耳鼻咽喉科展望
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47 巻 , 4 号
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  • 湿疹・皮膚炎
    西山 茂夫
    2004 年 47 巻 4 号 p. 220-221
    発行日: 2004/08/15
    公開日: 2011/03/18
    ジャーナル フリー
  • 三谷 浩樹, 鎌田 信悦, 米川 博之
    2004 年 47 巻 4 号 p. 222-230
    発行日: 2004/08/15
    公開日: 2011/03/18
    ジャーナル フリー
    T3・T4舌癌の治療として, 原発巣に対しては再建手術を主体とした手術療法が施行され, かつてのラジウム小線源治療に比較して確実に制御率・生存率が向上したが, 舌癌治療における頸部リンパ節転移がその変遷を経てもなお重要な予後因子であることには論を侯たない。
    そこで本稿では手術を主体とした一次治療が行われたstage III・IV舌癌症例の頸部治療成績を示した。1980年1月から2000年12月までに根治手術治療を施行した舌扁平上皮癌・未治療例201例 (stageIII : 129例, stage IV : 72例) を対象とし, 以下の成績を得た。病理学的転移陽性率は67% (132/196) で, その局在部位には一定の傾向があった。患側リンパ節転移領域分布はLevel I : 30%, Level II : 48%, Level III : 28%, Level IV : 11%, Leve lV : 2%, その他5例であった。健側リンパ節転移領域分布はLevel I : 20%, Level H : 11%, Level III : 19%, Level IV : 8%, Leve1 V : 0%であった。頸部制御率は2年 : 77.3%, 5年76.1% (N=201) となり, 5年粗生存率 (疾患特異的生存率) はstage III 652% (71.1%), stage IV : 37.3% (38.7%) を得た。
    昨今の画像診断の発達をうけて, 頸部リンパ節転移の術前診断はより正確になったことから, それに基づく臨床的NO・N1症例が病理学的多発リンパ節転移例であったと術後に判明する危険性は比較的低いものと推測される。近年は頸部郭清術の術後機能面への配慮から, 必要な領域に限って施術が行われる傾向にある。事実, 多くの施設でNO症例に対しては肩甲舌骨筋上頸部郭清術が施行されている現状を鑑みると, 画像診断を基に正確に術前評価を行い, それを個々の症例ごとの的確な郭清範囲の選択に反映させることでNO症例のみならずN1症例においても制御成績を落とさずに郭清範囲縮小が望める可能性が示唆された。
    一方, N2以上の症例における頸部制御率は未だ満足できる水準とは言えず, 原発巣の充分な切除安全域確保に対応する再建術が確立された今般においてもなお, 多発リンパ節転移例における郭清領域縮小は困難であると推測された。
    また, 頸部制御率低迷の一因となった健側Level Iまでの郭清例, あるいはN2b症例の健側非郭清野再発例の分析からは, 健側NO症例であっても経過観察が必ずしも妥当とは言えず, 遠位Level IIIまでの健側頸部郭清術が望まれた症例があった。
    しかるに, 生存成績向上の観点からは頸部制御率をさらに高めることが肝要であり, とりわけ郭清範囲の選択は慎重に判断されるべきものと考えられた。
  • 丹羽 洋二, 野原 修, 福田 佳三, 中村 将裕
    2004 年 47 巻 4 号 p. 231-236
    発行日: 2004/08/15
    公開日: 2011/03/18
    ジャーナル フリー
    MALT (mucosa associated lymphoid tissue) から発生するリンパ腫はMALTリンパ腫と呼ばれ, 低悪性度のB細胞性リンパ腫とされ, 近年注目されている。MALTリンパ腫は消化管の中でも特に胃に好発するが, 頭頸部領域では唾液腺, 甲状腺などに発症することが知られている。今回我々は耳下腺に発生したMALTリンパ腫の1例を経験した。左耳下腺浅葉切除術施行後, 病理組織検査にてMALTリンパ腫と診断された。術後放射線療法 (γ線外照射) を行った。MALTリンパ腫は疾患の概念が新しいため, 治療法も確立されておらず, 施設により治療法は異なるのが現状であり, 今後は長期的な評価検討が必要と考えられた。
  • 中山 次久, 鴻 信義, 加藤 孝邦
    2004 年 47 巻 4 号 p. 237-242
    発行日: 2004/08/15
    公開日: 2011/03/18
    ジャーナル フリー
    前篩骨洞原発の稀な髄膜腫症例を経験した。症例は73歳男性で, 反復する鼻出血を主訴に当科を受診した。内視鏡下に右中鼻道の腫瘤を認め, またCT-scanでは前篩骨洞を中心とした腫瘍性病変と前頭蓋底の骨欠損像を認めた。このため副鼻腔腫瘍を疑い, 鼻内的に腫瘍の摘出術を施行した。腫瘍は周囲組織との癒着はなく, 内視鏡下拡大明視下に完全に摘出することができた。腫瘍摘出後, 前頭蓋底に骨欠損を認めたが, 脳硬膜は残存し, 髄液漏を認めなかった。術後の病理組織学的検査にて, 摘出した腫瘍は髄膜腫と診断されたため, 手術時の所見をふまえ, 本症例は前篩骨洞に発生した頭蓋外髄膜腫と考えた。現在, 術後7ヵ月を経過し, 再発を認めていないが, 今後も十分な外来経過観察が必要と考える。
  • 佐野 大佑, 池間 陽子, 中川 千尋, 松田 秀樹, 佃 守
    2004 年 47 巻 4 号 p. 243-247
    発行日: 2004/08/15
    公開日: 2011/03/18
    ジャーナル フリー
    今回我々は下咽頭を主病巣とする難治性咽頭潰瘍の1例を経験したので, 文献的考察を加えて報告した。症例は35歳の男性で当初右口蓋扁桃に潰瘍を認め, 両口蓋扁桃摘出術後は下咽頭左側壁に潰瘍が出現した。ベーチェット病, クローン病, 悪性腫瘍は否定的であり原因が特定できず, 2ヵ月以上治癒しなかったため難治性咽頭潰瘍と考えた。入院し局所療法を中心に治療し, 経過中咽頭から検出されたMRSAの除菌を契機に潰瘍所見は改善を認め, 現在は再発なく経過している。
    口腔咽頭に発生する治療抵抗性の潰瘍性病変の中に原因不明である難治性口腔咽頭潰瘍が存在する。難治性咽頭潰瘍はまれであり原因不明であるが, 病因に免疫異常の関与が考えられている。診断法は現状では確立されておらず, 除外診断が中心となり, その中でも口腔, 咽頭の潰瘍を伴う悪性腫瘍やベーチェット病等を否定する必要がある。治療法も確定したものがなく, 治療に難渋することが多い。本症例では対症療法に加え, 咽頭のMRSAの除菌により潰瘍の治癒が促進されたと考えられ, 局所の免疫状態を改善する意味でも, 細菌等による二次的な修飾に対する対処療法の重要性を感じた。
  • 嶋根 俊和, 油井 健史, 寺崎 雅子
    2004 年 47 巻 4 号 p. 248-252
    発行日: 2004/08/15
    公開日: 2011/03/18
    ジャーナル フリー
    後部副鼻腔は解剖学的に視神経をはじめ, 動眼神経, 滑車神経, 外転神経, 内頸動脈および海綿静脈洞などと近接しており, この部位の炎症やここに生じた嚢胞の圧迫により様々な症状が出現するため多くの患者が耳鼻咽喉科よりも脳神経外科や眼科を受診する。早期に視力障害を訴えて眼科を受診したにもかかわらず, 原因不明の視神経萎縮と診断され高度な視力障害を残しながらも通院治療を継続していた患者が, 検診で脳のMRIを撮影したところ巨大な蝶形骨洞嚢胞を指摘され, 視神経萎縮の原因が約3年後に判明した症例について報告する。嚢胞は蝶形骨洞から発生し左視神経を完全に圧排し右視神経にも近づいており上方では頭蓋底の骨の消失が認められ, 下方は鼻腔内にまで進展していた。本症例に対し内視鏡下鼻内副鼻腔手術を施行したが視力の改善は認められなかった
  • 千葉 幸子, 杉崎 正志, 田辺 晴康
    2004 年 47 巻 4 号 p. 253-259
    発行日: 2004/08/15
    公開日: 2011/03/18
    ジャーナル フリー
  • 松尾 光馬
    2004 年 47 巻 4 号 p. 260-266
    発行日: 2004/08/15
    公開日: 2011/03/18
    ジャーナル フリー
    ヒトヘルペスウイルスαヘルペス亜科に分類される単純ヘルペスウイルス1型 (herpes simplex virus type 1, HSV-1), 2型 (HSV-2), 水痘・帯状庖疹ウイルス (varicella-zoster virus, VZV) 感染症は皮膚科, 耳鼻科での日常診療においてしばしば遭遇する。その臨床型は様々であり, HSV感染か, VZV感染かで迷うこともしばしばみられる。HSVとVZVでは抗ウイルス薬の投与量は異なり, また, 皮疹の重症度, 腎障害の程度などによっても投与量, 投与方法の調整が必要となる。今回われわれは, 同ウイルスにおける臨床症状, それらに対する抗ウイルス薬投与法, 薬剤耐性, 今後の知見等について述べてみたい。
  • 尾尻 博也
    2004 年 47 巻 4 号 p. 267-269
    発行日: 2004/08/15
    公開日: 2011/03/18
    ジャーナル フリー
  • 北村 正樹
    2004 年 47 巻 4 号 p. 270-273
    発行日: 2004/08/15
    公開日: 2011/03/18
    ジャーナル フリー
  • 榎本 雅夫, 奥野 吉昭, 坂口 幸作, 垣内 弘, 加藤 寛, 藤木 嘉明, 大竹 隆利, 和田 光雄
    2004 年 47 巻 4 号 p. 274-281
    発行日: 2004/08/15
    公開日: 2011/03/18
    ジャーナル フリー
    精製長鎖炭化水素を成分とする鼻用クリーム (商品名 : 鼻スッキリ生活) は, 鼻前庭への塗布により, 鼻からのアレルゲン吸入を低下させる作用が期待される。大阪府と和歌山県の耳鼻咽喉科5施設に来院した通年性アレルギー性鼻炎患者38例を対象に, クロスオーバー法で, その有用性を検討した。その結果, 塗布群では, 塗布4日目から「くしゃみ」回数, 7日目から「鼻汁」量が有意に軽減した。「鼻閉」は若干軽減する傾向が認められた。このことより, 鼻用クリームの塗布は, マスク同様物理的にアレルゲンの鼻腔内への吸入を減少させ, 鼻アレルギー症状の緩和に役立つと考えられた。
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