言葉を習得しつつある幼児期、発音や言葉のなめらかさ等に課題を抱える個々の園児に対し、幼稚園の各担任が日常行っている配慮や支援の状況をアンケート調査により明らかにすることができた。
そこでは運営上の様々な課題を抱えながらも教育的な配慮のもと、幅広い取り組みがなされており、内容を分析、類型化した結果5つのカテゴリー、18項目に整理するに至った。
現在行なっている配慮や支援について、本来さらに充実させる必要があると考えているかどうかたずねたところおよそ85%が必要であると答え、その改善策として関係機関との連携を拡充すること、園児と個別に向き合える時間を確保することを挙げる割合が高かった。
また、取り組まれている内容が、園により大きな違いがあることも明らかとなった。発達上の課題をとらえる際の背景の理解や対処の方法をめぐり、その教育的な見地や指導観に園による違いがあるものと考えられる。
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