脳と発達
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7 巻, 5 号
選択された号の論文の9件中1~9を表示しています
  • 特に発作活動を中心にして
    舟橋 満寿子
    1975 年7 巻5 号 p. 338-347
    発行日: 1975/09/01
    公開日: 2011/05/24
    ジャーナル フリー
    頭皮上脳波における発作性脳波活動と脳病理所見とを対比し, その診断的意義を検討した.対象者は20例で, いずれも高度の知能障害, 運動障害をもち, その15例にけいれん発作を合併し, 11例は難治性であった.20例は1968年から1972年に府中療育センターで死亡剖検されている.
    検討の結果, 焦点性発作活動には (1) 散発性棘波, (2) 散発性棘徐波結合, (3) 律動性棘徐波結合がみられ, いずれも大脳半球の病変を主として反映し, (1) は脳瘢痕などかなり重い病変に, (3) は軽い障害部または無傷な皮質に, (2) はその中間に対応する傾向がある.また嚢胞部からは焦点性発作活動は出現していない.さらに点頭てんかんでヒプスアリトミアを呈した3例では, 被殼, 淡蒼球, 視床特殊核, 脳幹被蓋に共通した病変がみられ, 橋被蓋での海綿状態, グリオーゼ, 髄鞘形成不全などが特徴的であった.これらについて, 若干の考察を加えた.
  • 田名部 宗之
    1975 年7 巻5 号 p. 348-353
    発行日: 1975/09/01
    公開日: 2011/05/24
    ジャーナル フリー
    1) 小児てんかん患者においてDiphenylhydantoin (DPH) の血中濃度と臨床効果との間の関係について検討した.対象を知能障害のない大発作てんかん患者で過去1年以内にけいれん発作の既往があった例に限った.
    DPHの投与, 又は増量後けいれん発作の抑制がみられたのは13例あり, これらのDPH血中濃度は9.0μg/ml以上であった.
    19例でけいれん発作が抑制されなかったが, その中15例のDPH血中濃度は8.6μg/ml以下であり, 4例は14.2μg/ml以上であったが他剤に変更した後, 発作の抑制が得られた.
    2) DPH血中濃度を測定できた177例のうち14例に中毒症状が認められたが, それらのDPH血中濃度は22.0μg/ml以上であった.
  • デキサメサゾン並びにメトピロン負荷前後の変動を中心として
    藤井 邦生, 林 正樹, 村田 良輔
    1975 年7 巻5 号 p. 354-360
    発行日: 1975/09/01
    公開日: 2011/05/24
    ジャーナル フリー
    DPH投与が患児の生体内代謝に及ぼす影響は多岐にわたる.このうち, 内分泌機能面に対して, 副腎皮質機能への影響をみんとして, 血中11-OHCS, ACTH値を検討したところ, DPH投与群と対照とに特に差を認めなかった.そこで, デキサメサゾン並びにメトピロンを投与して, その前後の血中11-OHCSの変動をみたところ, DPH投与群には, 正常に認められるところの抑制がみられず, 異常反応を呈し, かつ血清γ-GTP, β-glucuronidaseの肝酵素活性値は高値を呈する傾向にあった.これは, DPHの肝酵素誘導により, これらの薬物の代謝亢進をきたし, 経口摂取したデキサメサゾソ, メトピロソの血中濃度が, ACTH分泌を抑制したり, あるいは11β-hydroxylation部位を抑制する程の濃度に達しなかったものと推定した.抗けいれん剤投与中に, 他の薬物を併用投与した場合も, 同様の機序が存在して, 薬物効果に影響をもたらす可能性があり, 今後, この点にも留意されるべきであると考える.
  • 結節性硬化症の早期診断について
    横田 清, 黒川 徹, 満留 昭久, 柴田 瑠美子, 高嶋 幸男, 木下 和夫
    1975 年7 巻5 号 p. 361-368
    発行日: 1975/09/01
    公開日: 2011/05/24
    ジャーナル フリー
    乳児期に診断された結節性硬化症の5症例を報告した.うち4例は点頭てんかんと軽度の精神運動発達遅延を呈し, 皮膚白斑が多発性に認められ, 3例では網膜白斑も認められた.いずれも気脳造影で脳室壁上皮下結節が証明された.他の1例は生後11日目より部分発作を混ずる全身性げいれん発作が頻発しており, 高度の精神運動発達遅延と右に強い重複片麻痺を呈し, 左眼底にうっ血乳頭が疑われた.皮膚所見ではWood's lampにより白斑が3個認められた.気脳造影では左側脳室の変形所見などの異常が認められ, 脳血管造影では左大脳半球のびまん性表在性脳腫瘍の存在が示唆された.一部切除された脳の病理組織学的所見より結節性硬化症と診断された.
    なお年長児症例11例をretrospectiveに検討したところ, 皮膚白斑は9例に認められ, その存在は生下時あるいは乳児早期より気づかれていた.
    結節性硬化症の早期診断には皮膚白斑とともに網膜白斑などの眼底所見に注意すべきであり, 脳室壁上皮下結節を証明できる気脳造影法は臨床診断上価値がある.
  • 香川 和子
    1975 年7 巻5 号 p. 369-384
    発行日: 1975/09/01
    公開日: 2011/05/24
    ジャーナル フリー
    熱性痙攣患児307例を単純型 (131例) と複合型 (176例) に分類し, 各々の遺伝学的分析を試みた.その結果, 熱性痙攣には家族集積性がみられ, 遺伝子型の関与することが示唆された.遺伝様式は以下の結果より多因子遺伝様式に最もよく適合した.
    1) 一般集団における熱性痙攣罹患率2.9%と, 今回の調査の同胞罹患率19.86%の比6.85は, 多因子遺伝仮説の期待比5.87にかなり近似していた.
    2) 同胞罹患率は, 親の罹患の有無に影響され, 両親が正常の場合より, 片親や両親が罹患している場合に高くなった.また2子家系で第1子が罹患している場合, 第2子の罹患率は親の罹患度と平行して高くなった.
    3) 発端者の痙攣回数増加と共に同胞罹患率は増加した.
    4) Falconerの方法に基づき遺伝率を計算すると, 76%という高い遺伝率が得られ, 本症の易罹病度に対し遺伝子型の寄与の大きいことがわかった.
    上記の結果は, 単純型と複合型では, 単純型にその傾向がよりはっきりしていた.
  • その外科的治療と問題点
    大原 宏夫, 高久 晃, 鈴木 二郎
    1975 年7 巻5 号 p. 385-391
    発行日: 1975/09/01
    公開日: 2011/05/24
    ジャーナル フリー
    新生児頭蓋内奇形腫の一例について報告した.生後30日の男児が頭囲43.6cmというmacrocephalusの主訴のもとに当科に入院した.侵襲の少ない補助検査法により第III脳室後部の頭蓋内奇形腫と判明し得た.生後39日目に腫瘍の摘出術を行なった.腫瘍は弾性軟, 一部硬の実質性の腫瘍で重量は約1509であった.組織学的には良性の奇形腫であった.呼吸困難, 多尿等の種々の合併症を克服したが, 術後2年目に死亡した.剖検にて腫瘍が中脳, 橋部にかけて存在した.生後2ヵ月以内に組織学的に確認された頭蓋内腫瘍は稀である.文献的には99例しか抄猟できず, 中12例には外科的治療が行なわれた.術後2年以上の生存例は3例である.このような重症新生児の治療については種々問題点がある.このような状態における術前術後管理についても言及した.
  • 柴田 瑠美子, 横田 清, 高嶋 幸男, 満留 昭久, 黒川 徹, 居石 克夫
    1975 年7 巻5 号 p. 392-399
    発行日: 1975/09/01
    公開日: 2011/05/24
    ジャーナル フリー
    mucolipidosisの一例を報告した.患児の両親は血族結婚であった.
    彼女は, 10才8ヵ月のとき, 視力障害を主訴に当科に入院した.
    臨床症状として異常なガルゴイル様顔貌, 中等度の知能低下, cherry red spot, 軽度の異骨症がみられた.尿中ムコ多糖体の排泄は増加していなかった.
    末梢血および骨髄リンパ球の胞体に空胞化がみられた.虫垂生検で神経細胞の胞体に脂質の蓄積がみられた.電顕的には同部位に多形の層状構造物およびライソゾーム様構造物がみられた.
    培養皮膚線維芽細胞には封入体はみとめられなかった.
    血清β-galactosidaseおよびhexosaminidaseは正常であった.
    患児への正常白血球血漿輸注後, 尿中に総ムコ多糖体, およびその分解産物の増加がみられたが, 臨床症状には変化がなかった.
  • 福山 幸夫
    1975 年7 巻5 号 p. 401-407
    発行日: 1975/09/01
    公開日: 2011/05/24
    ジャーナル フリー
    Celebrating the 2nd Annual Meeting of the Association of Parents with Epileptic Children, the author wishes to express his deep respect and admiration for the success accomplished by the Association and the enthusiasm the members showed for the past two years.
    Mainly from the standpoint of a child neurologist, the author reviewed several noticeable strides of recent years which were directed toward better medical care and understanding of childhood epilepsies, dividing into three aspects (1) the growth and development of epilepsy-oriented medical perosonnels and organisations all over Japan, (2) several substantial advances in medical knowledge, especially in therapeutic measures of epilepsies, and (3) the social security and welfare for epileptic child.
    Topics selected in the section (2) were as follows.
    (A) On the practical implication of the obser-vation that the serum concentration of antico-nvulsants is often low in out-patient than that in in-patient.
    (B) Diphenylhydantoin may be administered only once daily without significant diurnal fluc-tuation of serum concentration. However, we must be more cautious when young infants are concerned because the metabolic rate is far faster in infants in comparison to that in the elder.
    (C) Development of new promising anticonvulsants ; a) sodium dipropylacetate (Depakene), b) clonazepam, and c) taurine, though still experimental.
    (D) Development of new style of diet therapy ; mid-chain triglyceride regimen.
    (E) exploration of seizure control by cerebellar cortical stimulation.
  • 前川 喜平
    1975 年7 巻5 号 p. 408-409
    発行日: 1975/09/01
    公開日: 2011/05/24
    ジャーナル フリー
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