【目的】重症心身障害児 (者) (重症児 (者) ) の難治てんかんに対するlamotrigine (LTG) の有効性と忍容性を検討した.
【方法】対象は, 横地分類A1~A3の重症児 (者) 40例で, 全例が症候性てんかんで, 全般てんかん6例, 局在関連性てんかん33例, 未決定てんかん1例. 発作頻度減少率により有効性を, 有害事象や患者の生活に与える影響により忍容性を評価した.
【結果】50%以上の発作頻度減少率 (≥50% responder rate : RR) は, 全般てんかん83%, 局在関連性てんかん42%であった. 発作型別では, 強直間代発作54%, 複雑部分発作33%, ミオクロニー発作25%であった. 有害事象は, 睡眠障害9例, 興奮 (夜間) 6例, 不随意運動 (増悪), 眠気が各4例であった. 一方で, 効果の乏しい症例 (<50%RR) でも, 覚醒度 (6例), 活動性 (4例), 食欲 (3例) の改善を認めた.
【結論】重症児 (者) へのLTG投与は生活の質を向上させる効果があり, 試みるべき有用な治療である.
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