神経疾患を対象とする訪問診療所の立場から, 成人の在宅医療について事例を交えて紹介した. 進行性疾患が95%を占め, ほとんどが介護度4, 5で, 人工呼吸療法26%, 胃瘻40%など, 医療処置を受けている患者が多い. 在宅医療の目標は, 患者・家族のQOLをできるだけ維持・向上させる支援であり, 終末期ケアや在宅での看取りも重要な課題である. 患者・家族が安心して在宅生活を送るためには, 療養方針の確立, チーム医療, 迅速・適切な対応が必須である. 医療技術の発達により延命が可能になったが, どこまでの医療処置を選択するかは大きな問題である. 成人では, 自己決定が原則であり, 特に人工呼吸療法と経管栄養は選択しない場合, 死に直結し, 非常に厳しい選択であるが避けては通れない. 神経疾患における終末期の苦痛緩和についても紹介した.
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