脳と発達
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46 巻 , 5 号
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巻頭言
原著論文
  • 皆川 公夫, 渡邊 年秀, 大柳 玲嬉, 福村 忍
    2014 年 46 巻 5 号 p. 345-349
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/12/25
    ジャーナル フリー
     【目的】添付文書にしたがったlamotrigine (LTG) 維持投与量では血中濃度が上がらず, 効果がみられないことがある. われわれは薬物動態学的相互作用に基づいた投与量設定法を提案するとともにLTG血中濃度測定の重要性を指摘した. 【方法】Valproate sodium (VPA) 併用の有無, グルクロン酸抱合誘導抗てんかん薬 (EIAED) 併用の有無の組み合わせ別に単純化した簡易的方法により求めたLTG維持投与量を, 添付文書に記載されている維持投与量と比較した. 添付文書の投与量ではLTG血中濃度が上がらず効果がえられなかったため本方法による投与量を投与した3症例の経過を提示した. 【結果】添付文書に記載されているLTGの維持投与量は本方法による維持投与量よりもきわめて少なかった. 3症例ではLTG血中濃度が上昇し, 効果を得ることができた. 【結論】添付文書にしたがったLTGの投与量は適正でない場合があるため, LTG血中濃度の測定結果を参考に個々に適正投与量を設定することが必要である.
  • 小西 行彦, 日下 隆, 西田 智子, 磯部 健一, 伊藤 進
    2014 年 46 巻 5 号 p. 350-353
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/12/25
    ジャーナル フリー
     【目的】早産児は発達障害を高率に発症するといわれている. 発達障害児では顔認知機能に障害を持つことが多いといわれていることから, 今回, 早産児の乳児期早期における顔認知機能を検討する. 【方法】視線追跡装置 (Tobii T60 (Tobii Technologics, Sweden) ) を用いて, 修正4カ月の早産児を対象に顔認知課題における視覚的行動の測定・分析を行い正期産児との比較を行った. 【結果】早産児においても正期産児と同様に正常顔に対する選好性を認めたが, 顔上部への選好は早産児では認めなかった. 【結論】早産児の顔認知機能の発達は正常と異なる可能性が示唆された.
症例報告
  • 柴田 敬, 吉永 治美, 岡 牧郎, 小林 勝弘
    2014 年 46 巻 5 号 p. 354-358
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/12/25
    ジャーナル フリー
     West症候群の経過中に微細なepileptic negative myoclonus (ENM) を認めた女児例を経験した. 生後8カ月からシリーズ形成性スパズムが出現し, 生後10カ月の時に微細なENMの存在が確認された. 発作時ビデオ脳波同時記録では, 入眠期から睡眠にかけて, 広汎性多棘徐波複合もしくは低振幅速波を重畳した広汎な高振幅徐波に一致して, 上下肢が一瞬脱力し, これに一致して両三角筋の筋放電が一瞬消失していた. West症候群の初期に部分発作や強直発作, ミオクロニー発作などを伴う報告はあるが, 本症例のような微細なENMを認め, さらに発作時に筋電図の消失が確認された報告は少なく, 稀な症例と考えられる.
  • 中村 由紀子, 島崎 真希子, 小松 祐美子, 三輪 真美, 別所 文雄, 岡 明
    2014 年 46 巻 5 号 p. 359-362
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/12/25
    ジャーナル フリー
     注意欠陥/多動性障害 (attention-deficit/hyperactivity disorder ; AD/HD) を合併した前頭葉巨大脳動静脈奇形 (arteriovenous malformation ; AVM) の1例を経験した. 3歳でけいれんを契機に診断しえたが, それ以前から多動があった. Spetzler-Martin分類のGrade IVであったため, AVMに対し保存的経過観察をした. 1年6カ月後に静脈瘤を形成したため, AVM全摘出術を行った. AD/HD発症の原因は, AVMによる物理的な周囲脳組織の圧排や盗血現象による慢性虚血により前頭前野を傷害されたと考えられた. 器質性疾患によるAD/HDの報告は稀だが, 原因疾患の検索は重要である.
  • 松井 潤, 髙野 知行, 龍神 布紀子, 安齋 祐子, 吉岡 誠一郎, 竹内 義博, 後藤 雄一
    2014 年 46 巻 5 号 p. 363-366
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/12/25
    ジャーナル フリー
     Leigh症候群を発症後に, mitochondrial myopathy, encephalopathy, lactic acidosis and stroke-like episodes (MELAS) を合併し, ミトコンドリア遺伝子の10191 T>C変異が同定された1例を経験した. 症例は26歳女性. 11歳時に外斜視で発症し, juvenile Leigh症候群と診断された. 26歳時に頭部MRIで血管領域に合致しない梗塞像が多発し, MELASを合併したと診断された. 文献考察からMELAS/Leigh overlap症候群の臨床像は発症年齢, 症状, 予後の点でLeigh症候群とは明確に異なる点が推測された. Overlap症候群の表現型の多様性はヘテロプラスミーを含めた多面的な遺伝要因の関与が推定された.
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地方会
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