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大阪歴史博物館研究紀要
Online ISSN : 2435-8622
Print ISSN : 1347-8443
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西横堀における陶器祭と造り物
同業街の祭りと社会
伊藤 廣之
2012 年 10 巻 p. 0001-0019
発行日: 2012年
公開日: 2022/06/19
DOI
https://doi.org/10.34570/omhbull.10.0_0001
研究報告書・技術報告書
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本稿では、大阪市西区西横堀の陶磁器卸売問屋街における陶器祭を取り上げ、これまで紹介されていない資料の検討にもとづき、祭りを支える人と社会のあり方や造り物の実態について明らかにした。江戸時代の瀬戸物町地蔵会に関しては、幕末頃の造り物が武者人物や芝居の名場面を題材にしたものであったことや、造り物の出品が陶器商の個人から「組合」へと推移していく傾向を指摘した。また大正末から昭和戦前期の陶器祭に関しては、大正15年、昭和3年、昭和13年の陶器祭に関する『陶業時報』の記事にもとづき、祭りの運営体制の再編、陶器祭の収支状況、造り物の設置場所や材料など、陶器祭の実態を明らかにした。そのうえで、昭和戦前期の陶器祭を支えた人と社会のあり方を考察し、大正末に祭りの存続のために同業者中心の運営体制から同業街で支える運営体制に再編されたが、その後も陶器祭を根底で支えていた同業者であったことを明らかにした。
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(2526K)
前期難波宮東方官衙の「楼閣風建物」をめぐる復元的考察
李 陽浩
2012 年 10 巻 p. 1-18
発行日: 2012年
公開日: 2022/06/19
DOI
https://doi.org/10.34570/omhbull.10.0_1
研究報告書・技術報告書
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2006年度に東方官衙東方で行われた発掘調査では、南に門を配し、周囲を塀(単廊)で囲んだ領域内に、建物SB14を配置する特徴的な区画(「東方郭」と仮称)が見つかった。なかでもSB14は「楼閣風建物」と目され、「眺望を楽しみ、宴席などを張る施設」とも考えられている。本稿では、建物SB14の上部構造を復元的に検討することで、それが「楼閣風」であったかどうかについて明らかにすることを目的とする。 検討の結果、柱径や柱高、「東方郭」の他の建物や前期難波宮の一般的な建物との比較から、建物SB14が「楼閣」にはなり難いことを示した。上部構造の復元では、屋根形態は切妻造・単層、建物内部は土間敷であり、建て替えがなされたが、建物規模・形式には変化がなかったことを指摘した。また「東方郭」の特徴としては、「閉鎖的・独立的」かつ「(小石敷きで舗装することから)公式的=パブリックな空間」であった点が考えられ、それが儀式的空間として使用された可能性について、予見を述べた。
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(2023K)
慶長三年における大坂城下の改造をめぐって
『西笑和尚文案』所収史料を中心に
豆谷 浩之
2012 年 10 巻 p. 0035-0049
発行日: 2012年
公開日: 2022/06/19
DOI
https://doi.org/10.34570/omhbull.10.0_0035
研究報告書・技術報告書
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本稿は、豊臣秀吉の政治顧問であった西笑承兌の書状のうち、これまで注目されていなかった慶長三年の大坂普請に関する史料を中心に考察を加えたものである。まず、史料の中に見られた毛利家大坂屋敷の位置について、他の文献史料や発掘成果などをもとに考証した。その結果、現在の大阪城南西部が最有力の候補であることを明らかにした。さらに、大坂城下の改造に関するこれまでの研究史に照らして、この史料の持つ意味について検討した。その結果、普請開始に至る経過や工事の範囲、普請の契機となった大名屋敷の移転計画などに関して、これまでに知られていた内容に加えて、さらに詳しく知ることのできる情報が含まれていることがわかった。
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(2857K)
弥生時代中期から古墳時代初頭にかけての河内地域における幼少者の埋葬とその位置付けについて
杉本 厚典
2012 年 10 巻 p. 41-57
発行日: 2012年
公開日: 2022/06/19
DOI
https://doi.org/10.34570/omhbull.10.0_41
研究報告書・技術報告書
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(2608K)
『装剣奇賞』の成立と展開について
内藤 直子
2012 年 10 巻 p. 0051-0062
発行日: 2012年
公開日: 2022/06/19
DOI
https://doi.org/10.34570/omhbull.10.0_0051
研究報告書・技術報告書
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天明元年(一七八一)に大坂で出版された『装剣奇賞』は初の本格的な細密工芸の作家名鑑として、刀装具や根付研究に今なお大きな影響を与えているが、その意義や筆者稲葉通龍については、昭和十六年の後藤捷一『稲葉通龍とその著書』以降、大きな進展がなかった。本稿は、大阪府立中之島図書館本(開板出願用の手稿本)、住吉大社本(奉納された初版本)、大阪歴博本(普及本)の三種の本をもとに、本書の成立について時系列的に考察を行った。その過程で、混沌詩社や木村蒹葭堂との接点、さらには安永四年(一七七五)刊行の『浪華郷友録』との類縁性に注目し、本書は大坂の文化ネットワークに組み込まれ得るとの視点を呈示した。一方、七巻に掲載されている根付師については同時代の大坂の出版物との異同表を作成し、当時の生業としての根付師の置かれた立場について、未だ余技的な要素が残るもののひとつのカテゴリーとして自立しつつあった状態ではないかとの推論を述べた。
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(2906K)
近世大坂の疱瘡対策
『神仏霊験記図会』を中心に
伊藤 純
2012 年 10 巻 p. 0063-0070
発行日: 2012年
公開日: 2022/10/30
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https://doi.org/10.34570/omhbull.10.0_0063
研究報告書・技術報告書
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(955K)
『寄附事件記録』(大阪市中央公会堂蔵)について
都市民衆騒擾期における大阪財界の動向
飯田 直樹
2012 年 10 巻 p. 0071-0104
発行日: 2012年
公開日: 2022/06/19
DOI
https://doi.org/10.34570/omhbull.10.0_0071
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(4241K)
円山派と四条派による寄合描き「秋七草図」について
岩佐 伸一
2012 年 10 巻 p. 0105-0112
発行日: 2012年
公開日: 2022/06/19
DOI
https://doi.org/10.34570/omhbull.10.0_0105
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