オレオサイエンス
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6 巻, 1 号
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総合論文
  • 太田 明雄
    2006 年6 巻1 号 p. 7-14
    発行日: 2006/01/01
    公開日: 2013/06/01
    ジャーナル フリー
    アシルアミノ酸塩の諸物性における対イオンの影響について, キラリティーの効果が現れる現象を中心にまとめた。まずアシルアミノ酸塩のクラフト温度に対する, アミノ酸側鎖と対イオンのサイズの影響について検討した。アシルフェニルアラニンを除くと, これらのサイズが増大するにつれアシルアミノ酸塩のクラフト温度は低下することがわかった。アシルアミノ酸塩のクラフト温度は, 光学活性体とラセミ体問で異なる結果を与えるが, 対イオンのイオンサイズが大きくなるにつれ, 水和固体中での優勢相互作用が, ヘテロキラルからホモキラルへとシフトすることがわかった。つぎに光学活性塩基を対イオンとした, ジアステレオマー型アシルアミノ酸塩の状態図について検討した。ジアステレオマー塩の形成によるキラル分割には, 結晶中でホモキラルが優性になる必要があるが, ここでも対イオンとアミノ酸側鎖の大きさが影響を与えることがわかった。さらに一部のアシルフェニルアラニン塩において, ミセル形成以前の低濃度において大きな会合体の成長を確認した。この会合体成長はカリウムイオンを対イオンとする場合のみ起こる現象であり, またアシルフェニルアラニンのラセミ体の系ではこのような会合体成長は見られないことが分かった。
  • 宮原 令二, 阿部 公司
    2006 年6 巻1 号 p. 15-22
    発行日: 2006/01/01
    公開日: 2013/06/01
    ジャーナル フリー
    脂肪酸石鹸の対イオンとして, アルカリ金属, アルカリ土類金属, トリエタノールアミンが用いられてきた。近年, リジンやアルギニンなどの塩基性アミノ酸もまた, 使用されだしている。それぞれの脂肪酸塩はそれぞれ異なった性質を示すことが知られているが, これまでの脂肪酸の対イオンとして用いられた化合物は全て塩基性化合物であった。そこで, 本研究では, ラウリン酸ナトリウムに及ぼすN一メチルタウリンなどの両性化合物の影響について, i3C-NMRと相平衡図により検討した。その結果, N一メチルタウリンは対イオンとしてラウリン酸のカルボキシル基に吸着していることが推察された。また, ラウリン酸N一メチルタウリンナトリウム石鹸水溶液では高温や低濃度で顕著に遊離脂肪酸が析出することがわかった。ラウリン酸N一メチルタウリンナトリウム水溶液は, ラウリン酸ナトリウム水溶液に比べて表面張力や油分に対する界面張力が低く, C.M.C.は大きかった。この様にラウリン酸N一メチルタウリンナトリウムの性質はラウリン酸ナトリウムと異なっていた。次に, ラウリン酸N一メチルタウリンを皮膚洗浄料に用いた場合, 他の石鹸と比較して濯ぎ時に水中のカルシウムイオンによって形成されるラウリン酸カルシウムの皮膚への収着量が少ないこと, このため, 洗浄後に石鹸特有のつっぱり感が生じにくいことを見出した。
研究備忘録
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