1977~2000年度24年間に出生し, 就学時に滋賀県に在住した脳性麻痺の発生要因, 画像所見, リスクファクターについて検討した. 24年間を3年ごと8期に分け, 発生要因の時期による増減についても検討した. 早産であったものと正期産であったものとに分け, それぞれについて検討した.
早産であったものでは, 脳室周囲白質軟化症 (PVL) 58%, 多胎25%, 人工換気41%で, いずれも後半期に増加していた.
正期産であったものでは, 脳形成障害17%, 胎児期脳血管障害15%, 低酸素性虚血性脳症14%, PVL 8%, 子宮内発育遅滞19%で, 時期による増減はなかった.
ビリルビン脳症は早産であったものでは5期以後, 正期産であったものでは4期以後には認めなかった.
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