ビデオ式3次元動作解析システム (ToMoCo-VM) を用いて月齢1カ月から月齢9カ月の乳児を対象としてCollis水平反応の誘発手技について検討した.
検者が持ち上げた平均速度や高さは, 同一検者が行っても一定にならず, 月齢1カ月を最低値とし, 月齢が進むにつれて持ち上げる高さは高く, 持ち上げる速度は速くなった.
月齢1カ月から月齢3カ月において, 肩関節を保持してCollis水平反応を行った時の平均落下角度は, 肩関節を保持しなかった時に比べて, 頭部の平均落下角度は大きくならなかった.また, 持ち上げる平均速度が速くなっても平均落下角度は大きくならなかった.
頸定前の乳児期早期にCollis水平反応を行う場合, 肩関節を保持することで手技の熟練度にかかわらず, 肩関節嚢の過伸展と頭部の落下による頸部の負担を軽減できると考えた.
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