メラニン色素とヘモグロビン色素を考慮した物理特性と皮膚生理に基づく画像処理によるe-コスメティック手法を紹介する。まず, 顔における陰影の影響の除去 (分離) を, 簡単な色空間におけるベクトル解析による逆照明手法により実現している。陰影の除去された画像は, 独立成分分析を用いた色素成分分離法により, ヘモグロビン成分とメラニン成分に分離される。腕における紫外線 (UV-B) 照射とニコチン酸メチルの塗布の実験結果より, 提案している陰影除去に基づく色素成分分離法 (3) の皮膚生理学的妥当性と有効性が確認されている。また, 分離された各成分を変化させて合成することにより様々な顔色を合成することができる。
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