耳鼻咽喉科展望
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33 巻 , 6 号
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  • 臨床像並びに成因に関する考察
    桐谷 伸彦, 青木 和博, 足川 哲夫, 島田 千恵子, 斉藤 孝夫, 島田 和哉
    1990 年 33 巻 6 号 p. 449-456
    発行日: 1990/12/15
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    上顎洞血瘤腫2例について報告し, 文献的考察を加えた。本症例の血瘤腫の成因は粘液性鼻茸内出血説, または生体異常修復過程の悪循環説が考えられた。血瘤腫は臨床的な名称であり, 形成の基礎となるものが複数考えられる。故に成因も複数ありうる。いずれの成因であっても血瘤腫は二次的産物としての偽腫瘍と考えられる。臨床症状から悪性腫瘍が疑われる場合, 病理組織学的検査で確認されない限り, 血瘤腫の可能性も忘れてはならない。
  • 松井 和夫, 鈴木 一元, 本間 芳人, 関 敦郎
    1990 年 33 巻 6 号 p. 457-463
    発行日: 1990/12/15
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    下咽頭癌2症例にシスプラチンを含む多剤併用療法を2クール行った後, その1例にCDDPの副作用と思われる急性尿細管壊死による腎障害である著明な低Mg血症など, 血中の電解質の低下を呈した他, 骨髄抑制, 肺線維症など多彩な副作用を生じた症例を経験した。急性尿細管壊死による臨床症状は低Ca, 低Mgによる痙攣発作が初発症状であった。アミノ配糖体抗生物質であるDKBを使用したので, その腎障害が助長されたと思われた。CDDPの急性尿細管障害の発現を知る検査はBUN, クレアチニン, クレアチニン・クリアランス値の検査は有効ではなく, 尿中NAG, 尿中β2-Microglobulinの検査が指標となると思われた。
  • 半藤 英, 関 伶子, 江見 生英子
    1990 年 33 巻 6 号 p. 465-470
    発行日: 1990/12/15
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    上顎洞鯖骨洞根本術後発症した後部虚血性視神経症の1例を報告したm患者は手術後より手術側の視力障害を訴えた。神経眼科的検査では水平半盲と軽度視神経機能障害が認められたが, 眼底検査では視神経乳頭は正常であった。内視鏡及びCTでは後部篩骨洞に視神経管損傷を認めなかった。以上の所見よりこれらの病態は後部視神経管内視神経への血液循環障害に起因するものと思われ, バージャー病は虚血性視神経症のような術後合併症の素因となることが推察された。
  • 原田 竜彦, 神崎 仁, 大内 利昭, 國弘 幸伸, 佐藤 彰芳, 斎藤 晶
    1990 年 33 巻 6 号 p. 471-479
    発行日: 1990/12/15
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    鼻中隔に発生した巨大な軟骨肉腫の1症例 (51歳, 女性) を報告した。
    患者は右鼻閉と同側の眼球突出を主訴として1989年9月27日当科を受診した。初診時, 鼻中隔は著明に腫大し, 両側鼻腔はほぼ完全に閉塞されていた。CTおよびMRIでは斑状の石灰化を伴った巨大な腫瘤が両側鼻腔を充満し, 両側副鼻腔・眼窩および頭蓋底に進展している像が認められた。腫瘤前端部からの生検で高分化型-中等度分化型の軟骨肉腫と診断された。
    sublabial transnasal approachで手術用顕微鏡下に腫瘍摘出術を施行した。腫瘍は小片として摘出し, 肉眼的には被膜を含めて全摘することが可能であった。頭蓋底と両側眼窩壁の広範な破壊が認められたが, 頭蓋底硬膜への腫瘍の明らかな浸潤は認められなかった。
    手術後の経過は良好で, 術後8カ月の現在, 局所再発, 遠隔転移は認められていない。
    過去に報告されている鼻中隔軟骨肉腫27例に関する文献的検討も併せて行った。
  • 部坂 弘彦, 上出 洋介, 本多 芳男, 石田 卓, 本田 まりこ, 新村 真人
    1990 年 33 巻 6 号 p. 481-488
    発行日: 1990/12/15
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    再発性, 多発性の成人型喉頭乳頭腫の1症例について病理組織学的検索を行い, 免疫組織学的にPAP法でHPV蛋白を表皮上層に認めた。また, 東レ (株) より開発されたdotblot法であるHPVDNATypingKit (商標名Viratype) を用いてHPV (6, 11) を検出し, Southernblot法によりHPV6bを同定した。同様の検索を他の喉頭乳頭腫4例, 異形成3例, 上皮内癌1例, 喉頭癌3例に試みたが, HPVの存在は証明し得なかった。喉頭乳頭腫, 喉頭癌と子宮頸部病変の類似性について検討してみると1) 疫学的発生母地よりみた尖圭コンジロームと喉頭乳頭腫の相関性。2) HPVvirus typeの類似性。すなわち喉頭乳頭腫と尖圭コンジローム, 喉頭癌と子宮頸癌より共通のvirus typeが検出されている点。3) 発生部位が共に粘膜上皮の移行部付近であることなどからこれらの疾患は非常に関連が深く, 今後さらに疫学的, 分子生物学的検討が必要である。
  • 新井 宏紀, 硲田 猛真, 横山 道明, 榎本 雅夫, 寒川 高男
    1990 年 33 巻 6 号 p. 489-493
    発行日: 1990/12/15
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    Ameloblastomaは比較的稀な腫瘍で, 顎部腫瘍の約10%を占めるにすぎない。特に上顎に発生するものは, 下顎に発生するものよりはるかに少ない。今回我々は, 上顎に発生したameloblastomaの1例を経験したので報告する。
    本腫瘍は, 男性にやや多く発生し, また, いずれの年齢層にも発生しえる。
    症状や理学的所見, X線所見にはameloblastomaに特異な所見はなく, 診断は病理組織診断に頼らなければならない。
    治療は, 手術がほとんど唯一の治療法であるが, 掻爬術や切除術では高率に再発するので, 上顎亜全摘あるいは全摘が必要である。上顎全摘あるいは亜全摘が行われた場合は予後はよい。
  • 伊藤 裕之, 井上 秀朗, 浅野 容子, 間宮 典子
    1990 年 33 巻 6 号 p. 495-497
    発行日: 1990/12/15
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    身体障害者の多くは, 知的に正常であれば, 健常人と同じ応答スイッチで聴力検査を受けることができる。しかし, 上肢に障害のある患者のなかには, 知的には正常であっても聴力検査を受けることができないことがある。応答スイッチを使えないからである。彼らのために, 新しい応答スイッチが作られた。いわゆる, マイクロスイッチを改良した。このスイッチは直立位ではオフであり, どの方向へ倒してもスイッチが入るようになっている。このスイッチが, 四肢麻痺や関節リュウマチの患者などの上肢の障害患者に使われた。四肢麻痺の患者では下顎でこのスイッチを押すことができた。私達の新しいスイッチは良好な結果を得た。
  • 寺尾 彬
    1990 年 33 巻 6 号 p. 499-504
    発行日: 1990/12/15
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    患者は58歳, 男子, 職業は小学校教師。
    主訴は右耳鳴と耳内に何かあるという感じ。検査の結果, 右混合性難聴と診断したので, アルプラゾラム1.2mgを含めて処方したところ, 2週間後に幻覚が発来した。精神科的検査の結果, この幻覚は偽幻覚であることがわかった。健康人が心身の過労とマイナートランキライザーによって意識が混濁し, 更に偽幻覚へと発展したものであった。
  • 山岸 益夫, 長谷川 聡, 中野 雄一, 石川 和光, 今井 昭雄, 山崎 晴子, 富樫 孝一, 岩崎 恵美子, 鈴木 正治, 中村 英生, ...
    1990 年 33 巻 6 号 p. 505-512
    発行日: 1990/12/15
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    通年性鼻アレルギー患者で下鼻甲介粘膜広範切除術を行った患者に対して, 術後ソルファ ® 点鼻液を6ヶ月間使用し, 対照群と比較して以下の結果を得た。
    1.手術後2週目と6ヵ月目を比較した鼻症状の再発防止効果はソルファ ® 群の方がいずれも高かった。
    2.手術後2週目と6ヵ月目を比較した鼻腔所見の再発防止効果はソルファ ® 群の方がいずれも高かった。
    3.全般的再発予防度は「手術後より改善」と「手術後と同様」を併せてソルファ ® 群で100%, 対照群で46.7%であった。
    4.副作用としてはソルファ ® 使用群に鼻内刺激感が出現したものが1例 (5.6%) あった。
    5.ソルファ ® 使用群の有用度 (再発防止度) は94.4%であった。
    以上より下鼻甲介切除術後の再発予防にはソルファ ® 点鼻液が有用であることがわかった。
  • 山際 幹和, 坂倉 康夫, 竹内 万彦
    1990 年 33 巻 6 号 p. 513-517
    発行日: 1990/12/15
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    以前, 著者らは, 37名の耳鼻咽喉科患者の臨床的検討で漢方薬麦門冬湯が口腔咽頭乾燥に有効であることを報告した。ここでは, 10名の健常者 (22-40歳, 平均29歳, 口渇を有する例と有さない例あり) に湯で溶かせたツムラ麦門冬湯1包 (3g), 2包 (6g) を投与しその急性的な唾液分泌効果を湯だけ投与した場合と比較した。3分間に液体吸収スポンジMQAに吸着した唾液の量より分泌量 (mg/分) を求めた。計測は, 投与前に2回, 後に8-9回, 4-5分間隔で異なった1989年の6-7月の3日間に行った。結果は以下のごとくであった。
    1) 湯の投与で, 10名の平均唾液分泌は約45mg/分から30分後には30mg/分へと徐々に減少した。麦門冬湯投与後はその減少は無かったが, 1と2包投与の間に効果の差は無かった。
    2) 麦門冬湯は明らかに口渇を有した3名に対して有効で, 唾液分泌は中等度から高度に促進した。しかしながら, 湯の投与ではそれは認められなかった。しかも, 1名で麦門冬湯の投与量に比例した効果が観察された。
    この成績は, 漢方薬麦門冬湯は障害された唾液分泌を改善させ, 正常のそれを更に促進させるものではないことを物語っている。
  • 佐藤 武男
    1990 年 33 巻 6 号 p. 519-524
    発行日: 1990/12/15
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
  • 1990 年 33 巻 6 号 p. e1
    発行日: 1990年
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
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