脳と発達
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40 巻, 5 号
選択された号の論文の15件中1~15を表示しています
  • 発言する小児神経科医へ
    斉藤 伸治
    2008 年 40 巻 5 号 p. 356
    発行日: 2008/09/01
    公開日: 2011/12/15
    ジャーナル フリー
  • 古島 わかな
    2008 年 40 巻 5 号 p. 357-358
    発行日: 2008/09/01
    公開日: 2011/12/12
    ジャーナル フリー
  • 市山 高志
    2008 年 40 巻 5 号 p. 359-362
    発行日: 2008/09/01
    公開日: 2011/12/12
    ジャーナル フリー
    多くの疾患の病態に免疫反応および炎症が関与する. 小児神経疾患も例外ではない. これらの疾患においてサイトカインは病態を修飾する. 本稿では, 一次性脳炎と二次性脳炎の鑑別, 細菌性髄膜炎におけるdexamethasone療法の有用性, 気管切開を伴う重症心身障害児の気道免疫状態, 新生児仮死の予後予測マーカーについて, 筆者らのサイトカインおよび転写因子NF-kB解析の成績を中心に概説した. サイトカイン解析による疾患の病態・病勢の掌握は, 診断および治療の判断や選択に重要と考える.
  • 小学3年生男児を対象とした信頼性と妥当性の検討
    橋本 竜作, 柏木 充, 鈴木 周平
    2008 年 40 巻 5 号 p. 363-369
    発行日: 2008/09/01
    公開日: 2011/12/12
    ジャーナル フリー
    小児の音読速度を評価する単語速読検査を作成し, その信頼性と妥当性を検討した. 小学校3年生の健常男児22名の仮名表記単語 (非単語) の音読時間をそれぞれ計測した. 信頼性係数は再検査法により求め, 非単語で高い値 (0.88~0.91) が得られた. 本検査は文字-音韻変換の速度を評価する検査, すなわち単音/長文読み検査との相関は強かったが, 異なる認知過程を反映すると考えられる検査, たとえば, Token test, 単語聴写課題との相関は弱かった. 以上より, 非単語を正確かつ速く音読させる課題は, 文字から音への変換過程を検討する際に有用な検査と考えられた.
  • 荒木 章子, 大日向 純子, 鈴木 菜生, 岩佐 諭美, 雨宮 聡, 田中 肇, 藤枝 憲二
    2008 年 40 巻 5 号 p. 370-374
    発行日: 2008/09/01
    公開日: 2011/12/12
    ジャーナル フリー
    北海道旭川市において, 3歳児健診受診児の保護者に対し, 子どもの睡眠習慣に関するアンケート調査を行った. 受診者450名のうち404名 (90.4%) から回答を得た. 就床時刻は平均21.4時で, 22時以降は36%であった. 起床時刻は平均7.5時であった. 夜間睡眠時間は平均10.1時間で, 就床時刻が22時以降の児は22時以前と比べて, 有意に夜間睡眠時間が短かった (p<0.01). 午睡をとる児の12%は終了時刻が17時以降で, それらの児の平均就床時刻は22.1時であった. 就床時刻の遅延は, 食欲低下やカッとなって怒りっぽいという愁訴と関係があった (いずれもp<0.05). 保護者は就床環境に対して高い意識を示すが, 日中の活動性や午睡への意識は低かった. 25%の保護者は子どもの睡眠に問題を感じていたが, 医師への相談はわずか3%であった. 睡眠リズムの確立は, 心身の健全な発達と関係があり, 医療機関は積極的に啓発活動する必要がある.
  • 臨床およびMRI画像の検討
    小一原 玲子, 浜野 晋一郎
    2008 年 40 巻 5 号 p. 375-380
    発行日: 2008/09/01
    公開日: 2011/12/12
    ジャーナル フリー
    Posterior leukoencephalopathy syndrome (PLES) の小児8例を高血圧性緊急症の有無と, 病変の可逆性で分類して, 臨床徴候を検討しPLESの病態について考察した. 結果は高血圧群の半数において病変は非可逆性変化を示した. それらは治療介入までの時間が長く, PLESの神経学的予後に治療開始遅延が関与すると推測された. 非高血圧群では全例で可逆性変化を示し, 機序として血管内皮障害を示唆するものが含まれた. 小児期では, 著明な高血圧を呈さなくともPLESを引き起こす可能性がある. 著明な高血圧を伴う場合は, 非可逆性変化を来し後遺症を残すこともあり, 迅速な対応に留意することが肝要と思われた.
  • 予備的検討
    八谷 靖夫, 林 雅晴, 田沼 直之
    2008 年 40 巻 5 号 p. 381-385
    発行日: 2008/09/01
    公開日: 2011/12/12
    ジャーナル フリー
    重症心身障害児 (者) (重症児 (者)) での肝脂肪変性における酸化ストレスの役割を検討するため, 病理組織を用いた予備的解析を行った. 20歳代で死亡した重症者剖検例8例 (うち4例ではヘマトキシリン・エオジン染色標本で肝脂肪変性を確認) の肝臓組織切片において, DNA・脂質・蛋白質の酸化ストレスマーカー沈着に関する免疫組織化学染色を行った. 肝脂肪変性に加えGlisson鞘線維化がみられた2例, 肝脂肪変性を伴わずGlisson鞘線維化を認めた1例, 肝脂肪変性のみの2例の併せて5例で, 脂質に対する酸化ストレスマーカーの沈着が肝細胞で認められた. 重症児 (者) における肝脂肪変性あるいは線維化の病態に, 脂質の酸化ストレスが関与する可能性が示唆された.
  • 當山 真弓, 當山 潤
    2008 年 40 巻 5 号 p. 387-392
    発行日: 2008/09/01
    公開日: 2011/12/12
    ジャーナル フリー
    沖縄県において1995年より2001年の7年間に出生した脳性麻痺 (以下CPと略す) 児についての調査を行い, 以前の調査 (1988年より1994年まで) を含め検討した. その結果, 1995年頃より発生率は有意に増加しており, 7年間の平均は出生1,000対2.3であった. CPのうち出生体重2,500g未満の低出生体重児の発生率が有意に増加し, 主に1,000g~1,499gの極低出生体重児でのCPが増えたことが, 発生率増加の要因であると考えられた.
    また, 在胎週数別, 出生体重別の発生数の検討では, 在胎週数33週, 出生体重1,800g以上よりCP数の減少が認められ, CP発症の何らかのリスクが減少していると考えられた.
  • 疋田 敏之, 児玉 浩子, 仲本 なつ恵, 荻田 佳織, 金子 衣野, 藤井 靖史, 藤田 靖子, 鈴木 裕子, 五十嵐 一枝, 柳川 幸重
    2008 年 40 巻 5 号 p. 393-396
    発行日: 2008/09/01
    公開日: 2011/12/12
    ジャーナル フリー
    周期性嘔吐症候群 (CVS) は頻度の高い小児疾患の1つである. 近年, CVSは国際頭痛学会分類で小児に発症する片頭痛の1つとして位置づけられた。
    我々は重症のCVS患者でvalproate sodium (VPA) 単剤およびphenobarbital (PB) 単剤での効果が不十分でVPA (20~26mg/kg) とPB (4~5mg/kg) の2剤併用によって発作を予防できた症例を経験した.
    症例1は4歳11カ月で3歳から, 症例2は10歳7カ月で1歳10カ月から難治な嘔吐発作をくり返していた. 2例ともVPAとPBの併用で寛解した.
    重症CVSに対するVPAとPBの併用療法は個々の症例において有効性が示唆された.
  • 三山 佐保子, 後藤 知英, 金本 勝義, 石倉 健司
    2008 年 40 巻 5 号 p. 397-401
    発行日: 2008/09/01
    公開日: 2011/12/12
    ジャーナル フリー
    慢性腎不全・腹膜透析中の症候性infantile spasms患児にACTH療法を行った. 合成ACTH0.005mglkgを7日間, その後0.01mg/kgを12日間連日筋注投与した後, 漸減中止した. ACTH療法開始12日目以降, 点頭発作とhypsarrhythmiaが消失した. 治療開始6日目以降, 進行性の高血圧と上部消化管出血が出現, 薬物療法に抵抗性であった. 本症例のACTH療法中の血清コルチゾールは腎機能正常の対象児に比べ高値であった. コルチゾールは腎不全下ではクリアランスが低下するため血中濃度が上昇し, 早期の副作用出現に関与したと考えた. 腎不全合併時のACTH療法では, 副作用の出現に注意しながらACTHの投与量と投与期間を決定する必要がある.
  • 小坂 仁, 岡崎 伸
    2008 年 40 巻 5 号 p. 403-405
    発行日: 2008/09/01
    公開日: 2011/12/12
    ジャーナル フリー
    小児脳梗塞はまれな疾患であるため, これまで国内において臨床試験が実施されたことはなく, また, 小児脳梗塞の予後評価について検討を行った報告は少ない. そこで, 今回, 1999年12月から2007年1月までに発症した小児脳梗塞患者を対象に, 予後評価スケールPediatric Cerebral Performance Category (PCPC) およびPediatric Overall Performance Category (POPC) を用いて後ろ向きの調査を行った. 25例が調査の対象となり, 発症時の評価スケールがPCPCおよびPOPCを1 (正常) と判定された1例を除く24例について, edaravone投与群, 非投与群別に集計を行った. PCPCおよびPOPCの発症前に対する3カ月後の回復率はedaravone投与群が72.7%(8/11), 非投与群が30.8%(4/13) であった. PCPCおよびPOPCを用いた小児脳梗塞の予後評価の結果, edaravoneの効果が示唆された.
  • 小野 浩明
    2008 年 40 巻 5 号 p. 405-407
    発行日: 2008/09/01
    公開日: 2011/12/12
    ジャーナル フリー
    症例は超低出生体重児として出生した1歳3ヵ月女児. 新生児期に晩期循環不全を合併し, 後に多嚢胞性脳軟化症に至った. 生後8カ月時, スパスムと脳波上ヒプスアリスミアを認め, West症候群と診断された. ACTH療法は児の脳萎縮を進行させる恐れがあると判断し, 新規プロトコールによるliposteroid療法が選択された. 治療開始後, スパスムは次第に減少し, 治療期間の後半には消失した. 治療期間中および終了後にも有意な副作用は認められなかった. 本療法は, West症候群のうち, 特に脳萎縮を有する症例に対し, ACTHの副作用を回避したい場合, 考慮される治療法になると思われた.
  • 前垣 義弘
    2008 年 40 巻 5 号 p. 408
    発行日: 2008/09/01
    公開日: 2011/12/12
    ジャーナル フリー
  • 三池 輝久
    2008 年 40 巻 5 号 p. 417-418
    発行日: 2008/09/01
    公開日: 2011/12/12
    ジャーナル フリー
  • 九州地方会 , 東海地方会
    2008 年 40 巻 5 号 p. 419-422
    発行日: 2008/09/01
    公開日: 2011/12/15
    ジャーナル フリー
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