脳と発達
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8 巻 , 6 号
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  • 渡辺 一功, 原紀 美子, 岩瀬 勝彦
    1976 年 8 巻 6 号 p. 432-440
    発行日: 1976/11/01
    公開日: 2011/05/24
    ジャーナル フリー
    Infantile globoid cell leucodystrophyの1例において, 継時的に神経学的検査, 脳波ならびに大脳誘発反応の検査を施行した.診断は脳生検と後には白血球中galactocerebroside β -galactosidaseの測定によった.
    腱反射は末期においても亢進していたが, アキレス反射だけは減弱し, 後には消失した.
    末梢神経伝導速度の検査結果は高度の知覚運動神経障害を示していた.
    末期でも視神経萎縮はみられなかった.
    緊張性迷路反射などの緊張性反射はHagbergの第II期に亢進していた.
    脳波は10ヵ月では覚醒時基礎波は正常であったが, 睡眠紡錘波は不明瞭で出現数も減少していた.14ヵ月では, 基礎波は不規則化, 徐波化し, 睡眠時左中心部に鋭徐波結合をみとめ, また限局性速波活動がみられた.紡錘波は欠如していた.その後の1年間には基礎波はさらに不規則化, 徐波化し, 2才3ヵ月では高度の徐波性律動異常を示し, 多焦点性非同期性の鋭波や棘波をみとめた.その後の3年間は, 徐彼の振幅は次第に減少し, 発作波も減少したが, 平坦化することはなかった.3才2ヵ月には速波の重畳が著明となり, 5才2ヵ月では明らかな左右差がみられた.
    視覚ならびに聴覚誘発反応は6才でもみとめられたが, 潜時は遅延していた.
  • 吉川 徳茂, 溝尻 素子, 横山 純好, 森下 順彦, 児玉 荘一
    1976 年 8 巻 6 号 p. 441-446
    発行日: 1976/11/01
    公開日: 2011/05/24
    ジャーナル フリー
    昭和44年~昭和50年に神大小児科に入院, 脳血管写にて, モヤモヤ病と診断された7例 (男3例, 女4例) を対象とし, 初発年齢, 性別, 家族歴, 既往歴, 症状, 発症時脳血管写の分類 (鈴木), 左右脳血管写の比較, 脳波的検査, 及び6年間追跡できた男児例の脳波, 血管写の推移を観察した結果
    1.初発は5才以下の幼児期に多く, 又経時的に病像が進行することより, 病因としては先天性の血管形成不全を後天的因子が助長する事が考えられる.
    2.診断に際し, 過呼吸後の遷延性徐波化が有力な補助手段となりうる.
    3.鈴木の分類の3相で発見される症例が大半を占め, 5~6相で臨床症状の悪化が認められた事実は, 臨床症状の程度, ひいては脳血流量と, 脳血管写の進行度とはほぼ一致すると考えられる.
  • 横山 純好, 児玉 荘一, 荻野 仁志, 和田 博子, 根岸 宏邦, 松尾 保
    1976 年 8 巻 6 号 p. 447-453
    発行日: 1976/11/01
    公開日: 2011/05/24
    ジャーナル フリー
    点頭てんかんに対する初回療法を次の3群に分け各群における治療効果を比較検討した.A群はACTH-Zを1日0.25mg (10単位) 10日~14日間連日筋注 (ACTH-Z単独療法), B群はACTH-Z単独療法にケトン指数 (Woodyatt) 2~3: 1のケトン食を10日~14日併用投与, C群はACTH-Z単独療法にSodium-dipropylacetate (DPA) 30~50mg/kg/dayを10日ないし14日間併用投与した.臨床上けいれん発作の消失, 及び脳波上Hypsarhythmiaが消失した時, 有効とした.結果は次の如くである.
    1) A群では33例中19例 (58%), B群では7例中3例 (43%), C群では8例中7例 (88%) に有効であった.
    2) 脳に器質的病変を有する症例においてもACTH-Z+DPAi療法では4例中3例 (75%) に有効であった.
    3) 硬膜下水腫を合併した3例に硬膜下腔腹腔吻合術を施行し, そのうち内科的治療に頑固に抵抗した症例1例において劇的な効果を得た.
  • 三浦 寿男, 皆川 公夫, 八木 二郎, 加藤 譲, 金子 次雄
    1976 年 8 巻 6 号 p. 455-462
    発行日: 1976/11/01
    公開日: 2011/05/24
    ジャーナル フリー
    抗てんかん薬Carbamazepine (Tegretol, 以下CARBと略す) を持続投与中の小児を対象に, その血中濃度を測定し, 投与量との相関を求めた.
    血中濃度測定方法はKupferberg (1972年) の方法に準じ, 通常被検血漿1mlを水酸化ナトリウムを加えてアルカリ性とし, Chloroformで抽出, 濃縮後, 反応触媒にTrimethylchlorosilaneを使用して, N, O-bis-trimethylsilyl acetamideでtrimethylsilyl化し, 4-Benzyldiphenylを内部標準物質として, 3%OV-17カラムを用い, gas-liquid chromatographyにより定量分析を行なったが, その回収率は100.03±2.53%とすぐれていた.
    対象は, (A) 一般大学病院外来患児40名ならびに (B) 一重症心身障害児施設収容児 (者) 26名で, それぞれの血中濃度/投与量・比は個体差が大であり, 血中濃度と投与量との間に一定の相関を見出し得なかったが, A, B両群をまとめて比較すると, A群は年齢1~14才 (平均8才), 体重11~43kg (平均26.5kg), CARB1日投与量100~600mg (平均320mg), B群は年齢5~23才 (平均13才), 体重14~49kg (平均27.8kg), CARB1日投与量100~700mg (平均330mg) で, たまたま両群の平均体重, CARB1日投与量は等しかったが, A群は血中濃度3.58±2.43μ9/ml, 投与量12.51±3.27mg/kg/day, 血中濃度 (μg/ml) /投与量 (mg/kg/day) ・比0.28±0.18, B群はそれぞれ1.83±1.38μg/ml, 13.10±7.19mg/kg/day, 比率0.15±0.11で, その血中濃度, 血中濃度/投与量・比は0.5%以下の危険率でB群が低値であった.
    また, この両群の差異に関し個々に検討すると, A群の半数近くを占めるPhenobarbita1, Primidone等を併用しない者はCARBの血中濃度/投与量・比が大であり, B群に多いPB血中濃度がpotentially toxic level以上にある者はこの比が小なる傾向が明らかであった.
    CARBの吸収, 代謝, 排泄, 他薬剤との相互作用, 有効血中濃度に関してはいまだ不明な点が多いが, これらを解明していく上で, また臨床の実際において, その血中濃度測定の意義を強調したい.
  • 堀 映
    1976 年 8 巻 6 号 p. 463-468
    発行日: 1976/11/01
    公開日: 2011/05/24
    ジャーナル フリー
    日本人の胎芽, 胎児, 新生児終脳の胎生期外顆粒層細胞を発達病理学的に観察, 検討した.これは生理的状態では胎生3~4ヵ月頃に出現し, 8ヵ月以後出生までに急速に消退するが, 新生児期にまで残遺する好発部 (Carrefour insulo-temporo-hipPocampique) がある.おそらくアストログリアに分化すると考えられる外顆粒細胞は, 特殊な場合には, 脳表エクトピーを生じたところへ迷入し, あるいはそれがin situで神経細胞に分化する可能性が考えられた.
  • 諸岡 啓一, 損野 博規, 池田 正三, 高田 允克, 諸岡 公子
    1976 年 8 巻 6 号 p. 469-480
    発行日: 1976/11/01
    公開日: 2011/05/24
    ジャーナル フリー
    施設入園の脳性麻痺児68人について, 神経学的, 神経眼科ないし耳科学的に検討した.自発眼振, 注視眼振, 非注視眼振, 視運動性眼振等を, 裸眼状態, Frenzel眼鏡装着下, 肉眼観察, 電気眼振計記録などにより観察して, 麻痺の性状との関連性などについて論じた.
  • 河野 登, 宮内 直子, 原田 淳子, 福山 幸夫
    1976 年 8 巻 6 号 p. 481-491
    発行日: 1976/11/01
    公開日: 2011/05/24
    ジャーナル フリー
    1) 8才で四肢遠位筋優位の神経原性筋萎縮症として発症し, 筋膨隆, 筋痙攣, 軽微知覚障害その他種々の付随的徴候 (低身長, やせ, 浅黒い皮膚, 歯肉部の色素沈着, 第二次性徴の遅延, 頑固な下痢, 知能低下, 呼吸機能低下) を呈した14才男児例を報告した。
    2) 本症例は, 既知の神経原性に筋萎縮をきたす疾患群には相当しない特異な進行性神経原性筋萎縮症と考えられた.
    3) 本症例は, 筋痙攣を伴う種々の脊髄性筋萎縮症とmultisystemic symptomをもつ原因不明の筋痙攣ないし筋強直症とを関連づける立場にあるとの見方が可能かもしれない.
  • 荻野 仁志, 横山 純好, 児玉 荘一, 苧坂 邦彦, 佐藤 倫子
    1976 年 8 巻 6 号 p. 492-501
    発行日: 1976/11/01
    公開日: 2011/05/24
    ジャーナル フリー
    Menkes kinky hair diseaseとの異常が問題となると考えられる痙攣発作, 精神運動発達遅延を主訴とする4ヵ月と6.5ヵ月の男児2症例で, 脳動脈を含む全身血管の異常走行, 血清銅及びセルロプラスミン値の著明な低値を示す稀な症例を経験した.血管異常走行及び中枢神経症状の病態生理及びそのbiometal (特に銅, 亜鉛, モリブデン, 鉄) との関係について.若干の文献的考察を行なった.
  • 前川 喜平
    1976 年 8 巻 6 号 p. 503-505
    発行日: 1976/11/01
    公開日: 2011/05/24
    ジャーナル フリー
  • 1976 年 8 巻 6 号 p. 511
    発行日: 1976年
    公開日: 2011/05/24
    ジャーナル フリー
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