本稿では, ケッペンの気候区分法を用いて南西諸島の計69地点の気候区を分析し, 20世紀以降の南西諸島における気候の地域特性を明らかにした. 分析には, 気象庁の気象観測地点 (58地点) およびダムの雨量観測所 (11地点) のデータを使用した. 1901~2020年の気温と降水量データに基づき, (a) 直近30年間の平年値, (b) 120年間の10期平年値から気候型を分析し, 南西諸島の6つの地域を比較検討した. その結果, 1941~1970年の平年値 (1970年平年値) では南西諸島全域が温暖湿潤気候区 (Cfa) であったのに対し, 1951~1980年の平年値 (1980年平年値) から八重山諸島で熱帯雨林気候区 (Af) が出現した. 以降その範囲は拡大を続け, 1991~2020年の平年値 (2020年平年値) では南琉球と大東諸島でAfが広がり, 中琉球においてCfaとAfとの境界領域 (遷移帯) が現れた. 南西諸島では, 1980年平年値以降に熱帯気候区や遷移帯が発生し, 温暖化傾向がみられた.
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