耳鼻咽喉科展望
Online ISSN : 1883-6429
Print ISSN : 0386-9687
ISSN-L : 0386-9687
42 巻, 2 号
選択された号の論文の15件中1~15を表示しています
  • 良性腫瘍 (II)
    西山 茂夫
    1999 年 42 巻 2 号 p. 110-111
    発行日: 1999/04/15
    公開日: 2011/03/18
    ジャーナル フリー
  • コンサート難聴について
    村井 和夫
    1999 年 42 巻 2 号 p. 112-124
    発行日: 1999/04/15
    公開日: 2011/03/18
    ジャーナル フリー
  • 術前病態とアンケート調査および内視鏡所見よりみた手術治療成績
    浅井 和康
    1999 年 42 巻 2 号 p. 125-151
    発行日: 1999/04/15
    公開日: 2011/03/18
    ジャーナル フリー
    内視鏡下鼻内手術を施行し, 術後6カ月以上経時的に観察し得た慢性副鼻腔炎患者890症例について, 術後の自覚症状に関するアンケート調査と内視鏡による創腔の観察を行い, 術前病態と術後経過との関連について検討を行った。全体の自覚症状改善率は95.0%と良好な例が多かった。節骨洞の術後内視鏡所見の良否によって鼻閉感, 鼻漏, 嗅覚障害, 頭痛の改善率に差があり, 上顎洞の術後内視鏡所見の良否では嗅覚障害の改善率に差が見られたのみであった。術後に創腔が安定するまでの不安定期間は平均3.6カ月であった。年齢別に見た自覚症状改善度および他覚的所見に差は見られなかった。過去に上顎洞経由副鼻腔手術の既往がある症例でも, 手術既往がないものと比較して, 今回の手術後で自覚症状改善度および他覚的所見に差は見られなかった。片側性の症例では両側性よりも自覚症状, 他覚的所見ともに良好な改善率が得られた。鼻茸の鼻内所見による分類では, 所見が高度なほど自覚症状の改善は良好であったが他覚的所見は逆に所見が高度なほど不良であった。副鼻腔CT所見による分類では, 術後の他覚的所見は術前のCT所見が高度なほど不良であり術後不安定期間も長くなる傾向が見られたが, 自覚症状の改善度は特にCT所見の重症度との関連性は見られなかった。また鼻アレルギー, 慢性気管支炎合併例については自覚症状, 他覚的所見ともに良好である一方, 気管支喘息合併例では自覚症状, 他覚的所見ともに経過不良な傾向が見られた。
  • 慢性化に関する嫌気性菌の役割の検討
    秋田 茂樹, 新井 信一郎, 中山 雅文, 加藤 洋治, 水田 啓介, 伊藤 八次, 宮田 英雄
    1999 年 42 巻 2 号 p. 152-158
    発行日: 1999/04/15
    公開日: 2011/03/18
    ジャーナル フリー
    副鼻腔炎の慢性化における嫌気性菌の関与を検討するために, 成熟白色家兎の上顎洞に, 卵白アルブミンでアレルギー感作をした後, 好気性菌 (Stmphylococcus. aureus) と嫌気性菌 (Prevotella. bzaccae) を注入し, 2週間後, 4週間後の所見を観察し以下の結果を得た。
    1. Stmphylococcus. azareuを注入した家兎, Prevolella. buccaeを注入した家兎ともに菌注入後2週間, 4週間で副鼻腔の炎症は増強した。
    2. 菌注入後2週間では, Slmphylococcus. aureusを注入した家兎の粘膜の方が, Prevotella. buccaeを注入した家兎の粘膜よりも強い炎症所見を示した。菌注入後4週間では, 両者とも同じ程度の炎症所見であった。この成績は, 副鼻腔炎の慢性化の一因として嫌気性菌の関与が示唆された。
  • 小林 直樹, 石井 正則, 五十嵐 眞, 八代 利伸, 金田 健作, 添田 一弘, 吉田 茂, 森山 寛
    1999 年 42 巻 2 号 p. 159-164
    発行日: 1999/04/15
    公開日: 2011/03/18
    ジャーナル フリー
    実験的動揺病を偽コリオリ刺激で誘発し, その負荷前後でのOKN, OKANの変化から動揺病の適応過程を考察した。その結果, 負荷を重ねるごとにOKAN第1相の解発は減少傾向を示し, 第2相は有意に増加傾向を示した。また, 動揺病症状は適応とともに軽減した。OKAN第1相はindirect pass-wayを反映した出力情報であり前庭神経核の活動であると考えられている。動揺病の誘発とともにOKAN第1相が抑制され, 第2相が充進されたことから動揺病の適応過程に前庭神経核の変化が生じたものと考えられた。
  • 島田 千恵子, 小澤 仁, 春名 眞一, 深見 雅也, 森山 寛
    1999 年 42 巻 2 号 p. 165-171
    発行日: 1999/04/15
    公開日: 2011/03/18
    ジャーナル フリー
    慢性副鼻腔炎の病態のStage分類を試みた。副鼻腔手術の既往をもたない両側性慢性副鼻腔炎成人例について・CT上の画像所見 (Radiographic findings) をR0, R1, R2, R3の4段階に, アレルギーの合併 (Allergice xaminations) をA0, A1, A2の3段階に, 内視鏡下鼻内所見 (Nasal findings) をN0, N1, N2の3段階にそれぞれ評価した。これらを統合してStageIからStageVまで分類した。Stage分類後, マクロライドによる保存的治療 (50例), 手術的治療 (217例) を施行し, 治療成績を検討した。
    その結果, 保存的治療, 手術治療ともに, 治療前のStageが上がるにつれ治療成績も不良となり, 本Stage分類は慢性副鼻腔炎の病態を反映し, 臨床的に有用であると考えられた。の病態を反映し臨床的に有用であると考えられた。
    本論の要旨の一部は第35回日本鼻科学会総会, 第98回日本耳鼻咽喉科学会総会, 第36回日本鼻科学会総会にて発表した。
  • 萩原 晃, 吉田 知之, 藤田 博之, 吉浦 宏治, 山口 太郎, 鈴木 衛
    1999 年 42 巻 2 号 p. 172-176
    発行日: 1999/04/15
    公開日: 2011/03/18
    ジャーナル フリー
    悪性リンパ腫は高齢者に多く発症する疾患だが, 加齢による全身の変化や, 基礎疾患の存在のため, 治療成績は必ずしも良好でないことがある。今回我々は, 頭頸部領域に発生した65歳以上の高齢者の悪性リンパ腫について臨床的検討を行ったので報告する。組織学的には, すべて非ポジキンリンパ腫で, 臨床病期は, 早期が82.1%であった。進行例のもののほか, ワルダイエル輪以外に発生した節外性リンパ腫で予後が悪かった。治療は, 全身状態にあわせ, 減量した化学療法に放射線を併用して行うことが有効と考えられた。
  • 鼻内手術副損傷例と後部副鼻腔嚢胞例
    中村 将裕, 実吉 健策, 松井 真人, 中島 康博, 山口 展正, 森山 寛, 鎌田 芳夫
    1999 年 42 巻 2 号 p. 177-182
    発行日: 1999/04/15
    公開日: 2011/03/18
    ジャーナル フリー
    鼻内手術の副損傷および最後部節骨洞嚢胞による眼窩先端部症候群と思われる2症例を報告した。
    症例1 : 鼻内手術の副損傷により動眼神経麻痺, 視力低下を伴う眼窩先端部症候群を生じたがステロイド療法により全快した。
    症例2 : 最後部篩骨洞嚢胞により視神経障害, 動眼, 滑車, 外転神経麻痺 (視力低下, 複視, 眼瞼下垂) 等を呈する眼窩先端部症候群が生じた。内視鏡下鼻内手術にて最後部篩骨洞嚢胞の前壁となつていた第IV基板を開放し, ステロイド療法も併用し全快した。
    器に関連した複数の神経が密集する眼窩先端部は, 最後部節骨洞の嚢胞や腫瘤など, 空間を占拠するような病態の影響を受けると, そこを走る諸神経が同時あるいは遂次被害を被ることになり, 臨床解剖学的に重要な部位であることを示した。
  • 榎本 雅夫, 島津 伸一郎, 嶽 良博, 芝埜 彰, 硲田 猛真, 斉藤 優子, 高橋 將範, 十河 英世, 藤木 嘉明
    1999 年 42 巻 2 号 p. 183-187
    発行日: 1999/04/15
    公開日: 2011/03/18
    ジャーナル フリー
    中学生におけるアレルギー疾患の有病率と各種アレルゲンに対する感作率を知るため, 和歌山県下の中学1年生918人を対象とし, 各種アレルギーに関する問診と血清総IgE値, ヤケヒョウヒダニ, スギ特異的IgE抗体を測定した。その結果, アレルギー疾患の罹患率 (既往歴+現病歴) はアトピー性皮膚炎29.1%, 気管支喘息20.1%, アレルギー性鼻炎 (含花粉症) 18.1%であった。血清総IgE値は様々に分布し, ダニ特異的IgE抗体クラス2以上の陽性率は41.4%, スギ特異的IgE抗体はクラス2以上の陽性率は36.4%と高率であった。どのような要因が血清総IgE値, 特異的IgE抗体陽性におよぼしているかについて検討した。性別では男性に多く, 各種のアレルギー疾患の既往・現病歴や3親等以内の家族歴のあるものに多かった。しかし, 各種ウイルス疾患に対するワクチン接種歴や感染の既往との関係を明らかにすることができなかった。
  • 多価不飽和脂肪酸の抗炎症作用および吸入ステロイド薬の副作用について
    永倉 俊和
    1999 年 42 巻 2 号 p. 188-197
    発行日: 1999/04/15
    公開日: 2011/03/18
    ジャーナル フリー
  • 鼻・副鼻腔疾患と涙道閉塞との関連
    上岡 康雄
    1999 年 42 巻 2 号 p. 198-202
    発行日: 1999/04/15
    公開日: 2011/03/18
    ジャーナル フリー
    涙腺より分泌された涙液は眼球の表面で涙液膜を形成し生理機能を果した後, 涙道を介して鼻腔へ排泄される。涙道の閉塞によってこの導涙機能が傷害されると流涙症をきたす。涙道閉塞の大部分は, 特に女性においては原因の明らかでない原発性後天性鼻涙管閉塞であるが, 涙道が解剖学的に鼻腔・副鼻腔と隣接しているため, 様々な鼻・副鼻腔疾患が原因となって続発性後天性涙道閉塞を生ずることが知られている。鼻炎, 副鼻腔炎, 腫瘍, 外傷, 手術時の鼻涙管損傷等がその原因としてあげられるが, 中でも副鼻腔炎およびその治療として行われる内視鏡的鼻内副鼻腔手術は頻度が比較的高く重要である。涙道閉塞の治療として涙嚢鼻腔吻合術 (DCR) 鼻外法は成功率がきわめて高く, 内総涙点閉塞等涙嚢内の閉塞にも対処が容易で最も優れた術式である。しかし, 術前, 術後とも耳鼻科・眼科の連携による管理が手術を成功させるために必須である。
  • 橋本 透, 尾尻 博也, 多田 信平
    1999 年 42 巻 2 号 p. 203-204
    発行日: 1999/04/15
    公開日: 2011/03/18
    ジャーナル フリー
  • 北村 正樹, 景山 茂
    1999 年 42 巻 2 号 p. 205-208
    発行日: 1999/04/15
    公開日: 2011/03/18
    ジャーナル フリー
  • 畔柳 達雄
    1999 年 42 巻 2 号 p. 209-221
    発行日: 1999/04/15
    公開日: 2011/03/18
    ジャーナル フリー
  • 塩酸エピナスチン (アレジオン錠 (R)) の効果
    高野 信也, 北嶋 整
    1999 年 42 巻 2 号 p. 222-224
    発行日: 1999/04/15
    公開日: 2011/03/18
    ジャーナル フリー
    難治性小児副鼻腔炎症例に対する塩酸エピナスチンの臨床効果を検討した。
    1) 自覚症状は13例中7例 (53.8%) で改善した。
    2) X-P検査上も改善した症例は13例中3例 (23.1%) であった。
    3) マクロライドとの併用も可能で小児副鼻腔炎治療に有用な薬剤のひとつである。
feedback
Top