帯広大谷短期大学紀要
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49 巻
選択された号の論文の8件中1~8を表示しています
論文
  • 岡庭 義行
    原稿種別: 本文
    2012 年 49 巻 p. 1-10
    発行日: 2012/03/31
    公開日: 2017/06/16
    ジャーナル フリー
    我が国ではおよそ半世紀ぶりに博物館法が改正され,その策定までの議論において多くの博物館関係者の期待と不安が錯綜した。今回の法改正では,主に①博物館の定義,②博物館登録制度,③学芸員制度の3分野について議論がなされ,多くの建設的な提言がなされた。一方で,報告の作成・検討論議の過程で,多くの博物館関係者から多様な批判が生じたことも事実であり,ときに博物館と養成大学との間に潜在していた学芸員養成に関する認識の違いが先鋭化したこともあった。国会提出までの過程で結果として「ほぼその骨子を失った」(大貫 2009)とまで評された今回の博物館法改正には,どのような成果と課題が残されたのであろうか。本論は,以上のような議論のなかで,特に法改正に伴って設置された「これからの博物館の在り方に関する検討協力者会議」における学芸員制度の領域に注目し,同会議がまとめた2つの報告書を羅針盤として,その問題提起と将来への提言について整理考察したものである。特に,本論では新しい学芸員養成カリキュラムを焦点化することを通して,これからの博物館活動従事者の在り方に対する課題と展望について検討することを目的としている。
  • 池添 博彦
    原稿種別: 本文
    2012 年 49 巻 p. 11-20
    発行日: 2012/03/31
    公開日: 2017/06/16
    ジャーナル フリー
    生命科学で使用される学術語の内、語源がギリシャ語と認められる語を抽出し、語の由来とその意味を示した。猶、各用語は生命科学領域の専門用語なので、学術語に関する生命科学領域における説明を加えている。用語の関連語についても語源を調べた。 本報では生命科学用語86語について語源を記している。
  • 坂田 美和, 池添 博彦
    原稿種別: 本文
    2012 年 49 巻 p. 21-29
    発行日: 2012/03/31
    公開日: 2017/06/16
    ジャーナル フリー
    栄養学は医学、解剖学、生理学および生化学を基礎にした学問である。生体内の物質代謝については、近年の生命科学の発展により日々新たな知見が加えられている。栄養学における借用語の多くは、日本語に訳されることなく、そのままの形で用いられている。用いられる借用語を正確に把握するためには、言語の意味を理解しておく必要があると考え、語源を検索してみた。
    英語語彙の多くはラテン語及びギリシャ語が語源であり、古くはサンスクリット語に由来している。今回はラテン語及びギリシャ語まで語源を遡ってみた。 学術用語の中には英語以外の語より借用されたものもあるので、英語、ドイツ語、フランス語、スペイン語、イタリア語の相当語や関連語を挙げている。
  • 津久井 寛
    原稿種別: 本文
    2012 年 49 巻 p. 31-42
    発行日: 2012/03/31
    公開日: 2017/06/16
    ジャーナル フリー
    本稿では、商店街を中心とした地域コミュニティの活性化について住民に焦点をあて、北海道・十勝の音更町中央通商店街周辺住民へのアンケートから考察した。住民は地域コミュニティにおいて消費、生活、まちづくりの担い手としての当事者であるが、消費者としての住民は商店街に対して大型小売店と同様の買物環境を望んでいること、生活者としての住民は地域コミュニティ内に食の提供と子どもからお年寄までがそれぞれに居心地よくいられる居場所、そして老後の生活も含めた安心できる医療・福祉サービス(多様な診療科等)を求めていること、また、そうした場で働きたいという希望があることなどがわかった。また、まちづくりの担い手として期待される住民は現状での町内会等での活動状況や地域での生活時間などから高齢者がまずあげられ、さらに現状では潜在的な存在であるが、専業主婦、パート等勤務の女性が上記生活者としてのニーズを満たす役割を担いうる存在として期待されることを指摘した。
  • 佐藤 英晶
    原稿種別: 本文
    2012 年 49 巻 p. 43-50
    発行日: 2012/03/31
    公開日: 2017/06/16
    ジャーナル フリー
    居宅介護支援事業所に所属する介護支援専門員の業務は居宅サービスの調整においてはほぼ均一化されているといって過言ではない。しかし、居宅介護支援の運営基準では曖昧に表現されている施設への入所支援は、個々の介護支援専門員によってその解釈はまちまちである。多くの入所待機者を抱える特別養護老人ホームの入所では、入所待機者の入所の必要性に応じた入所優先順位を決定している。その入所優先順位を決定するための情報の多くを介護支援専門員が持っているにも関わらず、そうした情報提供は居宅介護支援の運営基準上曖昧な表現であるため、確実に実施されているとは言い難い状況にある。こうした状況は入所待機者にとって不利益な状況であり、権利擁護の視点からは利用者の最善の利益の追求の実現として、「代弁」していくことが求められる。本論ではこうした役割が介護支援専門員に課せられた課題であるとした論点に立脚し、介護支援専門員に求められる専門性を相談援助や権利擁護を中心に検討した。
  • 三井 登
    原稿種別: 本文
    2012 年 49 巻 p. 51-62
    発行日: 2012/03/31
    公開日: 2017/06/16
    ジャーナル フリー
    本稿は、国民学校令(1941年)によって導入された養護訓導制度の諸課題について、戦争の拡大とともに矛盾が顕在化する点に焦点を当てて検討した。まず、養護訓導制度化の前提となる、国民の健康実態(「身体虚弱者」・「病人」の増加)がどのようなまなざしでみられたのかを検討した。彼らは結核を発症する恐れがあり、その増加は国力を消耗すると捉えられ、鍛錬により「軍人として大いに役立つ」方向へ導く必要性があるとみられた。次に、養護訓導制度化に軍部が関与したことに触れ、さらに養護訓導の資格要件について検討した。また、養護訓導を置くことになった養護学校、養護学級についても検討した。人的資源の観点から拡充されたそのほとんどが、「身体虚弱児童」のためのもので、その学級数が「精神薄弱児」のそれの約25倍に上った(1942年度)。最後に、養護訓導資格と関係ある看護婦の養成について整理し、看護婦資格所有者の養護訓導(養護婦)が応召されたことについて検討した。1945年度の養護訓導数が、国民学校数の1割にも満たなかったのは、養護訓導養成の限界と看護婦の応召によるものと考えられる。
調査
  • 持田 誠
    原稿種別: 本文
    2012 年 49 巻 p. 63-72
    発行日: 2012/03/31
    公開日: 2017/06/16
    ジャーナル フリー
    十勝圏には多くの鉄道車輌が保存されているが、大半が車輌を記念碑的に展示しているのみであり、資料に関する二次的な情報の集約が見られない。近年、鉄道資料を文化財として、鉄道史や産業考古学的見地から評価する動きが全国的に見られる。そこで、十勝圏に保存されている鉄道車輌ならびに鉄道に関する資料の保存状況の実態把握を進める一環として、帯広市周辺に保存されている鉄道資料の概要を調査した。帯広市周辺では、静態保存の鉄道車輌を中心に、駅舎、施設、備品類などの現業資料、経営に関する文書資料などの存在が確認された。一方で、これらの資料に関する資料情報の収集や保存記録などの整備は進んでいなかった。今後は十勝圏全体における鉄道資料の現況把握を行うと共に、鉄道資料台帳の作成や産業遺産データベースへの登録などを進め、地域博物館が核となって、鉄道資料を文化財として地域で保存・活用していく機運を高める事が重要である。
  • 伊勢 正明
    原稿種別: 本文
    2012 年 49 巻 p. 73-84
    発行日: 2012/03/31
    公開日: 2017/06/16
    ジャーナル フリー
    北海道十勝地方の特別支援教育に関わる地域連携(特に保育所・幼稚園・小学校間)の現状と課題について把握・整理することを目的に、保育所126 ヶ所(認可保育所と補助事業対象のへき地保育所を含む。回答者に所長・主任保育士を指名)・幼稚園31 ヶ所・小学校107校(幼稚園、小学校共に回答者に特別支援教育コーディネーターを指名)に対してアンケート調査を実施した。その結果、以下の点が指摘できると考えられた。①幼稚園の回答が非常に少なく(4/31箇所)、全国動向と同じく特別支援教育コーディネーターの指名が進んでいないことが推測された。②保育所及び小学校からの回答から、保育所・小学校間の接続や情報共有に関して関係性が深まっているように推測された。③一方で、保育所と小学校の連携に対する視点・立ち位置の違いが確認された。先の伊勢(2011)の報告(「特別支援教育制度下の幼稚園と市町村教育委員会の関係」帯広大谷短期大学紀要、48、79-86.)と合わせ、北海道十勝地方の特別支援教育に関わる地域連携の現状と課題について把握することができたと考えられる。
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