わが国において, てんかんの疫学調査はくり返し実施されてきたが, てんかん症候群の国際分類に基づく地域調査成績が現在とくに重視されている.
そこで, 1999年12月31日を調査日に設定して, 岡山県在住の13歳未満の小児てんかんの地域調査を実施した. 調査日における岡山県の13歳未満の小児人口は250,997人であった. てんかんをもつ小児のリストは, 岡山県内外の病院45, 診療所36, 施設3における診療録調査によった.
1) 活動性てんかん症例が2,222人認められ, 有病率は人口1,000対8.9であった.
2) この有病率は, 1975年に岡山県で行われた10歳未満の小児てんかんについての調査における有病率 (1,000対8.2) とほぼ同等であった.
3) 単発発作例または発熱による発作例を除外した場合の有病率は1,000対5.5であった.
4) 2,222例中2,026例 (91.2%) はてんかんの国際分類の大分類項目に分類され, 局在関連性てんかん1,557例 (76.8%), 全般てんかん449例 (22.2%), 未決定てんかん20例 (1.0%) であった.
5) 2,026例中303例 (15.0%) はてんかん症候群の各項に分類された. しかし, その他の大多数の症例は非特異的なてんかんであり, 細分類は不能であった.
6) インフォームド・コンセントの概念は疫学においても重要であり, 2000年に厚生省研究班が公表した「疫学研究におけるインフォームド・コンセントに関するガイドライン」は今後の神経疫学研究において有用であろう.
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