耳鼻咽喉科展望
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35 巻, Supplement4 号
選択された号の論文の6件中1~6を表示しています
  • 至適用量検討試験
    奥田 稔, 齋藤 等, 古内 一郎, 茂木 五郎, 石川 哮, 形浦 昭克, 朝倉 光司, 朴沢 二郎, 永井 政男, 高坂 知節, 佐竹 ...
    1992 年 35 巻 Supplement4 号 p. 269-288
    発行日: 1992/06/15
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    通年性鼻アレルギーに対するWAL 801 CL (epinastine) 錠の至適用量を検討する目的で, 10mg錠1日1回投与 (10mg群) と20mg錠1日1回投与 (20mg群) の有効性, 安全性および有用性を二重盲検法で群間比較した。
    最終全般改善度では, 両群間に有意差はみられなかった。「中等度改善」以上の改善率は, 10mg群43.4%, 20mg群41.1%であった。
    概括安全度では両群間に有意差はみられなかった。「問題なし」と判定されたのは10mg群93.6%, 20mg群96.7%であった。副作用の発現頻度にも両群間内に有意差はみられなかった。眠気の発現率は10mg群2.1%, 20mg群1.1%であった。有用度についても両群問に有意差はみられなかった。「有用」以上の有用率は10mg群46.1%, 20mg群40.0%であった。
    以上のことから, 本剤の通年性鼻アレルギーに対する至適用量は10mg1日1回投与と推察された。
  • Azelastine hydrochlorideを対照薬とした二重盲検比較試験
    奥田 稔, 齋藤 等, 古内 一郎, 茂木 五郎, 石川 哮, 形浦 昭克, 朝倉 光司, 小島 正, 朴沢 二郎, 松原 篤, 高坂 知節 ...
    1992 年 35 巻 Supplement4 号 p. 289-312
    発行日: 1992/06/15
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    WAL 801 CL (epinastine) 錠の通年性鼻アレルギーに対する有効性, 安全性および有用性をazelastine錠を対照薬剤とした多施設二重盲検群間比較試験により検討した。
    最終全般改善度で両群問に有意差はみられず,「中等度改善」以上がW群50.0%, A群49.0%,「軽度改善」以上がW群86.2%, A群77.1%であった。概括安全度で両群問に有意差はみられず,「安全性に問題なし」はW群94.1%, A群88.0%であった。副作用の発現頻度はW群7.8%, A群14.8%であった。有用度では,「有用」以上がW群47.9%, A群45.9%,「やや有用」以上がW群83.0%, A群72.4%で,「やや有用」以上においてW群はA群に比較して優れる傾向がみられた (Fisher)。以上のことより, WAL 801 CLは1日1回投与にもかかわらず通年性鼻アレルギーに対して有用性の高い薬剤であると考えられた。
  • 柏木 令子, 松永 喬, 宮原 裕, 和久田 幸之助, 衛藤 幸男, 太田 和博, 吉川 恒男, 山本 史郎, 岡坂 利章, 矢形 礼貴
    1992 年 35 巻 Supplement4 号 p. 313-325
    発行日: 1992/06/15
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    通年性アレルギー性鼻炎患者49例を対象にその有効性安全性について検討した。
    症状別改善度では, 発作時鼻閉78.3%, 鼻汁77.6%, くしゃみ発作70.2%で, 特に鼻閉に対する効果が優れていた。全般改善度は, 中等度改善以上が62.5%, 軽度改善以上が95.8%で, 重症度別にみると中等症例より重症例の方が高い改善率を示した。総合評価は, 良くなった以上が46.2%, 少し良くなった以上が89.8%であった。副作用は一例も認められず, 幅広い年齢層の患者に安全かつ有効な薬剤と考えられた。
  • Mequitazineを対照薬とした多施設二重盲検比較試験
    奥田 稔, 戸川 清, 安藤 英樹, 小池 吉郎, 深瀬 滋, 大谷 巌, 村上 正文, 亀井 民雄, 小倉 弘之, 今村 純子, 岡本 途 ...
    1992 年 35 巻 Supplement4 号 p. 327-345
    発行日: 1992/06/15
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    通年性アレルギー性鼻炎患者213例を対象にLoratadine 10mg1日1回投与群 (L群) の有効性, 安全性および有用性をMequitazine 3mg1日2回投与群 (M群) を対照とした二重盲検群間比較法により検討し, 以下の結果を得た。
    1) 全般改善度は中等度改善以上でL群49.4%, M群45.8%であり, 両群間に有意差は認められなかった。全般安全度, 全般有用度についても有意差はなかった。
    2) 副作用の発現頻度はL群7.0%, M群4.9%で両群問に有意差はなかった。
    以上より, Loratadineは通年性アレルギー性鼻炎に対しMequitazineと同等の有用性を有し, かつ1日1回投与の簡便性を有する薬剤であると結論される。
  • 臨床的効果と好酸球の変動
    朝倉 光司, 形浦 昭克, 小島 正, 成田 慎一郎, 斉藤 博子, 森本 賢治, 砂金 秀光, 三部 重雄, 東 英二, 白崎 英明
    1992 年 35 巻 Supplement4 号 p. 347-358
    発行日: 1992/06/15
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
  • 小児及び高齢者に対する効果
    荻野 敏, 入船 盛弘, 原田 保, 吉田 淳一, 野瀬 道宏, 奥村 新一, 宮本 浩明, 仙波 治, 瀬田 敬子, 浅井 英世, 野入 ...
    1992 年 35 巻 Supplement4 号 p. 359-370
    発行日: 1992/06/15
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    15歳以下の小児46例, 50歳以上の高齢者32例の通年性鼻過敏症に対し, アゼラスチンを4週間以上投与した。
    改善以上の改善率は小児群で67.4%, 高齢者群では62.5%, やや改善以上の改善率はそれぞれ100%, 87.5%と小児群でより良好であった。
    症状別では, いずれの症状にも有効であったが, 鼻閉においては小児群で有意に改善率が高かった。
    3例に軽度の副作用が認められたが, 投与中止により直ちに消失した。
    有用度は小児群で有用以上の有用率65.2%, 高齢者群で59.4%であった。
    以上よりアゼラスチンは高齢者に対しても小児鼻アレルギーより多少効果は劣るとはいえ十分な効果がみられ, 広く鼻過敏症に対し有用な薬剤であると思われた。
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