本稿は、すでに述べた報告(髙橋2023)の続編である。子どもの造形表現活動について、保育施設が課題と感じていることを聞き取り、実践的な造形教室のような形で対応し解決することを試みた。そして、幼児の造形表現を専門とする者がアウトリーチ活動を継続的に行うことで、子どもに変化があることが前稿で示唆された。
本稿では、別の保育施設での継続的なアウトリーチ活動によって、子どもの変化が確かなものかを確認しようというものである。また、前稿では、子どもと一緒に造形活動をする担任保育者の視点の変化が見られたことから、同じような視点の変化が見られるのかについても確認した。また、子どもの変化を感じているのが担任保育者以外にもいるのかを確認するために、保護者へのアンケートも実施することとした。
結果として、子どもの表現に関する変化が有意にあることが確認され、担任保育者の視点の変化についてもアンケートから確認することができた。また、保護者の視点からも、子どもの造形表現に関する変化や、日常生活での態度の変化を感じているということが確認できた。これらの変化は非認知的能力の向上ともとれ、保育者の造形活動における専門性とも大きく関わるものと考えることができる。
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