耳鼻咽喉科展望
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49 巻 , Supplement1 号
選択された号の論文の9件中1~9を表示しています
  • 勝井 則明, 澤 清美, 杉本 麻紀, 岩田 亮子, 真鍋 美智子, 喜多 英二
    2006 年 49 巻 Supplement1 号 p. 3-7
    発行日: 2006/08/15
    公開日: 2011/03/18
    ジャーナル フリー
    ネブライザーは院内感染における医原性因子となることが知られている。病棟で使用されている超音波式ネブライザーについて, 薬液槽中の吸入液の微生物汚染を調査したところ, サンプリングした吸入液の14%に高濃度汚染 (≧103CFU/ml) が認められ, 微生物汚染の原因として, 薬液カップの破損と, 患者唾液の蛇管から薬液槽への逆流が推察された。薬液カップを新品に交換すると共に, 唾液が蛇管から薬液槽へ逆流しないようにアダプターを取り付けることにより, 吸入液の高濃度汚染は6%に減少した。
  • 藤澤 利行, 濱崎 理佐, 中島 真幸, 鈴木 賢二, 小原 知美, 西村 忠郎
    2006 年 49 巻 Supplement1 号 p. 8-11
    発行日: 2006/08/15
    公開日: 2011/03/18
    ジャーナル フリー
    はじめにネブライザー療法は耳鼻咽喉科特有の治療法であり, 日常診療で頻繁に使用されている。それだけ使用する人数も多く汚染される危険性も高くなる。そこで今回我々は当院で使用されているジェット式ネブライザー及びユニットで使用するスプレー, 薬瓶などの湿性環境を中心に細菌・真菌検出について検討した。鼻ネブライザーからは現在の管理方法ではAcinetobacter spBacillus spなどの環境菌が検出され, フルタール製剤 (ディスオーバー (R) ) による消毒と殺菌灯に1日置き十分に乾燥させたところ, 再度検討したが細菌検出は明らかに少なくなった。のどネブライザー及びネブライザー以外のユニット周囲湿性環境での汚染は少なく, 現在の管理方法で問題のないものと思われた。
  • 有田 仁紀, 吉山 友二, 矢崎 知子, 千代田 健志, 田中 孝典, 角南 由紀子, 清水 郁, 長谷川 雅美, 浦江 明憲, 黒川 實, ...
    2006 年 49 巻 Supplement1 号 p. 12-19
    発行日: 2006/08/15
    公開日: 2011/03/18
    ジャーナル フリー
    吸入ステロイド療法では, 口腔内カンジダ症対策が重要である。吸入ステロイド薬は水に難溶であるため, 当然として用いてきた水による含嗽では口腔内残存薬物は除去し難いとされている。今回, ヒアルロン酸配合洗口液を用いた含嗽による口腔内残存薬物の除去効果を検討した。健常人5名を対象とし, 口腔内乾燥あるいはヒアルロン酸による湿潤で吸入ステロイド薬を散布した後に含嗽を行い, 含嗽液の薬物濃度を比較検討した。ヒアルロン酸の含嗽は水と比較して有意に多くの口腔内付着薬物が除去された。また, ヒアルロン酸による湿潤で除去量が有意に多いことが認められた。患者への服薬指導に際しては, 含嗽前の口腔内の保湿にも留意することを盛り込むことが有用と考えられる。総じて, 吸入ステロイド薬使用後の口腔内付着剤を除去するための含嗽方法をより科学的にし, 適正な含嗽方法を確立することの重要性を強調したい。
  • 西澤 芳男, 西澤 恭子, 吉岡 二三, 野坂 修一, 雨森 保憲, 谷垣 由美子, 永野 富美代, 山田 まゆみ, 平田 弥生, 安田 理 ...
    2006 年 49 巻 Supplement1 号 p. 20-31
    発行日: 2006/08/15
    公開日: 2011/03/18
    ジャーナル フリー
    気管支喘息 (BA) 患者50例を症状安定, 薬剤減, 生活指導後に, 無作為に2群化, 臭化オキシトロピウム (O) 吸入後, 最大吸気流量測定, EIF最大値を示すO吸入30分後, ブデゾニド (BUD) をターブヘラー (TH) で吸入する。各種呼吸機能, 自他覚症状 (SOS), 誘発喀痰で中末梢気道炎症因子を評価した。症状安定後, O吸入 (+) ・BUD吸入 (A群), O吸入 (-) BUD吸入 (B群) (各25例), 6ヵ月後O (-) →O (+), O (+) →O (-) とし, 再びBUD吸入を施行した。A群はB群に比較し, 有意に, (1) V75, V25などの呼吸機能, (2) 喘息スコアなどSOS, (3) 誘発喀痰好酸球数, エオタキシン値など末梢気道炎症因子が改善した。本結果はO先行吸入の気道拡張作用で, 最大吸気流量が改善し, 粉末吸入製剤BUD-TH吸入時の吸気流入量を改善, 十分量BUDが末梢気道に到達したためと考えられた。
  • 高野 頒, 藤ヶ谷 匠, 伊藤 正行
    2006 年 49 巻 Supplement1 号 p. 32-36
    発行日: 2006/08/15
    公開日: 2011/03/18
    ジャーナル フリー
    ナノ微粒子が気道を介して体内に侵入し, 気道疾患や心臓疾患などの慢性病の要因となることが動物を使用したいくつかの実験結果から推測されてきた。また, 最近の研究では, 50nm以下の超微粒子が鼻・気管・肺胞から脳内に輸送されることも, カーボン粒子をトレーサーとしてラットを用いた実験結果から明らかにされている。
    本研究では, ヒトおよびウサギの正常気道上皮細胞培養膜を用いて, 水酸化ランタン (2nm程度) をトレーサー粒子とし, 培養細胞膜への超微粒子の侵入の有無と経路に関する実験的検討を行った。正常ヒト細胞の場合には凍結1次継代細胞培養系を, またウサギ (白ウサギ雄) の場合には気管から分離された初代細胞培養系を用いた。フラスコ培養後, コラーゲンコートしたウェル上で3次元立体細胞培養を行い, 上皮粘膜の電気抵抗を測定しながら培養日数10日程度で微絨毛などの細胞分化を確認し培養膜を得た。アシングチャンバーに培養膜を挟み, トレーサー粒子を添加して培養膜におけるナノ粒子の透過性を調べた。実験結果から, 水酸化ランタンの超微粒子はタイトジャンクションを通過し, 細胞間隙に侵入することが明らかとなった。
  • 保手浜 勝, 竹森 利和, 平岡 哲也, 荻野 敏
    2006 年 49 巻 Supplement1 号 p. 37-40
    発行日: 2006/08/15
    公開日: 2011/03/18
    ジャーナル フリー
    【目的】43℃のエアロゾル, すなわち鼻局所温熱療法が鼻アレルギーの諸症状に有効であることについてはすでに多くの報告がある。今回家庭の浴室で48℃のミストを発生するいわゆるミストサウナの鼻アレルギー等の鼻閉に対する効果を検討した。
    【対象および方法】10名の鼻アレルギー患者を対象に, ミストサウナ入浴 (10分) と通常の40℃の入浴の鼻閉に与える効果をVASおよびacoustic rhinometry (AR) により比較した。なお, 全例別の日時に両方の入浴および測定を行っている。
    【成績および考察】通常入浴では, 出湯直後のみVASで鼻閉の改善がみられたが, acoustic rhinometryによる鼻腔容積の有意な増加はみられなかった。それに対し, ミストサウナではVASにおいてもacoustic rhinometryにおいても鼻閉の改善は30分以上持続し, 90分後においてもミストサウナは通常入浴に対して有意に鼻閉改善効果がみられた。このようにミストサウナは従来の鼻局所温熱療法と同様の効果がみられ, これを用いた毎日の入浴は鼻アレルギーの症状改善に有用と思われた。
  • 服部 玲子, 角田 貴継, 湯田 厚司, 竹内 万彦, 間島 雄一
    2006 年 49 巻 Supplement1 号 p. 41-45
    発行日: 2006/08/15
    公開日: 2011/03/18
    ジャーナル フリー
    局所吸入ステロイド薬は速効性があり, 短期間使用による副作用がほとんどみられないことよりスギ花粉症治療に適している薬剤である。しかしスギ花粉症の症状は鼻のみでなく眼症状が出現するため, 鼻症状のみの制御ではQOLの低下を抑えられないことが予想される。そこで2005年春に当科を受診したスギ花粉症患者25名のうちプロピオン酸ベクロメタゾン点鼻単独使用群11名, プロピオン酸ベクロメタゾンとロラタジン併用群14名とし, アレルギー日記から各臨床症状の比較検討を行った。くしゃみ発作, 〓鼻回数, 鼻閉の程度, 目のかゆみ, symptom score, medication score, symptom-medication scoreで両者間に有意差を認めなかったが, 観察期間を通じて軽症に経過したことより, プロピオン酸ベクロメタゾンはスギ花粉症治療に有用であると考えられた。
  • 石橋 悟, 日原 房雄
    2006 年 49 巻 Supplement1 号 p. 46-50
    発行日: 2006/08/15
    公開日: 2011/03/18
    ジャーナル フリー
    時代の変遷により, ネブライザー機器を取り巻く環境が変化しており, 安全な医療を行うためにも新たな対応が求められてきている。現在の課題は病院機能評価に基づくネブライザー機器のメンテナンス方法の提案, 院内感染防止への取り組み意識の向上であると考える。
    より安全で有効なネブライザー療法を行う上で, ネブライザー機器の保守・点検は重要である。院内感染の視点から, 内部ホース, 外部ホース, ネブライザー球の消毒は定期的に行う必要がある。
  • 大越 俊夫, 大木 幹文, 持木 茂樹
    2006 年 49 巻 Supplement1 号 p. 51-56
    発行日: 2006/08/15
    公開日: 2011/03/18
    ジャーナル フリー
    ネブライザー溶液の汚染・感染について検討したので報告する。
    ネブライザーの薬液汚染の原因は, (1) 薬液作製時・保管時の汚染, (2) 吸気および外部ホース, 内部ホースなどネブライザー機器の汚染によるもの, (3) 患者からの逆流による汚染が考えられる。
    超音波ネブライザー1台, 大型薬液内蔵型ジェットネブライザー2台について検討した。
    その結果,
    1. 作製時の薬液は3施設とも細菌は認められなかった
    2. 使用前では大型薬液内蔵式ジェットネブライザー, 超音波ネブライザーともに溶液作製時および空打ち後の検査でも細菌は認められなかった。
    3. 大型薬液内蔵式ジェットネブライザーにおいて患者使用後の外部チューブ, 内部チューブ, 薬液槽とも細菌は検出されなかった。
    4. 超音波ネブライザーにおいて患者使用後の外部チューブから細菌は検出されなかったが, 薬液槽残液からブドウ糖非発酵グラム陰性桿菌が検出された。
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