音声研究
Online ISSN : 2189-5961
Print ISSN : 1342-8675
17 巻 , 1 号
選択された号の論文の33件中1~33を表示しています
表紙
新会長および新委員長の就任挨拶
研究ノート
特集「英語音韻論の新たな事実 ・ 解釈 ・ 問題解決を掘り起こす」
  • 田中 伸一
    原稿種別: 本文
    2013 年 17 巻 1 号 p. 16-17
    発行日: 2013/04/30
    公開日: 2017/08/31
    ジャーナル フリー
  • アンダーソン ウィッキー, デイヴィス スチュアート
    原稿種別: 本文
    2013 年 17 巻 1 号 p. 18-25
    発行日: 2013/04/30
    公開日: 2017/08/31
    ジャーナル フリー
    いわゆる「ペンシルバニア地域のドイツなまり英語」(Pennsylvania Dutchified English;PDE)は,ペンシルバニア郊外の中南部地域に長く根付いた英語の一方言であり,200年以上前にここに入植したドイツ移民の子孫により用いられるものである。ペンシルバニア地域のドイツ語に関してはこれまでも研究経緯があるが,PDEの研究はほとんどないのが現状である。伝統的なPDEには末尾子音無声化を持つドイツ語に似た阻害音無声化が確かに見受けられるが,このパターンをよくよく検討してみると,ドイツ語とは異なることがわかる。つまり,この阻害音無声化にはドイツ語からの影響が見受けられるものの,実際のパターンはアメリカ英語の音韻をいろいろと反映しているのである。そこでこの論文では,PDEにおける無声化の実態を示すデータを提供し,最適性理論に基づく分析を組み立て,その理論的意味合いをいくつか論じていきたい。
  • ハモンド マイケル
    原稿種別: 本文
    2013 年 17 巻 1 号 p. 26-37
    発行日: 2013/04/30
    公開日: 2017/08/31
    ジャーナル フリー
    本橋では,入力表示というものが,音韻文法における制約違反を最少限にする形で調整されることを立証する。この点を立証するため,英語の音韻現象からいくつかの事例(強勢移動,鼻音接頭辞における同化,子音接辞をめぐる有声同化と母音挿入)を取り上げる。この操作はいわばレキシコンの最適化(lexicon optimization)の一種として扱われるものであり,文法全体が中立的な状態で予測されるよりも制約違反が少なくなるよう抑制されることになる。さらに,この仮説の帰結として,音韻パターンの新しいデータ資源をも提供できることを立証したい。それにより,ここで取り上げる事例に関して,英語音韻論の中で長く決着のつかなかった問題が,入力の最適化を通していかに解決されるかが明白になる。
  • 本間 猛
    原稿種別: 本文
    2013 年 17 巻 1 号 p. 38-45
    発行日: 2013/04/30
    公開日: 2017/08/31
    ジャーナル フリー
    この論文では,英語の強弱脚において強勢のある母音と強勢のない母音に挟まれた子音連鎖(強弱脚内子音連鎖:trochaic clusters)のうち,特に,/ft/,/sp/および/sk/の三つの連鎖について考察する。これらの連鎖が単一音節語の語末に現れる際には,いわゆる単一母音(monophthongs)と共に現れる(例えば,soft,gasp,disk等)が,複母音(diphthongs)とは,事実上用いられない。本論文では,/ft/,/sp/,/sk/が強弱脚内子音連鎖として現れる時にも,同様の傾向が見られることを示す。つまり,これらの子音連鎖には,単一母音が先行することはよくあるが,複母音が現れることはほとんどない。この観察に基づいて,強弱脚内子音連鎖は,先行する母音と同じ音節内にある,つまり,これらの子音連鎖は,完全に(exhaustively),音節末部(the coda position)に音節化されている,と結論づける。
  • 田中 伸一
    原稿種別: 本文
    2013 年 17 巻 1 号 p. 46-58
    発行日: 2013/04/30
    公開日: 2017/08/31
    ジャーナル フリー
    音韻理論の歴史の中で,規則に基づく直列モデル,つまり派生理論が,制約に基づく並列モデル,つまり最適性理論に取って代えられたのが,90年代初期の出来事であった。その理由として,言語類型,言語獲得,通時変化,共時変異などの様々な言語の諸相を考慮に入れると,後者の方が説明モデルとして妥当であると証明された点にある。ただし,これは不透明性(opacity)の問題を除いての話であり,実際には入力から出力への対応に中間段階を設けないという並列性を旨とした古典的最適性理論(Classic OT)にとって,不透明性は深刻な問題を提起していた。つまり,もともと並列性と不透明性は相容れない性質を持っており,並列性が最適性理論のアキレス腱として,大きな駆動力となった一方で致命的な弱点ともなったのは,皮肉な不幸であった。かくして,最適性理論の歴史は,不透明性克服の歴史ともなったのである。本稿の目標は,1)最適性理論に直列派生ステップを設けた調和的直列モデル(Harmonic Serialism)により,日本語動詞形態論に潜む不透明性の問題を解決できることを示しつつ,このモデルの概要を導入すること,2)よく知られていないが,英語にも不透明性の現象,特にヨーク公愚策(The Duke of York Gambit)と呼ばれるA→B→Aの派生現象が存在することを明らかにし,調和的直列モデルにより原理的な説明ができる点を立証することにある。理論的な意味合いとしては,3)不透明性の問題を解決するには,様々な方法の中でも調和的直列モデルが有望であること,4)存在しないと言われる真のヨーク公愚策の現象が,まぎれもなく英語の共時音韻論に存在すること,などが挙げられる。
  • 時崎 久夫
    原稿種別: 本文
    2013 年 17 巻 1 号 p. 59-66
    発行日: 2013/04/30
    公開日: 2017/08/31
    ジャーナル フリー
    英語の比較級は,形容詞に接尾辞(-er)を付加する形態的比較形とmoreを形容詞の前に置く迂言的比較形がある。この2つの形の選択には,音韻的な要因が関わっていると指摘されている(Mondorf 2003,Hilpert 2008)。本論は,この2つの形の交替を音韻的・類型的に検討する。世界の言語を,形態的比較形を持つ言語,迂言的比較形を持つ言語,両方を持つ言語に分けて,それらの語強勢の位置をデータベースで調べると,左寄りの語強勢を持つ言語は形態的比較級を持ち,右寄りの語強勢を持つ言語は迂言的比較級を持つことがわかる。両方の形式を持つのは,語の中間に強勢を持つ言語であり,英語はその一つである。データベースで共に「右寄り」(right-oriented)の強勢に分類されている英語とドイツ語などの強勢位置の違いについて論じ,英語が両方の比較形を持ち,ドイツ語などが形態的比較のみを持つことを説明する。
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