【目的】肢体不自由児は粗大運動能力の低下に伴い, 不動による骨減少症などのため易骨折性がある. 私たちは肢体不自由児の骨強度を調べ, その変化要因を検討した.
【対象・方法】特別支援学校の生徒166名 (6~20歳) を対象に測定負担の少ない踵骨超音波音響的骨評価値 (OSI) を測定し, 1) 病的骨折回数, 2) 粗大運動能力GMFCS間の比較, 3) 上腕皮下脂肪厚とカウプ指数との相関, 4) 栄養摂取法, 食事形態による比較を行った.
【結果】OSIは, 1) 病的骨折既往者は, 低値の傾向があった. 2) GMFCSレベルIはIIよりも, また, 座位以上者が, 臥位よりも有意に高かった. 3) 経管栄養者では低い傾向にあった.
【結論】粗大運動能力が高いほどOSIは高値となり, 経管栄養者ではOSIは低値を示した.
抄録全体を表示