耳鼻咽喉科展望
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36 巻 , 3 号
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  • 大久保 仁
    1993 年 36 巻 3 号 p. 251-270
    発行日: 1993/06/15
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
  • 母音別・子音別分析
    大内 利昭, 増野 博康, 小形 章, 吉原 重光, 佐藤 靖夫, 神崎 仁
    1993 年 36 巻 3 号 p. 271-285
    発行日: 1993/06/15
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    聴力正常耳37耳, 耳鳴を伴わない感音難聴耳35耳, 耳鳴耳46耳の計118耳を対象として, 純音オージオメータのオクターブステップの7周波数の純音に対する自発的擬声語表現を母音別・子音別に分析して以下の結果を得た。1) 各対象群で使用された自発的擬声語の全体としての母音別使用頻度, 各周波数で使用された自発的擬声語の母音別使用頻度, 自発的擬声語の各母音の周波数別使用頻度分布を検討すると, 3対象群における自発的擬声語表現の母音使用様式に差異が認められた。2) 各対象群で使用された自発的擬声語の全体としての子音別使用頻度, 各周波数で使用された自発的擬声語の子音別使用頻度, 自発的擬声語表現に使用された代表的子音の周波数別使用頻度分布を検討すると, 3対象群における自発的擬声語表現の子音使用様式に差異が認められた。3) 以上の検討結果より3対象群における外来音に対する周波数認識様式及び純音・雑音性認識様式には差異があると考えられた。
  • 診断と治療経験
    中島 庸也, 富谷 義徳, 千葉 伸太郎, 志和 成紀, 小島 博己, 森山 寛, 藤原 朋樹, 皆藤 彦義
    1993 年 36 巻 3 号 p. 286-294
    発行日: 1993/06/15
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    抗生剤の発達した現在においても, 代謝性疾患を有する患者やいわゆるcompromisedhost, あるいは健常者であっても口腔・咽喉頭や歯科領域などの感染病巣の処置が不完全な場合には, それが引き金になり深頸部感染症を惹起する症例は最近でも報告されており, なかには急激な経過をとり死亡した症例の報告も見受けられる。
    今回, 深頸部感染症の7症例を経験した。治療として外科的治療を5症例に行った。一方, 外科的治療を行わなかった2症例は共に糖尿病を有しており, 1例は保存的治療のみで改善したのに対し, もう1例は病状も同程度であり, 治療も同様に行ったが救命できなかった。以上の経験より深頸部感染症の治療の基本としては, やはり早急に外科的処置が必要と考えられた。
    一方, 深頸部感染症でしかもガス形成性の場合, 嫌気性菌を疑うサインであるが実際の検出菌としては連鎖球菌の頻度が高い。この連鎖球菌の中でもStrepto. millleriは特に化膿性感染症または膿瘍形成を認める場合に検出されやすく, 今後はこの菌を考慮してさらに検討を加えていきたい。
  • 苦瓜 知彦, 鎌田 信悦, 川端 一嘉, 高橋 久昭, 中溝 宗永, 保喜 克文, 八木 克憲, 高砂 江佐央, 高橋 博文, 渡辺 秀行, ...
    1993 年 36 巻 3 号 p. 295-303
    発行日: 1993/06/15
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    頭頸部癌術後の患者163人にQOLに関するアンケート調査を行った。アンケートは四つの大きな項目からなり, 1番目は全体的な健康状態を, 2番目は同年代の人との比較を, 3番目は生活状態に対する満足度を尋ねた。4番目はGrogono-Woodgate Indexで生活全般にわたる10項目の質問からなる。それぞれをスコアー化して比較検討した。対象患者は喉頭癌44例, 下咽頭・頸部食道癌34例, 舌癌31例, 口腔癌 (舌以外) 25例, 中咽頭癌15例, 鼻副鼻腔癌7例, その他7例である。頭頸部癌術後の患者は全項目について健常者より劣っていたが, 特に会話, 食事, 労働能力に問題が大きかった。原発部位別には全体的に喉頭癌が良好であった。舌癌, 中咽頭癌では会話, 食事の両方に障害を残す事が多く, QOLは不良であった。
  • 府川 和希子, 石井 正則, 白沢 昭弘, 八代 利伸, 小林 毅, 金田 健作, 森山 寛, 新村 真人
    1993 年 36 巻 3 号 p. 304-309
    発行日: 1993/06/15
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    NeurofibromatosisはBaylor Neurofibromatosis programによって8型に分類され, その1型に相当するものが所謂Recklinghausen病である。
    1990年1月から1992年9月までに当科を初診した1型, 25症例について, 平衡機能検査, ENG, 脳波検査, 頭部MRIを施行した。その結果, 全例に平衡機能障害の自覚も既往もなく, 平衡機能検査上にも異常はなかった。
    しかし, ENG上では全例に微弱ではあるが何らかの眼振所見が認められた。また, 脳波上では施行例中56.3%に境界域~異常な所見を認め, 頭部MRI上では, 聴神経腫瘍を疑わせる所見はなかったものの, 一部のT1及びT2強調画像上で小脳や脳幹に高あるいは低信号領域がみられた。
    どの結果も定型的なものはなかったが, 小脳から脳幹にかけて何らかの中枢神経系の異常が示唆された。
  • 実吉 健策, 伊藤 裕之, 溝呂木 紀仁, 森山 寛
    1993 年 36 巻 3 号 p. 310-314
    発行日: 1993/06/15
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    症例は51歳の精神薄弱の女性で, 42歳頃より頭痛と眼症状を認め, 某病院脳神経外科にて加療されていた。CTにて前頭蓋窩に嚢胞を認め, 開頭術施行されたが全摘不能であった。それから9年後に眼球突出と頭蓋内圧亢進症状が出現し, 当科紹介される。副鼻腔嚢胞の診断にて経鼻的嚢胞開放術施行し, 眼球突出は改善し, 嚢胞は空洞性治癒を認めた。治療が遅れた原因として, 患者が精神遅滞であったこと, 当科初診が遅れたことが挙げられる。
  • 長谷川 誠, 宮沢 正純
    1993 年 36 巻 3 号 p. 315-317
    発行日: 1993/06/15
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    Al-Kayat & Bramleyによって報告されたGillies incisionの変法は, 頬骨体部および頬骨弓の骨折に対して, 直接明視下にてアプローチできるので骨折の整復固定に大変優れている。骨折が複数の骨片に分れているようなケースでは, 特にその利用価値が高い。本論文では, 頬骨弓骨折にこの方法を応用し, 好ましい結果を得たので, その術式について報告する。
  • 石丸 正, 滝元 徹, 井本 浩二
    1993 年 36 巻 3 号 p. 318-323
    発行日: 1993/06/15
    公開日: 2011/09/13
    ジャーナル フリー
    石灰化上皮腫は頭頸部に頻発することより, 耳鼻咽喉科医の守備範囲であるが, 皮膚科において治療されることが多く, 当科領域で経験されることは稀である。
    今回, 6歳男児右頬部耳前部皮下に生じた石灰化上皮腫症例を経験した。腫瘍は骨様硬で2cm×1cm大で, 周囲に癒着を認めず容易に摘出出来た。また, 手術に先だって, 単純X線写真, 超音波エコー, CTを行うことによって, 術前にほぼ診断をつけることが出来た。本症は摘出しさえすれば完治しうるが, 臨床症状が多様で非典型的な所見を示すことも多く, オーバーサージェリーにならないためには術前の鑑別診断が重要である。
  • 齊藤 力
    1993 年 36 巻 3 号 p. 324-334
    発行日: 1993/06/15
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
  • 坂井 真
    1993 年 36 巻 3 号 p. 335-341
    発行日: 1993/06/15
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
  • 1993 年 36 巻 3 号 p. 342-376
    発行日: 1993/06/15
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
  • トラニラストを対照とする多施設二重盲検比較試験
    奥田 稔, 海野 徳二, 畑山 尚生, 形浦 昭克, 朝倉 光司, 高坂 知節, 稲村 直樹, 鈴木 直弘, 佐竹 順一, 遠藤 里見, 金 ...
    1993 年 36 巻 3 号 p. 377-401
    発行日: 1993/06/15
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    ペミロラストカリウム (TBX・T群) の通年性鼻アレルギーに対する有効性, 安全性及び有用性をトラニラスト (R群) を対照とした多施設二重盲検比較試験により検討した。
    最終全般改善度はT群がR群に比しU検定にて有意 (p<0.01) に優れていた。また, 両群間の改善率をみると,「中等度改善」以上はT群47.7%, R群30.5%,「軽度改善」以上でT群79.3%, R群66.7%と両群問に有意差 (p<0.05) を認めた。有用度でも, T群はR群に比し優れており, U検定にて有意差 (p<0.01) を認めた。なお, 副作用の発現率は各々T群7.8%, R群11.1%であった。
    以上のことより, ペミロラストカリウムは通年性鼻アレルギーに対して既に有用性が認められているトラニラストに比較し, 有意に優れていることが確認され, 有用性の高い薬剤であると結論された.
  • 太田 和博, 康 勲, 畠 史子, 松永 喬, 和久田 幸之助, 岡坂 利章, 向井 貞三, 秋岡 勝哉, 金田 宏和, 上田 和孝
    1993 年 36 巻 3 号 p. 402-410
    発行日: 1993/06/15
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    咽喉頭異常感症に対して, バリダーゼバッカル (1日4錠) とセレナール (1日20mg) を併用し, 4週間投与し, その臨床効果を検討した。2週間投与の症例も含めて, 解析対象は76例であった。
    有用性は, 極めて有用18例 (23.7%), 有用22例 (28.9%), やや有用26例 (34.2%), 有用とは思われない10例 (13.2%), 好ましくない0例 (0.0%) で, 有用以上で52.6%, やや有用以上で86.8%の有用率であった。
    心理テストと有用性の関係では, 心理テストMASで不安傾向ありとした症例に有用性が低かった。
    咽喉頭異常感症に対して, 外用薬を使用した治療成績の報告はほとんどなく, 口腔錠であるバリダーゼバッカルを使用し, 上記の有用性が得られたことに意義があると考えた。
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