脳と発達
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7 巻, 2 号
選択された号の論文の11件中1~11を表示しています
  • 小西 ユミ子, 中村 了正, 鈴木 義之
    1975 年 7 巻 2 号 p. 87-89
    発行日: 1975/03/01
    公開日: 2011/05/24
    ジャーナル フリー
  • 鶴岡 はつ, 岸田 興治, 植木 幸明, 佃 一郎, 大塚 顕
    1975 年 7 巻 2 号 p. 90-97
    発行日: 1975/03/01
    公開日: 2011/05/24
    ジャーナル フリー
    脳外科的手術を行なつた小児5症例, すなわち, 制御しがたいてんかん発作等のために左大脳半球別除術を施行したもの1例, 脳内血腫1例, 頭部外傷3例に対し, 損傷の構造状態, 発症時の年齢, 言語治療の期間等と改善状態とを比べて検討した.
    全症例に対しては3カ月から4カ年の言語治療を行なつた. (症例1) は大脳半球別除後15年目に行なつたが言語および知能の改善がみられた. (症例2) は脳挫傷でひどい脳浮腫を伴つていたが, 訓練1年3カ月後商店の雑役に従事できるようになつた. (症例3) は脳内血腫で1カ年後学業に復帰できた. (症例4, 5) は重篤な脳損傷例だが徐々に改善を示している.
    小児の脳損傷からの改善は成人のそれにくらべて良好である. 従つて十分に訓練を行なうならば当初, 神経学的に或は精神機能的に重篤な徴候を示した症例でも改善をみることが出来る.
  • 大野 喜久郎, 吉田 麗巳, 福島 義治, 稲葉 穣, 吉岡 重威
    1975 年 7 巻 2 号 p. 98-102
    発行日: 1975/03/01
    公開日: 2011/05/24
    ジャーナル フリー
    著明な身体発育を示し, 巨大頭蓋, 特異な顔貌, 非進行性の神経症状と共に知能発育障害を呈した脳性巨人症の1症例を報告する. X線単純写で頭蓋は大きいがトルコ鞍は正常であり, 気脳写では側脳室および第3脳室の軽度拡大を認めた. またRI cisternographyでは閉塞性の所見を認めず正常の型を示した. 空腹時血中成長ホルモン値は正常範囲内であつた. 病態発現については, 種々の推論がなされているが, 現在のところ不明である. また本症候群が示す巨大頭蓋と脳室拡大は外科的治療上, 早期に処置を要する水頭症と鑑別する必要があり, その点で本症候群のその他の臨床徴候およびRI cisternographyの所見が重要である.
  • -自験例と文献的考察-
    森 惟明, 武内 重二, 半田 肇
    1975 年 7 巻 2 号 p. 103-107
    発行日: 1975/03/01
    公開日: 2011/05/24
    ジャーナル フリー
    新生児, 乳児で頭囲拡大があり, 脳血管撮影で硬膜下水腫と診断されたときに, 同時に脳腫瘍が存在しないかどうかも検索してみる必要がある. 最近, 我々が経験した4ヵ月男児の硬膜下水腫と視神経グリオーマの合併症例を報告した. 成人の場合においても, 慢性硬膜下血腫と診断されたときに, 頭部外傷の既往歴の有無にかかわらず, ただ単に慢性硬膜下血腫と考えることなく, 脳腫瘍の合併, 頭蓋外腫瘍の脳硬膜への転移の可能性も稀ながら存在するということを念頭におく必要がある.
  • 花房 理貞, 中村 和成
    1975 年 7 巻 2 号 p. 108-113
    発行日: 1975/03/01
    公開日: 2011/05/24
    ジャーナル フリー
    無脳症の脳波についての報告はまことに少なく, 特にその発現機構は全くふれられていない.
    われわれは無脳症の中枢神経系の一連の研究の一環として, 無脳症の脳波活動を記録し, われわれの症例中3例に全誘導で持続性, 低振幅15-25c/secの速波を記録した.
    この脳波の発現機構について, これらの症例の脳の連続切片による形態学的所見より, これらの脳実質の吻側端部すなわち橋の神経細胞ことに橋の網様体の細胞よりの電位活動が誘導されることを推論した.
  • 田名部 宗之
    1975 年 7 巻 2 号 p. 114-120
    発行日: 1975/03/01
    公開日: 2011/05/24
    ジャーナル フリー
    例の小児てんかん患者についてDiphenylhydantion (DPH) の投与量と血中濃度の関係を検討した.
    年齢別に A.0 -2才, B.3 - 6才, C.7 -11才, D.1 2才以上の4群に分け検討した結果, 各群共聲与量と血中濃度の間に有意の相関関係が認められた.最小二乗法により得られた回帰直線は, 年長児になる程傾きが大きくなる傾向がみられた.
    DPHの有効濃度といわれている10μg/mlを維持するための投与量を各年齢毎に回帰直線から算出すると, A: 14.2, B: 8.8, C: 7.3, D: 5.2mg/kg/dayであつた.この結果からDPHは, 特に乳幼児では現在使用されている量より多い投与量が必要と思われる.
    またphenobarbital併用群におけるDPH血中濃度はDPH単独投与群に比較し低い結果が得られた.
  • 堀 映, 飯塚 礼二
    1975 年 7 巻 2 号 p. 121-124
    発行日: 1975/03/01
    公開日: 2011/05/24
    ジャーナル フリー
    胎生期のある時期には脳幹部にも外穎粒細胞層が存在し, 橋では胎生4カ月頃に認められる.胎生中期には三叉神経根が橋を出る個所に遺残しているが, やがて消えていく.生後17日の無嗅脳症児にそれらが橋底部に高度に遺残していたのが認められた.本論文では, 43才男子, 対称性視床変性症の症例に偶発所見として観察された橋底部の実質の軟膜下エクトピーと, その中に散在するヘテロトピー性神経細胞を問題とし, これが胎生期外穎粒層細胞から分化したものであり, またこれがCooper and Kernohan (1951) が観察したsubpial heterotopicglial nestsとは本質的に異るものであろうと考えた.
  • 飯沼 一宇, 大沼 晃, 高松 徳光
    1975 年 7 巻 2 号 p. 125-131
    発行日: 1975/03/01
    公開日: 2011/05/24
    ジャーナル フリー
    2例のTay-Sachs病についてその経過中の脳波を検索した.
    第1例では8ヵ月で脳波は低電位速波を示し, 発作波は出現しなかつた. 10ヵ月で速波の混入した徐波が出現し, 16ヵ月では高電位徐波が頻発するようになつた.
    第2例では17ヵ月で, 高電位徐波に発作波を混じ, 3才では電位は著しくなく, 3才4ヵ月ではほぼ平坦脳波を呈した.
    基礎波の周波数分析ではMorrellらによる第II期以後δ-dominancyを呈した.
    視覚誘発電位は第1例で15ヵ月, 第2例で17ヵ月で記録し, いずれも全く反応を示さなかつた.
    これらのことから, MorrellらによるI-II期では脳波は低電位を呈し, 第II期の終り頃より徐波および発作波が出現し始める. III期では多発性の発作波がみられ, しだいに低電位の傾向をとり, 最終的には平坦脳波になることが明らかになつた.
  • 本邦第1例の症例報告と文献展望
    佐藤 芙美恵, 志村 佳子, 横田 淳子, 鈴木 まきゑ, 滝田 誠司, Keijiro YABUTA, Yukio FUKUYAMA
    1975 年 7 巻 2 号 p. 132-145
    発行日: 1975/03/01
    公開日: 2011/05/24
    ジャーナル フリー
    特徴的な頭髪異常と痙攣, 進行性精神運動障害を主症状とし, 2才2ヵ月で死亡したkinky hair diseaseの1男児例を報告した.血清中, 尿中および頭髪中銅含有量, および血清セルロプラスミン値の著しい低下と, 血清および頭髪中亜鉛含量の高値を認めた.併せて現在までに文献に報告された24例についての臨床症状, 検査所見をまとめ, その病態生理, とくに銅代謝との関係について文献的考察を加えた.
  • とくに新生児頭蓋内出血との関連性について
    山口 規容子
    1975 年 7 巻 2 号 p. 146-149
    発行日: 1975/03/01
    公開日: 2011/05/24
    ジャーナル フリー
  • 福山 幸夫
    1975 年 7 巻 2 号 p. 150-153
    発行日: 1975/03/01
    公開日: 2011/05/24
    ジャーナル フリー
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