大脳皮質形成障害は小児の難治性てんかんの主要な病因の一つであり, 乳児期早期に発症し, てんかん性脳症をきたすことが多い. 我々は乳児期に切除外科を行った23例について, 臨床像, 発作転帰, 発達予後を後方視的に解析した. 術前発作回数は全例日単位で, 17名 (74%) がてんかん性脳症をきたしていた. 手術時の平均年齢は4.9カ月で, 病因は14例が半球性皮質異形成または片側巨脳症, 8例が限局性皮質異形成, 1例が結節性硬化症であった. 発作転帰は16例 (70%) で発作消失, 7例 (30%) で発作残存または再発した. 皮質異形成の症例では, 発症-手術までの期間と, 術後の総合発達指数の改善には負の相関がみられた.
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