耳鼻咽喉科展望
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39 巻 , 1 号
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  • 馬場 廣太郎
    1996 年 39 巻 1 号 p. 6-16
    発行日: 1996/02/15
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
  • 頸部交感神経およびVidian神経刺激による鼻粘膜血流変化
    吉田 耕, 中沢 健, 今野 昭義
    1996 年 39 巻 1 号 p. 17-22
    発行日: 1996/02/15
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    ケタミンとペントバルビタールにより麻酔した成ネコ8匹の頸部交感神経と, 上頸神経節除去後のVidian神経を電気刺激した際の鼻粘膜血流変化をレーザードップラー血流計 (LDF) を用いて測定した。LDFのプローブは明視下にネコ下甲介粘膜に固定し, またネコを頭部固定装置に固定することより安定した良好な血流値を得ることができた。その結果, 頸部交感神経電気刺激により刺激電圧及び刺激周波数依存性の血流減少効果が得られた。また, Vidian神経電気刺激により血流増加効果が得られ, いずれも過去に報告されている異なった血流測定法による血流変化と類似していた。以上より, 交感神経及び副交感神経刺激に対する鼻粘膜血流変化を再確認できたと同時にネコ鼻粘膜血流測定にLDFが有用であることが証明された。
  • 飯田 政弘, 野村 公寿, 石田 克紀, 五十嵐 眞, 坂井 真
    1996 年 39 巻 1 号 p. 23-29
    発行日: 1996/02/15
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    椎骨動脈系循環不全によるめまいの確定診断には苦慮することが多い。そこで頭正面位と, 椎骨動脈系に影響を与えると考えられる頸部を左右に捻転した頭位において, 減衰振子様回転刺激を負荷し, 解発される眼振から, 椎骨動脈系循環不全によるめまいに対する回転検査の診断的意義を検討した。前屈30度の正面頭位と, 左・右に60度捻転した捻転頭位とにおける眼振の型変化を比較検討した。その結果, 中枢前庭系障害によるめまい症例においては, 頸部捻転位で中枢前庭系障害が疑われる眼振波形が多く出現する傾向にあり, ことに中枢前庭系循環障害によるめまい症例においては高率に認められた。頸部捻転が椎骨脳底動脈系の循環障害を助長している可能性が示唆された。
  • 荒木 進, 新井 雅之, 平出 文久, 大塚 康司, 大橋 伸也, 舩坂 宗太郎
    1996 年 39 巻 1 号 p. 30-36
    発行日: 1996/02/15
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    鼻アレルギー患者41名に対し,内視鏡下CO2レーザー下鼻甲介手術を施行した。光ファイバーにより導光されたCO2レーザーを内視鏡下に, 7W出力で下鼻甲介の全面に照射した。通常, 術後14日間で鼻粘膜は正常粘膜へと変化し, 自覚症状は改善される。自覚症状では鼻閉が最も高い改善率を示した。4例で術後90日間に再発を認めたが, 薬物療法でコントロール可能であった。
    本法は鼻アレルギーの治療法として有効であると考えられた。
  • 植田 広海, 柳田 則之, 丹羽 英人
    1996 年 39 巻 1 号 p. 37-42
    発行日: 1996/02/15
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    昭和60年より平成6年までの10年間に, 当科で再手術施行した耳硬化症症例10例10耳について検討した。最も多い再手術理由は, 初回手術後も聴力改善不良であった例で7耳あった。そのうち初回アブミ骨可動術施行した2耳の原因は, アブミ骨の再固着で再手術後聴力改善が得られた。また, 初回人工アブミ骨挿入した5耳の原因は, 人工アブミ骨の偏位(2耳), 開窓不十分(2耳), 卵円窓窩の粘膜肥厚(1耳)で, 再手術後3耳に聴力改善が得られた。次に, 初回手術後聴力改善が得られたのにもかかわらず, 経過中に急速に聴力悪化を自覚した症例が2耳ありいずれも人工アブミ骨の偏位が原因であった。そのうちの1耳は, 聴力改善を認めたが, 数年後に骨導聴力変動し, 再々手術にて原因を確認出来ず内リンパ水腫が疑われた。その他に, 初回手術後めまいが持続し外リンパ瘻を疑い, 再手術施行した症例が1耳あった。
  • 高橋 姿, 山本 裕, 中野 雄一
    1996 年 39 巻 1 号 p. 43-48
    発行日: 1996/02/15
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    耳漏を主訴とする患者の鼓膜に強い内陥, 癒着やdebrisを認めると, 真珠腫性中耳炎や癒着性中耳炎と診断して安易に鼓室形成術の適応としてしまうことがある。しかし, なかには徹底した保存的治療により消炎して病変の進行が停止し, 自浄作用も得られて鼓膜所見が安定する症例もある。
    今回, 外来での耳保存的治療により変形を残しながらも安定した鼓膜所見となって耳手術を回避できた5症例を経験した。そこで耳保存的治療の有用性および施行上の留意点について報告した。
  • 小勝 敏幸, 佃 守, 古川 滋, 三上 康和, 榎本 浩幸, 河合 敏, 周 莉新
    1996 年 39 巻 1 号 p. 49-55
    発行日: 1996/02/15
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    頭頸部進行癌に対して5-Fluorouracil (5-FU) を先行させてシスプラチン (CDDP) と併用するmodified CF療法にさらに5-FUのbiochemical modulatorであるメソトレキセート (MTX) とロイコボリン (LV) を組み合わせた4剤併用療法を考案し, 培養細胞による制癌剤感受性試験を行った。結果はMTXの先行処理で5-FUの制癌効果の増強を認め, LVは投与順に拘らず5-FUの制癌効果の増強を認めた。臨床応用ではMTX: 30mg/m2静注 (day 1の5-FU開始1時間前), LV: 20mg/m2静注 (day 1-day 5), 5-FU: 800mg/m2静注 (day 1-day 5) 120時間持続点滴し, CDDP: 60mg/m2 (day 4) 点滴静注した。副作用では口内炎が全例に見られ, 一部に骨髄抑制が見られたが, 19例に2コース施行した効果判定はCR率37%, 奏効率79%で, 従来のCF療法変法と比べCR率が有意に上回る結果を得た (37% vs 20%, P<0.05)。
  • 健常人及び前庭機能障害例の検討
    八代 利伸, 石井 正則, 五十嵐 眞, 小林 毅, 金田 健作, 小林 直樹, 森山 寛, 関口 千春
    1996 年 39 巻 1 号 p. 56-63
    発行日: 1996/02/15
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    健常人17名と片側前庭神経切除手術後例3名, 両側迷路機能高度障害例1名について眼球反対回旋運動を測定した。被験者を鼻-後頭軸を中心軸として左右へ2°/秒で連続傾斜し, このときの眼球画像を赤外線CCDにてビデオ記録し, これを解析した。暗所開眼と一点固視の異なる視野条件で測定したが, 健常人ではocular counterrolling (OCR) は特に差がなく近似していた。片側前庭神経切除手術後例は3例中2例にOCRの減弱やスムーズさの欠如などの異常を認め, この傾向は被験者の患側上傾斜時に顕著であった。両側迷路機能高度障害例は, 両側へのOCRの異常を認めた。これらから, OCR測定は耳石機能障害部位の推定や, 前庭代償過程の観察や代償完成後の評価に有意義であると考えられた。
  • 青年群を中心とした検討
    辻 富彦, 山口 展正, 堀内 博人, 森山 寛
    1996 年 39 巻 1 号 p. 64-68
    発行日: 1996/02/15
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    耳疾患をもたない青年群の耳管機能について動的鼓膜所見の観察, 音響法, インピーダンス法の三法を行った。動的鼓膜所見ではToynbee法で78.1%, Valsalva法で92.2%, 音響法で91.4%が耳管機能良好, インピーダンス法ではToynbee法で77.3%, Valsalva法で99.2%が耳管機能良好であった。音響法では耳管開閉持続時間は100-700msecへほぼ8割が分布したが, 1,000msecをこえるものも7.0%認められた。高齢群については動的鼓膜所見の観察のみ行った。動的鼓膜所見のToynbee法で24.4%が耳管機能良好であった。音響法は環境設定の関係で十分な結果が得られなかった。Toynbee法による動的鼓膜所見では二群問で有意差が認められた。動的鼓膜所見は耳管機能を評価するうえで簡易で有用な方法であった。高齢者の耳管機能は若年者に比べ有意に悪いことが確認された。
  • 三谷 幸恵, 辻 富彦, 濱田 幸雄, 菊池 康隆, 江崎 史朗, 山口 展正, 青木 和博, 森山 寛
    1996 年 39 巻 1 号 p. 69-76
    発行日: 1996/02/15
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    換気チューブ留置術を施行した小児滲出性中耳炎例に対して, サッカリンを用いて耳管の線毛性排泄機能検査を行った。同時に粘液線毛輸送能の改善に有効と言われるカルボシステインを投与し, 耳管の排泄機能の改善程度を検討した。対象は, 換気チューブ留置術を施行した52症例で, うち38例にカルボシステインを1日30mg/kg投与し, 投与前後のサッカリン時間を測定した。14例は非投与群として, 初回測定後1ヵ月目に再度検査を施行し, カルボシステイン投与群と比較検討した。
    全体として耳管の線毛性排泄機能は比較的早期から回復するが, 過去に中耳含気腔内に加わった炎症の程度による影響を受けていると考えられた。カルボシステインの投与有無に伴う比較では, 投与群で明らかにサッカリン時間の改善が認められ, 投与期間が長期に及ぶほど効果が明らかで, 耳管の線毛性排泄機能の改善に有用であることが示唆された。
  • タンポン素材に塗布する鎮痛剤含量および軟膏基剤の検討
    菊池 康隆, 富谷 義徳, 矢部 武, 本多 芳男, 太田 正治, 蒲谷 武郎, 内田 豊, 並木 徳之
    1996 年 39 巻 1 号 p. 77-82
    発行日: 1996/02/15
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    先に我々は, 鼻副鼻腔手術の術後, 局所に挿入するタンポンを改良し鎮痛効果を付加した硫酸ジベカシンウフェナマートガーゼタンポン [DU-GT (1)] を試作し, その薬学的, 臨床的有効性について報告した。そして今回, より確実な鎮痛効果を得るためにウフェナマートを増量し, 軟膏基剤をプラスチベースに単一化したDU-GT (II) を作製した。そしてこれを鼻副鼻腔手術後に用いた場合の鎮痛効果について新たにその有用性を検討したので報告した。その結果新しいタンポン製剤は特に抜去時に優れた鎮痛効果を発揮することが証明された。さらに, 実験の結果タンポンに含有する硫酸ジベカシンの放出性もDU-GT (II) ではDU-GT (1) より良好になることが示唆された。しかし, タンポン挿入中の鎮痛効果を高めるには, タンポン素材に塗布する軟膏中のウフェナマートを高濃度に調製するなどの工夫が必要と思われた。
  • 病棟のスタッフミーティングから
    増茂 尚志
    1996 年 39 巻 1 号 p. 83-87
    発行日: 1996/02/15
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
  • MRSAを中心として
    中澤 靖, 柴 孝也
    1996 年 39 巻 1 号 p. 88-93
    発行日: 1996/02/15
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
  • Informed consent理論の背景
    畔柳 達雄
    1996 年 39 巻 1 号 p. 94-105
    発行日: 1996/02/15
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
  • 石塚 洋一
    1996 年 39 巻 1 号 p. 106-110
    発行日: 1996/02/15
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    いびき症に対し, ユーカリ油, l-メントールを含有した貼付型吸入剤であるSNP-1を用い, その臨床的効果について検討した。男性20例, 女性10例, 合計30例 (平均年齢46.1歳) に使用し, 著効2例, 有効7例, やや有効10例, 無効11例であった。全例に副作用はなく, 中等症以下のいびき症に対し, SNP-1は有用性のある保存的治療と考えられた。
  • 過去5年間のスギ花粉飛散状況と治療効果
    江崎 史朗, 大西 俊郎, 橘 敏郎
    1996 年 39 巻 1 号 p. 111-121
    発行日: 1996/02/15
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    我々は, 平成元年より平成5年までの5年間にわたり, スギ花粉症発症後の患者150例に対する塩酸アゼラスチン (アゼプチン ®) の治療効果について, 毎年のスギ花粉飛散状況との検討を行った。その結果, 全般改善度において, 中等度改善以上はスギ花粉の飛散が著明に少なかった年では約80%と本剤の治療効果が高かったが, 飛散の多い年では約40%と半分の改善度にとどまり, スギ花粉の飛散状況によって治療効果は大きく異なっていた。また, 柴原らによる花粉予報の基準により全般改善度を検討すると中等度改善以上は「花粉注意日」の日数とその期間に順じた改善度を呈す傾向を認め, 軽度改善以上は「花粉警戒日」の日数とその期間に順じた改善度を呈す傾向を認めた。今後, さらに詳細なスギ花粉の飛散予測が可能となれば, 今回の結果はスギ花粉症発症後に来院した患者に対して, 本剤を中心に飛散状況に応じて他剤との併用も含めた有用な治療法のプランニングに役立つものと思われた。
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