耳鼻咽喉科展望
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36 巻 , 4 号
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  • 小松崎 篤
    1993 年 36 巻 4 号 p. 419-423
    発行日: 1993/08/15
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
  • 李 雅次
    1993 年 36 巻 4 号 p. 424-436
    発行日: 1993/08/15
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    エンドトキシンによる中耳粘膜の微小血管の変化を明らかにするため, モルモットにエンドトキシンを経鼓膜的に注入し, 滲出性中耳炎の実験モデルを作製した。血管標識物質としてコロイド炭素を静注し, 中耳粘膜の透明標本を作製し, 光顕下に血管透過性の変化を中心に観察した。また透過電顕下に血管の微細形態を観察した。エンドトキシン注入24時間目から7日目までに漿液性の貯留液を認めた。光顕下では, 12時間目から7日目までに細静脈からの出血像がみられ, 24時間目から7日目まで細静脈部の血管壁に炭素粒子の沈着が認められ, 血管の透過性充進が示された。電顕下では, 内皮細胞が障害され, 血球成分が血管外へ漏出している所見が観察された。エンドトキシンによる中耳貯留液の産生は細静脈からの血漿成分の滲出が主な要因であることが示され, またエンドトキシンは主に細静脈に作用し血管の透過性充進および出血を起こしていることが明らかにされた。
  • 側頭骨病理組織所見から
    春名 真一, Patricia A. Shachern, 春名 裕惠, Dragoslava R. Djeric, Michael M. P ...
    1993 年 36 巻 4 号 p. 437-445
    発行日: 1993/08/15
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    silent otitis media (SIOM) と髄膜炎との関連について検討するために, 2歳以下の髄膜炎で死亡した7例14側の側頭骨病理標本と, 髄膜炎以外で死亡し組織学的に中耳炎所見を呈した3標本とを対比した。前者の鼓膜はすべて石灰化, 穿孔, 菲薄等のない肉眼的に正常な状態であったが, 中耳腔は主に化膿性の滲出液が貯留し, 高度に残存した間葉組織と多数の炎症細胞の浸潤した肉芽組織が存在した。また, それらの全症例には, 強い炎症所見が正円窓膜の両側に, そのうち8耳にはその中間層にも認められ, さらに, 1耳の卵円窓に炎症細胞が浸潤していた。そして, ほとんどの症例で外リンパ腔を中心とした内耳から蝸牛水管, 蝸牛軸, 内耳道に炎症所見が観察された。一方, 後者の中耳腔は髄膜炎症例と同じく炎症状態を呈したが, 正円窓膜や内耳には所見が之しかった。以上から, 前者の症例には, 髄膜炎発症以前にSIOMが存在したことが示唆され, その状況下で正円窓および卵円窓の膜透過性が変化し, 炎症がtympanogenicに頭蓋内へ波及したと想定された。
  • 聴神経腫瘍症例における検討
    大内 利昭, 増野 博康, 小形 章, 吉原 重光, 佐藤 靖夫, 神崎 仁, 佐藤 彰芳
    1993 年 36 巻 4 号 p. 446-452
    発行日: 1993/08/15
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    聴力正常耳37耳, 聴神経腫瘍 (AN) 患側耳27耳を対象として, 術前に純音オージオメータの7周波数の純音を呈示した時の自発的擬声語表現を比較検討して以下の結果を得た。1) AN患側耳の各周波数で使用された自発的擬声語の種類数は, いずれの周波数でも聴力正常耳のそれより多かった。2) AN患側耳では, いずれの周波数でも聴力正常耳での最多使用擬声語の頻度が低下し, 聴力正常耳では使用されないその他の擬声語が使用されていた。3) 代表的な4種類の自発的擬声語の各周波数における相対的使用頻度分布を検討すると, 聴力正常耳とAN患側耳との間には明らかな差異が認められた。4) AN患側耳で同一の外来音に対する自発的擬声語表現が聴力正常耳のそれと異なることは, AN患側耳では外来音に対する音印象が聴力正常耳とは異なることを示唆しており, その原因は内耳・後迷路障害により周波数選択能が劣化しているためと考察した。
  • 外切開例における検討
    松井 真人, 加藤 孝邦, 八代 利伸, 梅澤 祐二
    1993 年 36 巻 4 号 p. 453-460
    発行日: 1993/08/15
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    食道義歯異物で頸部外切開を余儀なくされた症例において, 異物摘出後脆弱化し縫合不能となった食道壁の欠損部に対し, 胸鎖乳突筋弁を利用して修復し得た症例を経験した。
    我々が筋弁として胸鎖乳突筋を選んだのは, 次の三つの理由からである。第一に筋弁の血行がよいこと, 第二にある程度の大きさが取れること, 第三に欠損部から近い場所にあることである。
    外切開術を必要とした過去の報告例を検討すると年齢分布において二つのピークが存在した。一つは0~10歳の幼少児でありピン・針等の異物が多く, もう一つは50-70歳の中高年層で義歯異物が多かった。外切開手術自体による重篤な合併症は, 検索し得た範囲では見当らなかった。
    以上より, 外切開による食道異物摘出は, 異物が義歯や針のように尖鋭である場合や, 大きさや形状から内視鏡的除去が不可能な場合, また長時間介在して咽喉頭の浮腫か局所の損傷が著しい場合など, 適応と判断した時にはむしろ積極的に行うべきであると考えられる。さらに食道壁の欠損部が大きい場合は胸鎖乳突筋弁の利用も有効であると思われる。
  • 小出 千秋, 今井 昭雄, 高橋 淑子, 山本 裕
    1993 年 36 巻 4 号 p. 461-468
    発行日: 1993/08/15
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    頸部疾患から縦隔膿瘍を合併した3例を報告した。症例1は67歳の男性でオリーブ橋小脳萎縮症のため気管切開を行ったところ, 縦隔気腫と嚥下性肺炎を起し膿胸と縦隔膿瘍を形成した症例である。症例2は41歳の男性で急性扁桃炎から深頸部感染症を来し, 縦隔膿瘍へと進展した症例である。症例3は58歳の女性で食道ファイバースコピー検査の際に食道入口部に穿孔が生じ, 頸部・縦隔に膿瘍を形成した症例である。3症例とも頸部から上縦隔へのドレナージを設け, 嫌気性菌に有効な抗生物質を用いた。上縦隔の膿瘍に対しては下頸部からの排膿が有効で, 開胸を必要とするものは少ない。深頸部感染症には嫌気性菌が関与するものが多いので, 抗生物質の選択に留意しなくてはならない。
  • 原 浩貴, 兼定 啓子, 今手 祐二, 緒方 正彦
    1993 年 36 巻 4 号 p. 469-476
    発行日: 1993/08/15
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    今回我々は, 63歳, 男性の両側耳後部に発生した軟部好酸球肉芽腫の1例を経験した。体疾患は通常若年者に発症する事が多く, 当症例は発症年齢の点からみて比較的稀な例であると思われた。
    本疾患の治療に関しては, いまだ決定的な治療法は確立していないが, 我々は手術的加療とステロイド投与 (特に腫瘤内注入法) を主体とした治療を行い, 良好な結果を得たので文献的考察を加えて報告する。
  • 待木 健司, 瀬成田 雅光, 原 晃, 草刈 潤, 黒崎 喜久
    1993 年 36 巻 4 号 p. 477-482
    発行日: 1993/08/15
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    近年, 耳下腺腫瘍の画像診断にMRI (Magnetic Resonance Imaging) が盛んに用いられるようになった。今回我々は15例の耳下腺腫瘍の症例に対しMRIを施行し, 局在診断および良性または悪性を鑑別する質的診断について検討した。局在診断に関しては, 下顎後静脈の変位を指標とする事で約90%で診断可能であった。質的診断に関しては, 1) T2強調画像での低信号像, 2) T2強調画像で内部構造が不均一な像, 3) 辺縁の性状が不整な像, 4) Gd-DTPAで不均一に増強される像が悪性を疑う所見として挙げられた。臨床的にMRIは腫瘍の局在診断や質的診断をする際に有用であり, 今後更に応用されていくべきものであると考えられた。
  • 田原 哲也, 緒方 洋一
    1993 年 36 巻 4 号 p. 483-488
    発行日: 1993/08/15
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    原発性前頭洞癌は稀な疾患であり, しかも特有な臨床所見や症状がないため前頭洞炎や前頭洞嚢胞など他の前頭洞疾患との鑑別が問題となる。早期発見に努め根治手術を行ってもなお予後不良である。
    今回我々は, 原発性前頭洞癌の1例を報告する。患者は77歳女性で, 右前頭部有痛性腫脹を主訴に当科紹介受診した。鼻副鼻腔X線写真で, 右前頭洞の拡大と混濁を認めたため, 全身麻酔下前頭洞鼻外術を施行した。病理組織検査にて, 扁平上皮癌と判明し, 術後電子線照射を行った。術前診断に際し, MRIが他の前頭洞疾患との鑑別に有用であると思われた。
  • 大根 光朝, 椎木 一雄
    1993 年 36 巻 4 号 p. 489-504
    発行日: 1993/08/15
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
  • 生涯教育と病診連携について
    小田 恂
    1993 年 36 巻 4 号 p. 505-514
    発行日: 1993/08/15
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    プライマリ・ケアの歴史的展開と今日的意義について述べた。医療が疾病のみを対象としていた時代から, 病人を対象とする医療へと変革を遂げつつあるのが現代で, 包括医療のもとに少しずつ医療の在り方が変わりつつある。プライマリ・ケアでは現実の診療は実地医家に負うところが大きい。ことに上気道炎をはじめとする耳鼻科の炎症性疾患は, プライマリ・ケアで扱われることが少なくない。将来, 他科の医師達と競合することも予想されるので, 病診連携などを含めた生涯教育によって医学知識・診療技術を高めることが必要である。
  • フマル酸クレマスチンシロップとの比較試験
    奥田 稔, 小崎 秀夫, 古内 一郎, 馬場 廣太郎, 島田 均, 井上 鐵三, 池田 真, 菊池 恭三, 岡崎 健二, 河村 正三, 藤巻 ...
    1993 年 36 巻 4 号 p. 515-532
    発行日: 1993/08/15
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
  • 古田 茂, 大山 勝, 鰺坂 孝二, 今給黎 泰二郎
    1993 年 36 巻 4 号 p. 533-538
    発行日: 1993/08/15
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    ハウスダストを抗原とする5歳から36歳までの年齢分布で, 男性5例, 女性8例の13例を高性能空気清浄機の臨床効果を検討するために対象とした。全症例は少なくとも2年間のハウスダストに関連する鼻症状の既往を持っていた。その重症度は, 重症3例, 中等症8例, 軽症2例であった。患者はハウスダストの皮内反応またはRASTスコア陽性にて選択された。鼻茸は一例も認めていない。高性能空気清浄機 (第一製薬) はプレフィルターと特殊フィルターで構成されている。空気流量は弱で1m3/min, 強で2m3/minである。ハウスダストによる鼻アレルギーに対する臨床効果は有効以上で69.2%を示した。くしゃみおよび鼻汁は空気清浄機使用後12週間で著明に減少した。空気清浄機はハウスダストによる鼻アレルギーに対して有用な治療法である。
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