耳鼻咽喉科展望
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48 巻, 3 号
選択された号の論文の12件中1~12を表示しています
  • 肉芽腫, 沈着症 (I)
    西山 茂夫
    2005 年 48 巻 3 号 p. 138-139
    発行日: 2005/06/15
    公開日: 2011/03/18
    ジャーナル フリー
  • 最新PET装置Allegroの使用経験とmulti-modality fusion画像
    佐藤 俊彦
    2005 年 48 巻 3 号 p. 140-146
    発行日: 2005/06/15
    公開日: 2011/03/18
    ジャーナル フリー
  • 宮原 裕
    2005 年 48 巻 3 号 p. 147-153
    発行日: 2005/06/15
    公開日: 2011/03/18
    ジャーナル フリー
    頭頸部癌患者における重複癌の発生率は比較的高く, とくに下咽頭癌における重複癌は30%以上である。しかも食道癌を同時ないし異時重複することが多く, 下咽頭癌治療時に早期食道癌が診断されることや, 逆に食道癌治療時に早期の下咽頭癌が診断されることも報告されるようになってきた。次いで中咽頭癌も重複癌を来す率は高い。そこで, 中・下咽頭癌患者における食道癌の重複について検討を行った。奈良医大における1986年から1999年までの下咽頭癌64例と中咽頭癌37例, 大阪府立病院における2000年以降の下咽頭癌25例と中咽頭癌5例を対象とした。下咽頭癌での重複癌は28例で食道癌は13例であった。既治療例が3例, 同時8例, 治療後2例であつた。中咽頭癌では重複癌は10例で食道癌は4例であった。同時2例, 治療後2例であった。中咽頭癌患者, 下咽頭癌患者で食道癌を重複した症例の飲酒指数 (Sake index) は非重複癌例に比して有意に高かった (p<0.01) 。
    中・下咽頭癌に対しては食道癌のスクリーニングはますます重要となるが, 喫煙, 飲酒歴のある高危険群においてはさらに加療後の定期的検索も重要である!
  • アリナミンテスト無反応, 不明確な反応の比較検討
    嶋根 俊和, 寺崎 雅子, 洲崎 春海
    2005 年 48 巻 3 号 p. 154-159
    発行日: 2005/06/15
    公開日: 2011/03/18
    ジャーナル フリー
    嗅覚障害を訴えて来院する患者の中には, アリナミンテストで無反応または反応が明確でないにもかかわらず, T&Tオルファクトメータで嗅覚脱失ではない症例が時に認められる。特にアリナミンテストに異常があると嗅覚障害は高度であり, 症状の改善は難しいと考えられている。そこで, これらの症例の臨床像を知るためにT&Tオルファクトメータで嗅覚脱失ではない症例 (認知平均嗅力損失値が5.5以下) においてアリナミンテスト無反応群と不明確な反応群との原因別分類や残存嗅素, 自覚症状, 治療成績について比較検討した。その結果両者には原因疾患, 残存嗅素, 自覚症状, 治療成績の面で同一視できない点が数多く認められた。また, アリナミンテスト無反応群と不明確な反応群は正常, 異常という分類をすると異常に属するのが現状である。アリナミンテストが異常だからといって治らないということではなく, 治療を行う価値は十分あるということが示唆された。
  • 宇田川 友克, 柳 清, 石井 彩子, 今井 透
    2005 年 48 巻 3 号 p. 160-166
    発行日: 2005/06/15
    公開日: 2011/03/18
    ジャーナル フリー
    多房性の術後性上顎嚢胞は診断, 治療をする上で難渋する疾患の一つである。今回我々は片側三房性以上の術後性上顎嚢胞9症例について検討した。診断の上では多房性嚢胞の正確な数や位置を把握する術前画像診断としてCTとMRIの併用が有効であった。また, 術程は内視鏡下鼻内手術単独症例が7例, 内視鏡下鼻内手術に経歯齦法を併用した症例が2例であった。術式の選択や予後を判定するために嚢胞の配列により直列型, 並列型, 混合型に分類した。固有鼻腔から離れた外側の嚢胞は術式に関係なく術後再閉鎖した症例が多かった。手術の注意点として, 骨性の嚢胞壁を鉗除中に多量出血した症例を経験したため, 手術時には上顎骨の変形に伴う動脈の走行変位を念頭に置く必要があると思われた。
    多房性嚢胞の問題点として, どの嚢胞が症状を発症しているのか判断が難しく, 我々はすべての嚢胞を開窓するようにしている。今回の症例検討では当院で施行した手術後に症状が再発した症例は今のところ経験しておらず, 多房性術後性上顎嚢胞の症状寛解のためには可能な限りすべての嚢胞に対して処置をすることが望ましいと考えた。
  • 丹羽 洋二, 石井 正則, 山崎 ももこ, 宇井 直也, 歌橋 弘哉
    2005 年 48 巻 3 号 p. 167-173
    発行日: 2005/06/15
    公開日: 2011/03/18
    ジャーナル フリー
    聴神経腫瘍3例について誘発耳音響放射 (transiently evoked otoacoustic emissions TEOAE) と歪成分耳音響放射 (distortion-product otoacoustic emissions DPOAE) の二つの耳音響放射 (otoacoustic emissions OAE) の測定を行い, 聴神経腫瘍と耳音響放射検出の関係につき検討した。3症例のうち2例に, 標準純音聴力検査で感音難聴を認めた当該周波数領域において, 耳音響放射が検出された。聴神経腫瘍における難聴の多くは内耳性難聴と後迷路性難聴が混在しており, 耳音響放射の発現の程度は一様でなく, 聴神経腫瘍と耳音響放射の検出の関連は, 意義はないとされている。しかしながら今回の症例のように耳音響放射を検出できた場合には, 後迷路障害も疑うことが可能であった。非侵襲性で簡便に行受る利点も考慮すれば耳音響放射は, 臨床的に有用な検査の一つと考えられた。
  • 蝶形骨洞への手術ルートの検討も含めて
    澤田 弘毅, 柳 清, 櫻井 裕, 今井 透
    2005 年 48 巻 3 号 p. 174-181
    発行日: 2005/06/15
    公開日: 2011/03/18
    ジャーナル フリー
    当科で経験した頭痛を伴う蝶形骨洞の粘膜嚢胞 (Retention cyst) の症例において手術によって症状の改善が認められた3症例を経験したので報告する。粘膜嚢胞は上顎洞に好発し稀に他の副鼻腔にも発生する。しかし通常は症状を認めないことが多いため手術は行われない。今回我々が経験した症例は3例とも頭痛を訴え, 副鼻腔CTにおいて片側の蝶形骨洞に嚢胞様の陰影を認めた。これらの症例に対してESSを行い蝶形骨洞を開放し, マイクロデブリッダーなどで嚢胞の吸引除去を行った。全ての症例で治療経過は良好であり, 頭痛は消失し, 副鼻腔CTにおいても再発は認めていない。
    以上から蝶形骨洞内の粘膜嚢胞が頭痛の原因ではないかと思われ, 頭痛を伴う同疾患に対しては手術的治療も念頭に置く必要があると考えた。あわせて蝶形骨洞へ到達するルートを嗅裂ルート, 上甲介ルート, 中鼻道前節骨洞ルート, 上鼻道後節骨洞ルートに分け, 蝶形骨洞単独病変に対しての手術選択の検討も行った。
  • 村下 秀和, 和田 哲郎, 飛田 忠道, 辻 茂希, 田渕 経司, 高橋 和彦, 原 晃
    2005 年 48 巻 3 号 p. 182-185
    発行日: 2005/06/15
    公開日: 2011/03/18
    ジャーナル フリー
    鼻前庭内に発生した血管平滑筋脂肪腫の1例を経験したので報告した。患者は56歳の男性で, 主訴は右鼻前庭部の腫脹であった。鼻腔腫瘍を疑い, 平成16年6月全身麻酔下に手術を施行した。右上歯肉頬粘膜飜転線上を切開すると, 鼻前庭上皮下に黄白色の比較的軟らかい孤立性の腫瘍を認め, これを全摘出した。摘出標本の病理検査では, 成熟脂肪組織を背景に, 比較的壁の厚い筋性血管とともに, その周囲には平滑筋細胞が認められた。以上より, 血管平滑筋脂肪腫と診断された。鼻腔内の血管平滑筋脂肪腫は我々の渉猟し得た範囲では自験例を含め, これまで14例であり, 鼻腔内発生は極めて稀と考えられた。症例は術後8ヵ月を経過しているが再発はなく, 経過は良好である。
  • 斎藤 博久
    2005 年 48 巻 3 号 p. 186-192
    発行日: 2005/06/15
    公開日: 2011/03/18
    ジャーナル フリー
    アレルギー疾患の発症に関わる遺伝子と環境因子の関与についてゲノム全体に存在する一塩基多型や網羅的遺伝子発現解析研究の成果を紹介した。仮説に基づく従来の研究手法とは異なるこれらのゲノムワイドな解析により, 疾患病態に関する新しい概念が次々と導入されている。アレルギー疾患に関するこのようなシステム解析手法は, 今後, 加速度的に発展し, 臨床にも応用されていくことであろう。事実, 一つ一つの分子を探求する時代は終わりに近づき, 21世紀はシステムバイオロジーの時代であるといわれている。
  • 尾尻 博也
    2005 年 48 巻 3 号 p. 193-194
    発行日: 2005/06/15
    公開日: 2011/03/18
    ジャーナル フリー
  • 口腔内崩壊錠
    北村 正樹
    2005 年 48 巻 3 号 p. 195-198
    発行日: 2005/06/15
    公開日: 2011/03/18
    ジャーナル フリー
  • 2005 年 48 巻 3 号 p. 199-206
    発行日: 2005/06/15
    公開日: 2011/03/18
    ジャーナル フリー
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