脳と発達
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34 巻 , 3 号
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  • 水口 雅
    2002 年 34 巻 3 号 p. 196
    発行日: 2002/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
  • 瀬川 昌也, 松石 豊次郎
    2002 年 34 巻 3 号 p. 197-199
    発行日: 2002/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    Pathophysiology of Rett syndrome is discussed in relation to the MeCP2 gene. The brainstem aminergic neurons are affected in early infancy, resulting in failure in locomotion, head growth and language. The severity of symptoms is related to the specific loci of a mutation on the methylbinding domain which shows correlation with the degree of heterochronation disturbance. The secondary involvement of dopamine neurons together with dysfunction of cholinergic neurons, causes stereotyped movements and regression. In the normal fetus brain MeCP2 is expressed diffusely, and subsequently disappears early in the cortex and later in the brainstem. Abnormalities in the MeCP2 gene may alter these processes and cause age-dependent symptoms.
  • 野村 芳子
    2002 年 34 巻 3 号 p. 200-206
    発行日: 2002/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    Rett症候群 (RTT) は, 主として女子に発症する中枢神経系の発達障害である.その主な臨床的特徴は, ロコモーションの発達遅滞と, 本症に特徴的な諸症状が年齢依存性に出現することである.本症の病態解析のため, 種々の臨床生理学的検討がなされてきているが, その結果も特定の神経系の年齢依存性をもった障害を示唆するものである.睡眠要素の検索より, セロトニン, ノルアドレナリン神経系の発達早期からの低下状態, 次いでドパミン系の欠乏状態が, その受容体過感受性を伴って出現してくることが, 病態をなす可能性が示唆された.また, 各睡眠要素の発達との対比より, RTTの発症は, 胎生36週から生後3~4カ月にあることも示唆された.
    原因遺伝子MECP2の特異性は病態のさらなる解明に重要である.
  • 松石 豊次郎, 山下 裕史朗
    2002 年 34 巻 3 号 p. 207-210
    発行日: 2002/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    Rett症候群 (RTT) は現在までの臨床的研究, 電気生理, 神経生化学, 神経病理, CT, MRIやPET, SPECTなどの画像研究からノルアドレナリン, セロトニン, ドーパミン系, コリン系, グルタミン酸やNMDA, GABAレセプター, 神経ペプチド, 神経栄養因子, その他多くの神経伝達物質などが病態に関与していると考えられている.
    これまでに解明されたMRI, PET, SPECTなどを用いた神経放射線学的な研究, および脳脊髄液や剖検脳の免疫組織学的研究, 神経生化学的研究, β-エンドルフィンやサブスタンスPなどの神経ペプチド, および神経修飾因子であるβ-フェニルエチラミンの役割を我々のデータを含め紹介した.最近開発されたmethyl CpG binding protein 2遺伝子のノックアウトマウスはRTTのモデル動物で本症の解明に重要な糸口を与えると考えられる.
  • 伊藤 雅之, 高嶋 幸男
    2002 年 34 巻 3 号 p. 211-216
    発行日: 2002/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    Rett症候群 (RTT) の3症例を神経病理学的・免疫組織化学的に検索した.RTTの神経病理は, 小頭と前頭葉を中心とした大脳萎縮, 尾状核, 被殻, 淡蒼球, 視床と視床下部, 黒質の変性が知られている.これら病変に加えて, 青斑核と縫線核を含む脳幹被蓋部の病変が認められた.免疫組織化学的検索の結果, この脳幹の病巣はカテコールアミン作動性神経系や自律神経系の機能低下を示していた.
    一方, RTTの原因遺伝子産物であるmethylcytosine binding protein 2 (MeCP 2) の発現は, 正常胎児に広範に発現していたが, 発達に伴い大脳では胎児期後期から低下し, 脳幹部では乳児期から低下していた.これらの結果はRTTの病態と発症を考える上で重要であり, 病態解明への手がかりになるものと思われる.
  • 近藤 郁子, 山縣 英久
    2002 年 34 巻 3 号 p. 219-223
    発行日: 2002/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    Rett症候群患者にmethyl-CpG binding protein 2遺伝子 (MECP2) の変異が同定されて以来, 様々な遺伝子変異が同定されるようになり, 我々の検索した142例でも103名 (73%) に40種類のMECP2変異が同定された.頻度の高い8種類の遺伝子変異 (R133C, P152R, T158M, R168X, R255X, R270X, R294X, S306C) は変異患者の69%に同定され, 遺伝子変異と臨床徴候に相関が見られた.R133CとR306Cの臨床経過はpreserved speech variant typeが多く, 蛋白質の短縮を伴う変異は欠失領域が大きいほど臨床徴候の重症化が見られた.しかし, Rett症候群の臨床徴候にはMECP2以外の遺伝子の関与も示唆された.
  • 工藤 伸一
    2002 年 34 巻 3 号 p. 224-229
    発行日: 2002/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    Rett症候群の患者の約8割にmethyl-CpG-binding protein 2 (MeCP2) の変異が見つかっている.こうした変異によるMeCP2機能への影響を知るため, 培養細胞での遺伝子導入発現系を用いて変異蛋白質の機能解析を行った.転写抑制機能への影響は, Drosophila細胞に変異蛋白質を発現して同時に導入したレポーター遺伝子の転写活性を測定することで解析した.ヘテロクロマチン親和性に対する影響は, 蛍光標識した変異蛋白質をマウス細胞で発現し, メチル化CpGに富むヘテロクロマチンへの集積性から判定した.これら二つの方法で得られた変異の影響は, genotypeとphenotypeとの関係を理解する上で有用であると考えられる.
  • 児玉 和夫, 落合 靖男
    2002 年 34 巻 3 号 p. 231-234
    発行日: 2002/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
  • 加我 牧子, 堀口 寿広, 稲垣 真澄
    2002 年 34 巻 3 号 p. 235-242
    発行日: 2002/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    精神遅滞の医学的診断と療育連携の組織化に資する目的で, モデル3症例に対して計画する検査内容と療育手段の現状を調査した.107名の専門医師の回答から,(1) 診断名はそれぞれ結節性硬化症, 自閉性障害, 精神遅滞などが疑われ,(2) 検査は通常の血液, 尿検査に加えて遠城寺式や津守・稲毛式発達検査とCT, MRI画像検査, 脳波検査などが優先して計画された.症例によっては染色体検査も選択された. (3) 療育連携については, 院内外の訓練部門や通園施設, 保育園, 保健所や, 児童相談所, そして親の会などがあげられた.以上より精神遅滞の診断水準と療育連携の向上に関しては, 各施設の持つ様々な情報の公開や共有化を含めた施設問ネットワークの整備やコメディカルを中心とした人材育成が必要と考えられた.
  • 久佐賀 晃
    2002 年 34 巻 3 号 p. 243-248
    発行日: 2002/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    注意欠陥多動性障害 (attention deficit hyperactivity disorder; ADHD) の病態を明らかにするために, ADHD (N=15), 自閉性障害 (N=5), および対照群 (N=15) で, 1日蓄尿中のβ-phenylethylamine (PEA), 3-methoxy-4-hydroxyphenylethylene glycol (MHPG), homovanillic acid (HVA), 5-hydroxyindole acetic acid (5-HIAA) を測定した.HVA, 5-HIAAの値は各群間で有意差はなかった.自閉性障害のMHPGは, 対照群と比べ有意に低値を示した.PEAは, ADHD, 自閉性障害ともに対照群と比べ有意に低値を示し, 自閉性障害とADHDに共通の病態が示唆された.
  • 横山 浩之, 廣瀬 三恵子, 萩野谷 和裕, 宗形 光敏, 飯沼 一宇
    2002 年 34 巻 3 号 p. 249-253
    発行日: 2002/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    各種の心理的治療や薬物治療に不応であった自閉症児の自傷行為や他者への攻撃行動に対して, 選択的セロトニン再取込阻害薬のfluvoxamineを試みた. 5症例中2症例で, それらの行動異常が著しく改善し, それらの行動が療育上の問題とならなくなった. 1症例ではやや改善をみた. Haloperidolとの併用になった1症例で, 耐え難い眠気の副作用のため, fluvoxamine投与を継続できなかった以外には, 目立った副作用はなかった. 自閉症児の自傷行為や攻撃行動に対して, fluvoxamine投与は, 今後, 試みてみてもよい治療法であると考えられた.
  • 大津 真優, 林 北見, 田中 輝幸, 今井 薫, 大澤 真木子, 福山 幸夫
    2002 年 34 巻 3 号 p. 254-261
    発行日: 2002/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    初診時12歳男子.周産期異常はなく, 精神運動発達は正常であった.10歳時に羞明感と不随意な閉眼を呈する眼瞼痙攣と考えられる症状を示し発症した.1年後に同症状に代わり, 体幹の筋緊張亢進に伴い体軸の右方向への捻転と異常歩行を呈した.早朝覚醒後起床前の安静時には, 筋緊張亢進によると思われる『のたうち回る様な』運動, 奇妙な姿勢を呈し, 心因反応と診断されていた.血液, 脳波, 頭部MRI検査は異常なく, 特発性捻転性ジストニーと診断した.Diazepam, trihexyphenidyl, baclofen, 1-DOPA, clonazepamの内服でいずれも一過性に症状改善を認めたが, その後は症状の変動が続いた.14歳頃から自然経過で症状改善を認め, 15歳現在日常生活には支障がない.小児期発症の捻転性ジストニーの臨床経過としては特異的な症例である.
  • 栗原 まな, 中江 陽一郎, 小萩沢 利孝, 衛藤 義勝
    2002 年 34 巻 3 号 p. 263-267
    発行日: 2002/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    Pickwick症候群を呈したAsperger症候群の13歳女児について報告した.入院時主訴は睡眠時無呼吸発作で, 夜間1~3時頃になると腹臥位で頸部を周期性に挙上する呼吸パターンがみられた.入院時肥満度は64%であった.終夜睡眠ポリグラフでは軽睡眠時とREM睡眠時に, 下顎の緊張が低下し, 脈拍の上昇・SpO2の低下が出現し, また睡眠構造では深睡眠・REM睡眠の割合が減少していた.これらの所見は成人のPickwick症候群で報告されている所見と同様であった.またAsperger症候群であるため, 入院中の体重減少も容易ではなかったが, 退院後は体重コントロールに難渋している.
  • 三牧 正和, 宇野 彰, 福水 道郎, 春原 則子
    2002 年 34 巻 3 号 p. 268-273
    発行日: 2002/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    急性脳症後に, 推論力を中心とした知能は保たれながら高次大脳機能障害を来した小児例を経験し, 神経心理学的検査と神経画像を用いて検討した。視覚記憶, 聴覚記憶の障害を認め, 前頭葉機能検査でも異常が示された.MRIで両側側頭葉の形態的異常, SPECTで両側側頭葉, 前頭葉の血流低下が認められた.これら放射線学的所見は本症例の症状や神経心理学的所見を支持するものであり, 病態を捉えるためにその併用が有用と考えられた.小児では, 高次大脳機能障害を来した症例に対し, 神経心理学検査と神経画像を併用して検討した報告は少ないが, 後遺症の正確な評価に基づいた治療や指導に生かすためにその併用は今後重要になると思われた.
  • 矢野 珠巨, 沢石 由記夫, 高田 五郎
    2002 年 34 巻 3 号 p. 275-276
    発行日: 2002/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    皮膚が敏感なため, リドカイン (Ld) テープ貼付療法を施行できなかったLd依存性てんかんの乳児に対し, Ld ゼリー内服投与を試みた.ミルク摂取時間に合わせて1日 6回投与することにより, Ldを有効血中濃度に維持することができた.長期的な安全性に問題は残るが, Ld依存性てんかんに対する有効な治療法の一つと考えられた.
  • 九州地方会
    2002 年 34 巻 3 号 p. 280-283
    発行日: 2002/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
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