれ, 20歳時, 16歳時, 29歳時に呼吸不全が顕在化し, 胸部CT検査で気管・気管支の変形・狭窄と, 脊柱・胸骨間の距離の著しい短縮を認めた.症例1はstentの気管内挿入によって一時的に呼吸不全は改善したが21歳時に気管内の肉芽増殖のために, 症例2は18歳時に気管切開部からの出血により, 症例3は肺炎を反復し34歳時に死亡した.臨床経過とCT検査の所見から, 3症例の気管・気管支狭窄は年余にわたって進行していた胸郭の変形が原因とみなされた.この病態は重症心身障害児の呼吸不全のみならず, 突然死や反復する肺炎の原因として重要であると考えた.
  • 田草 雄一, 堀 大介, 斉藤 恭子, 金井 理恵, 瀬島 斉, 木村 正彦, 岸 和子, 山口 清次
    2001 年 33 巻 4 号 p. 351-356
    発行日: 2001/07/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    「特異な脳炎・脳症後てんかんの一群 (粟屋・福山)」に類似した最重症例の5歳男児例を報告した.5日前から発熱を伴う上気道炎に罹患し, 引き続いてけいれん重積に陥った.種々の抗けいれん剤に抵抗性で, 意識障害の持続する急性期は約130日間続き, 以後寝たきりとなった.回復期にも難治なけいれんを認めた.Phenobarbitalの大量投与が効果を示したが, 副作用と思われる再生不良性貧血をきたしたため中止した.しかし, 臭化カリウム剤によってけいれんはコントロールされた.「特異な脳炎・脳症後てんかんの一群」は一般に難治とされるが, 本児のような最重症例でも臭化カリウムが著効を示しており, 難治性けいれん疾患に対して臭化カリウムは試みるべき治療である.
  • 春原 則子, 宇野 彰, 平野 悟, 加我 牧子, 金子 真人, 松田 博史
    2001 年 33 巻 4 号 p. 357-362
    発行日: 2001/07/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    「すぐに忘れてしまう」ことを主訴とした小児の高次大脳機能障害について, 認知神経心理学的に検討し, 併せて局所脳血流量の測定を行った.その結果, 本例の主な高次大脳機能障害は, 視覚的認知・構成能力の低下と聴覚性の言語的記憶障害にあると考えられた.局所脳血流量 (rCBF) は左側頭・頭頂葉と左海馬が右側に比して低下しており, 成人における高次大脳機能障害の損傷部位に相当する可能性が考えられた.
  • 関東地方会 , 北陸地方会
    2001 年 33 巻 4 号 p. 367-373
    発行日: 2001/07/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
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