耳鼻咽喉科展望
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44 巻, 5 号
選択された号の論文の14件中1~14を表示しています
  • 舌の炎症 (2)
    西山 茂夫
    2001 年 44 巻 5 号 p. 320-321
    発行日: 2001/10/15
    公開日: 2011/03/18
    ジャーナル フリー
  • 飯沼 壽孝
    2001 年 44 巻 5 号 p. 322-325
    発行日: 2001/10/15
    公開日: 2011/03/18
    ジャーナル フリー
  • 特に中耳含気腔における粘膜の機能について
    辻 富彦
    2001 年 44 巻 5 号 p. 326-344
    発行日: 2001/10/15
    公開日: 2011/03/18
    ジャーナル フリー
    鼓膜癒着症はその成因に不明な点も多くまた治療に苦慮することが多い疾患である。鼓膜癒着症における鼓膜陥凹の原因としては以前より耳管機能不全が指摘されている。また近年, 中耳腔におけるガス換気の存在が指摘されており, 我々は鼓膜癒着症においては中耳腔の粘膜障害によると考えられる中耳腔のガス換気不全があることを確認している。しかし鼓膜の癒着の原因は依然として不明である。
    本研究では鼓室の粘膜の機能に着目し, 粘膜上皮除去後の鼓膜, 鼓室の変化につき動物実験を行い検討を行った。まず, (1) 粘膜除去単独群として鼓膜を損傷しないように, 家兎の鼓室粘膜上皮を無菌的に剥離除去し, その後長期間にわたり鼓膜, 鼓室の状態につき観察を行った。次に (2) 粘膜除去+耳管閉塞群として同様に鼓室粘膜除去後に耳管鼓室口を小筋肉片で閉鎖し, 長期間にわたり鼓膜, 鼓室の状態につき観察を行った。粘膜除去単独群では5ヵ月以降, 粘膜除去+耳管閉塞群では2ヵ月以降鼓膜の癒着性変化が認められた。同時に骨の増殖性変化に伴う骨肥厚を認め, 肉芽を介して鼓膜と骨の癒着する様子が観察された。また大多数例に骨の肥厚に伴う含気腔の縮小化が認められた。
    これらの動物実験の結果より鼓室粘膜は中耳含気腔を保持する機能を有しており, 鼓膜癒着症では粘膜障害に伴ってこの機能が破綻することにより含気腔の縮小化と鼓膜の癒着性変化が生じることが推測された。またこれらの変化は粘膜除去+耳管閉塞群ではより早期に出現することから, 耳管閉塞により粘膜障害に伴う炎症性変化が遷延するものと推測された。
    また臨床例の検討として鼓膜癒着症例のCT画像の検討を行い, 下鼓室の断面積の測定を行ったところ, 鼓膜癒着症の下鼓室の発育は正常例, 慢性中耳炎例, 弛緩部型真珠腫例のいずれに比べても有意に抑制されていることがわかった。このことから鼓膜癒着症では鼓室を中心に過去に著明な炎症刺激をうけたことが示唆された。この所見は動物実験における鼓室粘膜除去後の含気腔の縮小と同様の所見と考えられる。
    以上より鼓膜癒着症の成因として耳管機能不全, 中耳腔ガス換気障害に伴う鼓室内の陰圧形成と, 鼓室内の重篤な炎症に伴う粘膜機能の破綻から含気腔の縮小化をきたし, 鼓膜の岬角への接近に伴って鼓膜癒着を招くことが示唆された。
  • 二次性真珠腫の成因についての一考察
    松井 和夫, 窪田 哲昭, 竹村 栄毅, 永瀬 大, 林 泰広, 春日 将夫
    2001 年 44 巻 5 号 p. 345-350
    発行日: 2001/10/15
    公開日: 2011/03/18
    ジャーナル フリー
    二次性真珠腫が存在すること及びその成立の機序について考えた。1991年7月から1997年6月までの6年間において, 我々が手術を行った耳手術の症例413耳について, そのビデオで記録した鼓膜所見と手術所見を調査して, 鼓膜に穿孔を認めた真珠腫を検討した。先天性真珠腫で鼓膜に穿孔を認めたのは1/8 (12.5%) であった。後天性真珠腫で鼓膜穿孔があったのは9/141 (6.4%) であった。
    鼓膜に中心穿孔があり, 穿孔縁あるいは鼓膜穿孔の周囲に真珠腫を認めたのは8耳で, それゆえ, 中心穿孔性真珠腫 (二次性真珠腫) は中心穿孔性慢性中耳炎142耳のなかで8耳存在した。二次性真珠腫の成因説として, 上皮侵入説と上皮化生説が知られている。8耳を検討して上皮侵入説と考えられる症例は2耳あった、, 上皮化生説と考えられる症例はなかった。我々は二次性真珠腫と考えた6耳を検討して, ツチ骨先端あるいはツチ骨柄の上皮が炎症の存在により増殖して上鼓室側の鼓膜裏面に侵入し, 時間の経過とともに真珠腫が増殖し, ツチ骨先端は消失していくtypeの中心穿孔性真珠腫の存在を考えた。
  • その臨床像と組織像
    榎本 仁司
    2001 年 44 巻 5 号 p. 351-358
    発行日: 2001/10/15
    公開日: 2011/03/18
    ジャーナル フリー
    高度のいびきを主な症状とする患者で, 両側後方にみずかき状の膜を有する口蓋垂が口からの強い呼気により風をはらんだ帆 (full sai1) のように膨らんで, はためく状態になる症例を経験し, その時の形から「みずかき様口蓋垂」 (Webbed Uvula) と名付けた。治療としては, 口蓋垂は温存し両側の膜を切除し, 咽頭の形態をできるだけ正常に近い状態に修正することによりいびきを完全に治癒させることができた!病理組織学的に, この膜には漿液腺, 粘液腺および導管といった腺組織が全く見られないという興味深い特徴が見られた!本症は稀な疾患ではないが, 今回私が検索し得た範囲の文献にはこのような所見についての記載は見当らなかった。
    51歳男性と73歳男性の2症例を報告し, 本疾患の臨床的, 組織学的特徴について述べるとともに, この膜様組織の由来について考察した。
  • 佐久間 康徳, 加賀田 博子, 佃 守
    2001 年 44 巻 5 号 p. 359-363
    発行日: 2001/10/15
    公開日: 2011/03/18
    ジャーナル フリー
    基底細胞母斑症候群は, 多発性顎嚢胞, 多発性基底細胞母斑, 骨格系の異常を主症状とし, その他に神経系, 内分泌系などの異常を伴う遺伝性疾患と言われている。顎嚢胞や基底細胞母斑が治療, 診断のきっかけになることが多いため, 口腔外科や皮膚科での報告例は散見される。しかし, 耳鼻咽喉科における報告は稀である。今回頬部腫脹と疹痛を主訴に当科を受診し, 基底細胞母斑症候群と診断した1例を経験したので報告する。
  • 飯村 慈朗, 松脇 由典, 柳 清, 鈴木 高祐, 宇田川 友克, 今井 透
    2001 年 44 巻 5 号 p. 364-368
    発行日: 2001/10/15
    公開日: 2011/03/18
    ジャーナル フリー
    今回我々は本邦では報告の少ないAllergic Fungal Sinusitisの1症例を経験したので報告する。
    症例は26歳の女性。鼻閉, いびき, 嗅覚減退を主訴に当院を受診!右中鼻道に鼻ポリープを認め, CTにて慢性副鼻腔炎を認めた。内視鏡下鼻内手術を施行し, BentとKuhnの診断基準を満たすアスペルギルスによるAllergicFungalSinusitisであった。治療としては手術療法のみで経過良好であり, ステロイドの全身投与を必要とはしなかった。
    AllergicFungalSinusitisはまだ診断基準, 治療法が確立されていないが再発率が高く難治性の病気である。今後も継続して経過観察をし, 研究を続けたい。
  • 景山 茂
    2001 年 44 巻 5 号 p. 369-371
    発行日: 2001/10/15
    公開日: 2011/03/18
    ジャーナル フリー
  • 成田 賢一, 多田 信平
    2001 年 44 巻 5 号 p. 372-374
    発行日: 2001/10/15
    公開日: 2011/03/18
    ジャーナル フリー
  • 2001 年 44 巻 5 号 p. 375-421
    発行日: 2001/10/15
    公開日: 2011/03/18
    ジャーナル フリー
  • 死体解剖保存法による摘出臓器等の返還請求の可否 (臓器等利・活用の展望)
    畔柳 達雄
    2001 年 44 巻 5 号 p. 422-432
    発行日: 2001/10/15
    公開日: 2011/03/18
    ジャーナル フリー
  • 2001 年 44 巻 5 号 p. 433-434
    発行日: 2001年
    公開日: 2011/03/18
    ジャーナル フリー
  • 2001 年 44 巻 5 号 p. 435-436
    発行日: 2001年
    公開日: 2011/03/18
    ジャーナル フリー
  • 2001 年 44 巻 5 号 p. 437-438
    発行日: 2001年
    公開日: 2011/03/18
    ジャーナル フリー
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