耳鼻咽喉科展望
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43 巻, 6 号
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  • 口唇の炎症 (IV)
    西山 茂夫
    2000 年 43 巻 6 号 p. 488-489
    発行日: 2000/12/15
    公開日: 2011/03/18
    ジャーナル フリー
  • 青木 和博
    2000 年 43 巻 6 号 p. 490-497
    発行日: 2000/12/15
    公開日: 2011/03/18
    ジャーナル フリー
  • 佐古田 一穂, 毛利 光宏, 天津 睦郎
    2000 年 43 巻 6 号 p. 498-506
    発行日: 2000/12/15
    公開日: 2011/03/18
    ジャーナル フリー
    周囲に気圧の変化が生じた際, 耳閉感とともに聴覚の異常を感じることがある。そこで外耳道圧負荷時に鼓膜および聴力に生じる影響について知る目的で, 正常7耳に対し, 外耳道に段階的に陽圧・陰圧負荷を行い, 鼓膜の変位の観察と聴力の測定を行った。
    陽圧, 陰圧負荷のいずれにおいても鼓膜は弛緩部, 後上象限を中心に大きく変位した。負荷圧が0-+50daPa, 0--50daPaの範囲では, すでに鼓膜が大きく変位しているにもかかわらず, 明らかな聴力閾値の変化は認めなかった。5dB以上の聴力閾値の変化には, 陽圧・陰圧負荷とも絶対値にして60-160daPaの負荷圧を必要とした。
    弛緩部, 後上象限の変位が大きい理由としては, 組織構造の違い, 骨性鼓膜輪の有無などが考えられた。また, 外耳道圧負荷により生じる鼓膜自体の変位は, 聴力に対して影響を及ぼさないと結論された。
  • 藤田 博之, 萩原 晃, 山口 太郎, 阿美 貴久, 荒木 進, 小泉 潔
    2000 年 43 巻 6 号 p. 507-511
    発行日: 2000/12/15
    公開日: 2011/03/18
    ジャーナル フリー
    99mTcおよび201Tlシンチグラムによる2核種複合診断を行った唾液腺腫瘍52例 (耳下腺腫瘍42例, 顎下腺腫瘍10例) につき検討した。方法は99mTcO4-185MBqと201TlCl 111 MBq を同時に静注し, 15分後と3時間後にplanar像とSPECT像を撮像し, 腫瘍の局在と良悪性の鑑別を行った。その診断基準としてTcシンチグラム早期像にて腫瘍に一致して欠損部があることを確認し, Tlシンチグラム後期像にて正常側唾液腺と比べ集積の強い場合を悪性, 弱いものを良性と診断した。検討した全例に手術または生検を施行し, 病理組織学的に確定診断を行った後に, 全体の診断率, 敏感度, 特異度を算出した。その結果, 偽陽性症例が認められたものの, いずれも80%以上の結果が得られ, 99mTc-201Tlシンチグラフィによる2核種複合診断の有用性が確認された。
  • 白居 芳幸, 竹越 佐智子, 石塚 洋一
    2000 年 43 巻 6 号 p. 512-516
    発行日: 2000/12/15
    公開日: 2011/03/18
    ジャーナル フリー
    睡眠時無呼吸の多くは, 上気道狭窄が主因で, 中でも鼻疾患や咽頭疾患が原因であることが多い。当教室では, 閉塞性睡眠時無呼吸症候群, 中でも重症例に対して積極的に手術的治療を行い良好な成績をあげている。
    症例は46歳, 男性。主訴はいびき, 日中傾眠。body mass index (BMI) は28.4。閉塞性睡眠時無呼吸症候群と診断し手術療法として鼻中隔矯正術, 下鼻甲介切除術, UPPPを施行した。最低SaO2は術前72%から術後88%と著明に改善し, apnea index (A.I) も66.5から15.0と改善した。
    上気道狭窄が原因と考えられる閉塞性睡眠時無呼吸症候群に対しては, 鼻や咽頭に対する手術, さらには, 原料を含めた生活指導といった総合的な治療が必要と思われた。
  • 鎌数 清朗, 寺崎 雅子, 仲地 紀之, 嶋根 俊和, 洲崎 春海
    2000 年 43 巻 6 号 p. 517-520
    発行日: 2000/12/15
    公開日: 2011/03/18
    ジャーナル フリー
    症例は, 75歳, 男性である。主訴は頬部腫脹であった。内服加療を行うも改善せず, 当科紹介初診となった。シンチグラム, CT, MRI, 血管造影を施行し腺腫や血管に富んだ右耳下腺腫瘍を疑い, 手術を施行した。咬筋内に腫瘍を認め, 咬筋とともに合併切除した。腎癌の治癒歴があり組織型が腎癌と一致したため, 転移性腎癌と診断した。術後, インターフェロンの治療を2年間行い, 今もなお健在である。
    腎癌の頭頸部領域への転移は決して稀ではなく, 文献的考察を含めて報告する。
  • 手術成績と問題点
    稲葉 岳也, 柳 清, 飯村 慈朗, 今井 透, 森山 寛
    2000 年 43 巻 6 号 p. 521-527
    発行日: 2000/12/15
    公開日: 2011/03/18
    ジャーナル フリー
    我々は通常のEndoscopic Sinus Surgeryだけでは治癒しない上顎洞の難治性粘膜病変, すなわち後鼻孔ポリープを含む易再発性のポリープ, 喘息を伴い上顎洞粘膜全体が浮腫状に肥厚している症例, 巨大な粘液嚢胞などに対して上顎洞前壁にコントロールホールを設け, そこからシェーバーのブレードを挿入し, 粘膜病変を吸引除去する方法 (fenestration法) で手術を行ってきた。
    結果は96%の症例で粘膜病変は内視鏡下に正常所見を示し再発を見ていない。手術成績は良好であったため, 本術式が有用であったと考えることができる。合併症としては全35例中で一時的な上口唇の部分麻痺が2例, 上顎洞前壁のコントロールホールを作製する際に上顎洞後壁を傷つけ, 顎動脈から出血した症例を1例経験したので, これまでの成績と問題点につき検討した。
  • 荒井 和夫
    2000 年 43 巻 6 号 p. 528-531
    発行日: 2000/12/15
    公開日: 2011/03/18
    ジャーナル フリー
  • 秋田 博伸
    2000 年 43 巻 6 号 p. 532-539
    発行日: 2000/12/15
    公開日: 2011/03/18
    ジャーナル フリー
  • 伊藤 真人, 白井 明子, 窄中 香織, 塚谷 才明, 渋谷 和郎, 吉崎 智一, 西村 俊郎, 三輪 高喜, 古川 仭
    2000 年 43 巻 6 号 p. 540-546
    発行日: 2000/12/15
    公開日: 2011/03/18
    ジャーナル フリー
    ペニシリン耐性肺炎球菌は近年急激に増加してきていることが知られているが, 健常児における鼻咽腔からの耐性肺炎球菌の検出状況についての知見は限られている。今回ペニシリン耐性肺炎球菌感染の危険因子としての集団保育の意味を検討するとともに, 肺炎球菌検出と実際の臨床症状の関係を検討するために, 1歳6ヵ月児健康審査に集まった小児72例を対象に調査を行った。
    その結果, 全72例中肺炎球菌は33例 (46%) から検出され, ペニシリン耐性肺炎球菌は23例 (32%) に認められた。また集団保育に関係した小児からの肺炎球菌検出率が集団保育とは無縁に生活している小児からの検出率に比べて高い結果であった。また今回の調査では, 反復性や難治性の中耳炎・上気道感染症がみられた小児は1例もなく, 急性中耳炎の既往についても明らかな差は認められなかったが, 肺炎球菌が検出された小児では, 検出されなかった小児に比べて鼻漏を認める割合が高かった。
  • 山田 武千代, 藤枝 重治, 須長 寛, 徳力 雅治, 森 繁人, 斎籐 武久, 大坪 俊雄, 山田 満美, 福岡 陽子, 小嶋 章弘, 本 ...
    2000 年 43 巻 6 号 p. 547-551
    発行日: 2000/12/15
    公開日: 2011/03/18
    ジャーナル フリー
    慢性副鼻腔炎の患者を対象として鼻汁の培養検査を行い細菌学的に検討した結果, 主な検出菌は肺炎球菌, インフルエンザ桿菌, モラキセラ菌の3種類であった。年齢により10歳以下と11歳以上の2群に分類し, 群間で比較すると, 10歳以下ではインフルエンザ桿菌が, 11歳以上では緑膿菌が有意に高く検出された (p<0.01, p<0.005) 。鼻茸・喘息患者群では, それ以外の群に比べて緑膿菌が有意に高く検出された (p<0.01) 。
    また, 慢性副鼻腔炎のマクロライド療法について, 鼻茸患者を対象としてマクロライド療法の治療効果を鼻茸サイズの変化で評価し検討した。鼻茸に対する有効率は, マクロライドの常用量投与で40.4%, 半量投与で14.3%であった。マクロライド常用量を投与した方が, 半量よりも優れていた。緑膿菌に対して感受性をもたないマクロライド療法の有効性を考察した。
  • 長崎 正男, 將積 日出夫, 浅井 正嗣, 麻生 伸, 中川 肇, 渡辺 行雄
    2000 年 43 巻 6 号 p. 552-555
    発行日: 2000/12/15
    公開日: 2011/03/18
    ジャーナル フリー
    深頸部感染症は各種抗生剤の発達により, その頻度は減少傾向にある。しかしながら, 治療が遅れると重篤化し, 敗血症やdisseminated intravascular coagulation (DIC) により死に至ることもあり, 治療に苦慮する疾患である。
    今回我々は当科での1990年から1999年までの10年間における深頸部感染症について検討した。治療においては全29例中24例で外科的処置が行われた。7例が縦隔への炎症波及を生じたが6例は救命し得た。1例は前医にて深頸部感染症に対し保存的治療がなされ, 糖尿病に対しても十分な対応ができず, disseminated intravascular coagulation (DIC) により死に至った。
    今回の結果から, 抗生剤投与と積極的な切開排膿により縦隔への炎症波及を防ぐとともに, 全身合併症について早期に適切な対応をすることが重要であると考えられた。
  • 上地 陽子, 鈴鹿 有子, 岩崎 紀子, 中泉 俊彦, 村田 英之, 友田 幸一, 百成 富男, 山崎 美智子
    2000 年 43 巻 6 号 p. 556-560
    発行日: 2000/12/15
    公開日: 2011/03/18
    ジャーナル フリー
    金沢医科大学病院耳鼻咽喉科においての外来, 及び入院患都からの各種検体より分離された細菌の検出率, 特にMRSAにおいて黄色ブドウ球菌との比較, 薬剤感受性について10年前と比べることによりその変遷を検討した。
    1989年から1991年と, 1995年から1999年との比較から耳鼻咽喉科疾患におけるMRSAの検出率は1989年から1991年が3,310株中96株 (2.9%), 1995年から1999年が5,837株中391株 (6.7%) であり, ここ5年間では増加していた。中でも耳漏中のMRSAの検出率は39%であった。MRSAの検体別の年度別検出数では, 耳漏では増加しており, 鼻においては変化はみられず, 咽頭・扁桃においては減少傾向であった。
    耳漏, 鼻, 咽頭・扁桃の黄色ブドウ球菌とMRSAの検出比率においは1989年から1991年までと比較すると1995年から1999年の5年間はMRSAは優位に増加していた。
    MRSAにおける薬剤感受性を調べた結果, 1995年から1999年の5年間ではMINO, NFLX, IPM/CS, CMZで感受性は低下していた。VCM, ABKについてはやはり高い感受性を示しており, MRSA感染症の治療戦略としては今なお第一選択の薬剤であった。
  • 2000 年 43 巻 6 号 p. 561-569
    発行日: 2000/12/15
    公開日: 2011/03/18
    ジャーナル フリー
  • 小池 正人
    2000 年 43 巻 6 号 p. 570-572
    発行日: 2000/12/15
    公開日: 2011/03/18
    ジャーナル フリー
  • 北村 正樹, 景山 茂
    2000 年 43 巻 6 号 p. 573-576
    発行日: 2000/12/15
    公開日: 2011/03/18
    ジャーナル フリー
  • 子宮等摘出手術後の抗癌剤併用療法治験事件 (その1)
    畔柳 達雄
    2000 年 43 巻 6 号 p. 577-592
    発行日: 2000/12/15
    公開日: 2011/03/18
    ジャーナル フリー
  • 竹内 万彦, 湯田 厚司, 岸岡 睦子, 石永 一, 野々山 勉, 間島 雄一
    2000 年 43 巻 6 号 p. 595-600
    発行日: 2000/12/15
    公開日: 2011/03/18
    ジャーナル フリー
    スギ花粉症に対する抗アレルギー薬の季節前投与の有用性について塩酸セチリジンと塩酸エピナスチンで比較検討した。1999年春季に当科を受診したスギ花粉症患者33名のうち, 16名に塩酸セチリジンを, 17名に塩酸エピナスチンを季節前投与し, その有用性を, 臨床症状, acoustic rhinometerによる鼻腔開存度などから比較検討した。くしゃみ発作の程度は花粉飛散後第5・6週において, 塩酸エピナスチン投与群が塩酸セチリジン投与群に比較して有意に低値を示したが, こう鼻回数, 鼻閉の程度, symptom score, medication score, symptom-medication scoreでは塩酸セチリジン投与群と塩酸エピナスチン投与群との間には有意差はみられなかった。acoustic rhinometerによる鼻腔の最小断面積と鼻腔容積についても, 両者間には有意差を認めなかった。以上より, 塩酸セチリジンと塩酸エピナスチンはほぼ同等の効果をもつと考えられる。
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