脳と発達
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9 巻 , 4 号
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  • Cesare T. Lombroso
    1977 年 9 巻 4 号 p. 268-275
    発行日: 1977/07/01
    公開日: 2011/05/24
    ジャーナル フリー
  • 杉田 隆博, 隅 清臣, 松本 義男, 三牧 孝至, 藪内 百治
    1977 年 9 巻 4 号 p. 276-282
    発行日: 1977/07/01
    公開日: 2011/05/24
    ジャーナル フリー
    神経症状を合併した色素性乾皮症5家系7症例を経験した.男子3名, 女子4名で, 年齢分布は1才3ヵ月から10才であった.全例頭囲は小さく, 知能は低下していた.Babinski反射は陽性で, いずれも進行性の神経症状を示し, 6才以上の4例では歩行障害, 尖足, 四肢腱反射減弱ないし消失を認めた.本症の末梢神経二障害の有無を明らかにするため普通筋電図と正中神経および後脛骨神経についての各種伝導機能を検討した.
    普通筋電図による検索で6例に放電の減少, long duration, polyphasic potential, giant spikeなどの神経原性変化がみられ, 末梢神経伝導機能では5例に運動・知覚・混合神経伝導速度の低下があり, 明らかな末梢神経障害の存在を示す結果を得た.さらに1例については腓腹筋生検を行ない神経原性萎縮を認めた.腱反射が正常である1才3ヵ月と3才の症例でも筋電図ですでに異常所見を認めたことから, 本症ではかなり早期から末梢神経障害がおこると考えられる.
  • 森惟 明, 半田 肇, 奥野 武彦, 挾間 章忠
    1977 年 9 巻 4 号 p. 283-289
    発行日: 1977/07/01
    公開日: 2011/05/24
    ジャーナル フリー
    Chiari第2型奇形の2剖検例の臨床病理学的考察を行なった.その要点は次の如くである.
    1) Chiari第2型奇形は, 脊髄髄膜瘤, 水頭症のほか, 種々の異常を合併する.
    2) シャント機能不全時には緊急再建を要する。
    3) 中脳水道狭窄が存在すれば, 後頭蓋窩減圧術が行なわれていても, シャント機能不全時にはシャソト再建が必要である.
    4) シャント機能不全時に呼吸停止を来すようなときには, シャント再建に加え後頭蓋窩減圧術を考慮すべきである.
    5) 脳幹部狭窄に対して減圧手術を試みる場合, 術前に後頭蓋窩の異常静脈路の有無, 程度を確認しておく必要がある.
  • 三牧 孝至, 隅 清臣, 清野 佳紀, 岡田 伸太郎, 藪内 百治
    1977 年 9 巻 4 号 p. 290-297
    発行日: 1977/07/01
    公開日: 2011/05/24
    ジャーナル フリー
    抗痙攣剤服用中に発症したクル病の3症例について, クル病発症の要因と, ビタミンD投与による血中25-hydroxycholecalciferol値の変動を検討した.
    症例1は1才7ヵ月の男児で, phenobarbital, nitrazepam, sulthiameを9ヵ月間服用していた.患児の血中25-hydroxycholecalciferol値は著明に低く, 骨レ線上, クル病性変化を認めた.患児はほとんど一日中屋内で過ごすことが多く, 食餌摂取量も少なく, 栄養学的な要因が大きいと考えられた.ビタミンD2 5, 000単位/日を経口投与して, 3ヵ月後にはクル病性骨変化が消失し, 血中25-hydroxycholecalciferol値も, 著明に上昇した.
    症例2は5才6ヵ月の女児で, phenobarbital, diphenylhydantoin, pheneturide, acetazolamideを5年以上服用していた.患児の血中25-hydroxycholecalciferol値は著明に低く, 骨レ線上クル病性変化を認めた.そこでビタミンD2 5, 000単位/日経口投与を受けたが, クル病性骨変化の改善を認めず, ビタミンD2を20, 000単位/日に増量してはじめて治療効果がみられ, 血中25-hydcoxycholecalcifecol値も上昇した.しかし症例1, 症例2において, いずれもビタミンD投与を中止して3ヵ月以内に, 血中25-hydroxycholecalciferol値は再び著明に低下した.
    症例3は4才8ヵ月の女児で, phenobarbital, diphenylhydantoin, acetazolamideを約4年間服用していた.患児の血中25-hydroxycholecalciferol値は正常下限で, 血清カルシウムも正常であったが, 血清無機燐は著明に低下していた.症例3はビタミンDを投与せず, acetazo-lamideの投与中止のみで, 9週後にはクル病性骨変化の改善を認め, 血清無機燐も正常化した.しかし当初正常下限を示した血中25-hydroxycholecalciferol値は, 8ヵ月後には著明に低下してきている.
    これらの3症例において, クル病発症腰因および, ビタミンD投与による治療効果に差違を認める.しかしいずれもphenobarbitalやdiphenylhydantoinなどの抗痙攣剤により, ビタミンDの不活性化が促進される結果, 血中25-hydroxycholecalciferol値が低下し, ビタミンDの必要量が増大していると考えられる.
  • 武部 幸侃, 東 卓司
    1977 年 9 巻 4 号 p. 298-302
    発行日: 1977/07/01
    公開日: 2011/05/24
    ジャーナル フリー
    純粋小発作5名, 大発作と小発作合併4名, その他のいわゆるminor seizureをもつ8名の患児の血中および唾液内のEthosuximide濃度をガスクロマトグラフィーを用いて検索し, 次の結果を得た.
    1) 1ヵ月以上Ethosuximideを服薬中の症例における投与前, 投与後の血中濃度の変動は, 前値が一番低く, 投与後1~4時間で最高値に達し, 上昇の程度は10~27%でシロップ剤の方がカプセル剤投与より低かった.
    2) 血中濃度と投与量はよい相関を示し, その比は平均3.2であった.Ethosuximide単独投与群の比は平均3.5で他剤併用群のそれは3.1であった.
    3) 血中濃度40~50μg/ml以上で, 有効例では小発作の消失をみた.
    4) Ethosuximide投与後, 血中濃度が一定となるためには6~8日間要した.
    5) 測定し得た1例の半減期は46時間であった.
    6) 唾液内濃度は比較的高く, 血中濃度の平均87%であった.
    7) 副作用として消化器症状を3例にみた.
    8) Ethosuximideの1日投与回数は1~2回で充分であると思われた.
  • 帆足 英一
    1977 年 9 巻 4 号 p. 303-310
    発行日: 1977/07/01
    公開日: 2011/05/24
    ジャーナル フリー
    夜尿症の病態生理を明らかにする目的で, idiopathic enuresis 21例について終夜睡眠ポリグラフを第1夜に記録し, 分析をおこなった.
    1) 正常児と比較して, 睡眠段階の割り合いはSV, S1, S3の増加, SREM, S4の減少傾向がみられた.
    2) 夜尿時の睡眠段階は, 22回の夜尿のうちS2で12例 (54.5%) と多く, S3, SREMは各1例と少ない.
    3) 夜尿前後の睡眠段階の変化から, 覚醒機構の未熟性あるいは障害が推定された.
    4) REM睡眠とNREM睡眠の周期的変動の乱れがつよく, 入眠期の障害とREM睡眠の睡眠内周期の障害が推定された
  • 帆足 英一
    1977 年 9 巻 4 号 p. 311-320
    発行日: 1977/07/01
    公開日: 2011/05/24
    ジャーナル フリー
    夜尿症の病態生理を明らかにする目的で, idiopathic enuresis 21例について終夜睡眠ポリグラフを記録し, 自律神経機能を中心に分析をおこなった.
    1).脈拍・呼吸レベルがREM睡眠にてparadoxicalに減少したり, 持続的筋電図や皮膚電気反射などが強く出現する現象を確認した.
    2) このことから, 睡眠時にも自律系のリズムは部分的に覚醒水準にあり, これを睡眠中の生理的覚醒 (physiological arousal) とし, 脳波上の睡眠段階と自律系のリズムとの間に非同期化がみられることを明らかにした.
    3) これらの現象と, 14 & 6c/s positive spikesの出現様式などから, 視床-視床下部機能の未熟性あるいは障害の関与が推定された.
  • 帆足 英一
    1977 年 9 巻 4 号 p. 321-328
    発行日: 1977/07/01
    公開日: 2011/05/24
    ジャーナル フリー
    Idiopathic enuresis 10例について, Imipramine内服前後の終夜睡眠ポリグラフを比較検討した結果, 次の点が明らかとなった.
    1) 睡眠段階ではSREM, S4, S3+S4の減少とS2の増加をみとめた. (P<0.05)
    2) 元来不規則であった睡眠リズムには著変なく, 不規則さが続いている.
    3) 夜尿前の覚醒傾向が強まり, 夜尿時の睡眠深度も浅くなる傾向があり, 覚醒機構への作用が推定された.
    4) 脈拍, 呼吸, 筋電図, 皮膚電気反射などへの影響から, 自律機構への賦活作用が推定された.
    以上の現象から, Imipramineは夜尿症児にみられた睡眠中の生理的覚醒 (Physiologicalarousal) 現象を増強し, その結果夜尿は改善され, これらはImipramineの抗コリン作用が関与するものと推定された.
  • 三嶋 一弘, 三吉野 産治, 三池 輝久
    1977 年 9 巻 4 号 p. 329-336
    発行日: 1977/07/01
    公開日: 2011/05/24
    ジャーナル フリー
    nemaline myopathyの2症例について, 臨床的ならびに組織化学的に検索した.
    1) 臨床像では, 2例共生下時より存在する非進行性の筋緊張低下, 筋性顔貌, 広汎な筋萎縮, 筋原性の筋電図所見など先天性ミオパチーの所見を示した.
    2) 生検筋の組織化学的検索では, modified Gomori trichrome染色にて, 2症例ともtype Iおよびtype II線維の差なく全筋線維にrod-bodyを認めた.両者共type I線維が多くtype IIが少ない, いわゆるtype I線維優位が著明で, 症例1では83%が, 症例2では95%線維がtype Iであった.また症例2ではこの優位なtype Iのみが大小不同を示し, type II fiberは正常大であった.両者に共通する臨床症状, 極めて多数の桿状構造物 (rod or nemaline body), type I線維優位の所見はnemaline myopathyに一つの先天性ミオパチーの臨床単位としての地位を与えうることを示唆している.
  • 日下 和昌, 曽我部 紘一郎, 松本 圭蔵
    1977 年 9 巻 4 号 p. 337-343
    発行日: 1977/07/01
    公開日: 2011/05/24
    ジャーナル フリー
    おれおれの調査した文献では, 一側側頭後頭葉に限局した新生児硬膜下血腫の例はほとんどみられなかった.生後20日の新生児 (女) が大泉門の膨隆と意識障害を主訴として1974年5月2日来院した.患者の発症は生後5日目の痙攣発作を初発症状としている.脳血管撮影を行なったところ, 右側頭・後頭部に無血管野を認めた.右中大脳動脈は前上方に偏位していたが, 前大脳動脈の偏位はみられなかった.入院当日直ちに開頭術を行ない, 混合型硬膜下血腫30m1を除去した.術後患者の意識は清明となり, 大泉門の膨隆も消失した.術後の血管写では無血管野は消失していた.しかしながら前大脳動脈は明らかに右方に偏位していた.気脳写では両側の著明な脳室拡大を認めた.その後患者は運動が不活発になり, 冠状縫合も閉鎖し, 小頭症的状態となった.そこで1974年7月14日冠状縫合にそって線状頭蓋開溝術を加えた.その後頭囲も正常に発育し, 運動も活発になった.生後1年6ヵ月の現在患者はまず経過良く発育している.この症例のようになぜ特別な場所に限局性血腫ができたのか, その発生病理を示すような臨床的証拠や手術所見はみられなかった.血腫の原因は不明である。しかし患者が小さな血管奇形をその部に有しており, それが分娩中に破裂してこのような血腫が生じたのかも知れない.血腫除去後に生じた著明な脳室拡大を伴なった水頭症的状態は脳の先天性奇形を同時に伴っていたのかも知れない.
  • 向井 幸生
    1977 年 9 巻 4 号 p. 344-349
    発行日: 1977/07/01
    公開日: 2011/05/24
    ジャーナル フリー
    筆者らは, 数年前から集団小児神経学 (又は小児神経保健学) という新しい領域を提唱している.小児科学が “臨床小児病学” と “小児保健学” とから成るのと同様に, 小児神経学は図に示す如く “臨床小児神経学” と “集団小児神経学” とから成ると考えることができる.
    “集団小児神経学とは, 小児の集団を対象に神経疾患をどのように管理してゆけばよいかを研究するものであり, 経済水準や社会階層などにかかわりなく, すべての小児の神経系統の健康を守り, 増進させることを目的としている.” と, とりあえず筆者は定義しておきたい.
    また病因論の局面における集団小児神経学の役割についても論じた.例えば公害起因性脳損傷の問題である.個々の脳障害児について, ある特定の化学物質との因果関係を, 臨床医学の方法のみによって診定することはしばしば不可能である.個々の化学物質ごとに, 必ずしも特異的な症候を示すとは限らないからである.このような場合, 汚染小児群と非汚染小児群とを集団として対比し, 両群における脳障害の発現率, 又は有病率を比較することにより (すなわち疫学的蓋然性によって), ある特定の化学物質との因果関係の有無を推定するという方法をとらざるをえない.
    本稿は “集団小児神経学” についち概説することを目的としているが, この第一編においては, 上述の如く “集団小児神経学の系譜とその定義”, “病因論における集団小児神経学の役割” について論じた.
    集団小児神経学には, その他にも多くの研究課題が考えられるが, それらについては第二編(集団小児神経学研究の現状) 及び第三編(集団小児神経学の課題と展望) において論ずる.
  • 落合 幸子, 福山 幸夫
    1977 年 9 巻 4 号 p. 350-353
    発行日: 1977/07/01
    公開日: 2011/05/24
    ジャーナル フリー
  • 前川 喜平
    1977 年 9 巻 4 号 p. 354-355
    発行日: 1977/07/01
    公開日: 2011/05/24
    ジャーナル フリー
  • 風祭 元
    1977 年 9 巻 4 号 p. 356
    発行日: 1977/07/01
    公開日: 2011/05/24
    ジャーナル フリー
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