オレオサイエンス
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4 巻, 10 号
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総合論文
  • 大久保 勉
    2004 年4 巻10 号 p. 401-407,400
    発行日: 2004年
    公開日: 2013/06/01
    ジャーナル フリー
    緑茶カテキンは, 茶葉に含まれる抗酸化成分の主要構成成分であり, また他植物由来の抗酸化成分に比較しても強い抗酸化性を示す。すなわち各種油脂, βカロテンなどの酸化防止に効果を発揮し, 油脂加工食品や水産畜肉加工食品などに利用されている。最近では銅イオンなどによる緑茶カテキンの抗酸化効果の尤進, 平面型カテキンの抗酸化性向上などが明らかにされ, ますます緑茶カテキンの利用性は高まっている。
  • 食品保存への欲求
    城戸 浩胤
    2004 年4 巻10 号 p. 409-415,400
    発行日: 2004年
    公開日: 2013/06/01
    ジャーナル フリー
    ローズマリー (Rosemarinus officinalis) はよく知られているハーブの一種であり, その抽出物は酸化防止剤として広く利用されている。ロスマリン酸, カルノソール, カルノジック酸およびロスマノールのようなローズマリー抽出物成分は, ビタミンEおよびBHT (2および6-di-tert-ブチル-4-クレゾール) より強い抗酸化機能を有している。本稿では, ローズマリー抽出物の抗酸化成分とその効果について, さらには, 食品への用途展開について紹介する。ローズマリー抽出物は, 抽出法により, 含まれる抗酸化成分濃度や比率が異なることが分かり, 得られた抽出物の抗酸化性能は大きく異なった。さらに, 得られた抽出物の抗酸化性能は, その成分中のカルノソール等のアピエタン骨格ジテルペンポリフェノールの総量に依存した。一方, 食品の劣化原因は大きく分けて, 油脂や酵素の種類等の食品中に含まれる成分による影響 (内部要因) と, 保存や加工プロセスにおける光や熱等の影響 (外部要因) に分けられる。ローズマリー抽出物の機能として, 内部要因である油脂や酵素による劣化防止性能が高いことが判明し, 実際にローズマリー抽出物を食品に用いた系において, その食品が油脂劣化や酵素による劣化が防止されることが確認された。また, 外部要因である光および熱による影響においても, ローズマリー抽出物を添加された食品の劣化が抑制された。
総説
  • 根岸 聡
    2004 年4 巻10 号 p. 417-423
    発行日: 2004年
    公開日: 2013/06/01
    ジャーナル フリー
    リパーゼによるエステル交換は, 常温, 常圧で反応できるため反応物の劣化が少ないだけでなく, 副反応が起きにくく基質特異性を有しているなど優れた方法である。しかし, 限られた領域でしか実用化されていないのが現状である。その理由はリパーゼ反応にかかるコストが高く, デリケートな反応で反応装置も複雑となってしまうためである。
    通常, 反応にはリパーゼを固定化して用いるが, 固定化には必ず担体となる物質が必要となり, 比活性も固定化することにより低下する。よって, 粉末のままで反応できれば担体の費用を節約できるだけでなく, 単位体積および単位重量あたりの活性をあげることができ反応系をコンパクトにすることが可能と考え, 粉末リパーゼによる反応の検討を行った。
    その結果, エステル交換反応における最適温度は85℃, 130℃という高温でも最適値の20%の活性を有する反応性を得ることができた。さらに, 80℃における活性の半減期は380時間であった。
    我々はこの粉末リパーゼによるエステル交換反応を食用油の工業生産に応用して, 現在, 「中鎖脂肪酸」や「植物ステロール」を含んだ健康オイルなど数種類の食用油を実生産している。
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