耳鼻咽喉科展望
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50 巻 , Supplement3 号
選択された号の論文の6件中1~6を表示しています
  • 高野 頌, 西田 尚弘, 伊藤 正行, 兵 昇, 間島 雄一
    2007 年 50 巻 Supplement3 号 p. 103-108
    発行日: 2007/08/15
    公開日: 2011/03/18
    ジャーナル フリー
    自然口呼吸の場合, 微小な吸入粒子はヒト上気道において沈着率が低いことが知られている。しかし, 比較的大きな粒子の場合には, 口腔での粒子沈着によって, 結果的に喉頭部位での粒子沈着率は低下する。しかし, この粒子沈着への粒子径依存性については+分に明らかにされていない。そこで本報では, 口呼吸において, 吸気のように一方向の定常流で, 吸気流量を9, 25, ならびに50L/minと変化させたときの粒子沈着特性の変化を数値的に解析した。既存の沈着実験結果との比較検討を行ったところ, 5~20μmの質量基準空気力学径をもつ粒子の沈着特性は, 一方向流れの定常流と自然呼吸の非定常往復流 (高野, 他, 2006) でともにほぼ同様の粒子径依存性を示すことが明らかとなった。
  • preliminary studyから
    浜崎 理佐, 藤澤 利行, 中島 真幸, 鈴木 賢二
    2007 年 50 巻 Supplement3 号 p. 109-112
    発行日: 2007/08/15
    公開日: 2011/03/18
    ジャーナル フリー
    現在承認されている術後感染予防薬はなく耳鼻咽喉科においても術後感染予防の抗菌薬投与は主治医の裁量にゆだねられ, 手術の汚染度により, -単回投与から7日間ほどの投与が選択され, 手術部位や侵襲の程度によりさまざまな投与経路が選択されている℃今回われわれは準汚染手術である副鼻腔炎術後の感染予防につき前試験的に検討した。術後の感染予防薬として塩酸セブメノキシム (Cefmenoxime Hydroxychloriade : CMX) ネブライザーのみを使用し, 術後感染が生じるか否かを検討した。検討項目としては, 自覚的症状および他覚的所見 (SIRSの診断基準) を用いた。今回前試験的検討のため6例のみ検討したが, 術後感染症を示した症例はなかった。ただし6例のみの検討で断言することは危険であり, さらに例数を増やし, 抗菌薬使用例との無作為比較試験が必要である。
  • 大川 智子, 白川 清吾, 矢崎 知子, 吉山 友二, 菅家 甫子
    2007 年 50 巻 Supplement3 号 p. 113-128
    発行日: 2007/08/15
    公開日: 2011/03/18
    ジャーナル フリー
    国内外を間わず喘息は増加の傾向にあり, 発症年齢も低下傾向にある。エアロゾル療法は有用であるものの, 小児が吸入器を使用する場合にアドビアランスの低下が見られる。今回, 薬剤師が小児の外来吸入療法指導に積極的にかかわり, 正確な吸入操作に限らず, 喘息に関する病識や薬識, 日常生活などについて患者本人にも対面指導することで, 適正な薬物療法を継続でき, より良い喘息の治療・管理が営まれるようにしたいと考えた。小児及びその保護者に対する吸入療法指導により, 吸入手技, 喘息治療及び治療薬の理解度, QOL, ピークフロー値, 治療点数などほぼ全ての調査項目で改善が認められた。特に注目されることは, 小児患者自身に繰り返し指導し, 働きかけることで, 医療スタッフに対する親近感・信頼度が増し, 小児においても患者自身が喘息を理解し, 治療を納得できることで, 喘息の治療・管理がより適切にできるようになると確信できたことである。
  • 松根 彰志
    2007 年 50 巻 Supplement3 号 p. 129-132
    発行日: 2007/08/15
    公開日: 2011/03/18
    ジャーナル フリー
    温熱エアロゾル療法はスチーム吸入とも呼ばれ, 蒸留水を43℃に加熱したエアロゾル粒子を用いる。1980年代から1990年代にかけて, 鼻副鼻腔炎に対する一種の理学療法として耳鼻咽喉科領域に取り入れられた。この間, 特にアレルギー性鼻炎に対する臨床効果については, 種々のエビデンスが報告されている。温泉やサウナ療法, 嗅覚刺激療法などとも複合した様式で, また, 健康増進や予防的な観点も取り入れて応用範囲を広げていくことが期待される。
  • オーダーメイド療法
    内藤 健晴
    2007 年 50 巻 Supplement3 号 p. 133-137
    発行日: 2007/08/15
    公開日: 2011/03/18
    ジャーナル フリー
    咽喉頭エアロゾル療法は耳鼻咽喉科の日常診療において, かなりの範囲を占める重要な治療法であるが, 最近, 様々な制限を受けるようになり, 今後もこのまま繁用できるかどうか危惧されるところでもある。そこで今回, 現状の新展開として, 特発性喉頭肉芽腫, 喉頭アレルギーへのステロイド咽喉頭吸入療法の応用, また, 将来展望 (未来の夢) として, 咽喉頭粘膜に効率よく沈着し感染防止機能が備わった携帯用小型吸入機器の開発, 漢方薬の咽喉頭吸入療法, 咽喉頭エアロゾルによる予防接種, 喉頭アレルギーの免疫療法, 早期咽喉頭悪性腫瘍治療, 嚥下障害治療の可能性について紹介した。
  • 抗菌薬の開発
    大野 伸晃
    2007 年 50 巻 Supplement3 号 p. 138-141
    発行日: 2007/08/15
    公開日: 2011/03/18
    ジャーナル フリー
    副鼻腔炎に対するネブライザー療法は, 耳鼻咽喉科臨床の場において広汎に行われる治療のひとつであり, 中鼻道開大処置とあわせて行うことが有効とされている。一方で実際の疾患に対する有効性についての確固たるエビデンスは未だ少なく, 新規薬剤の開発も臨床治験での様々なハードルから進行していないのが現状である。一方, 近年薬剤の投与経路として, DDS (Drug delivery system) が注目を集めている。ネブライザー療法では鼻粘膜および副鼻腔粘膜局所への薬剤送達が可能であるため, 経口や静脈投与と比べてより高い臨床効果が期待できる。さらにはナノテクノロジーにより粒子自体の形状をデザインすることで, 効果をより効率よくかつ持続させることも可能となりうる。これらの技術を用いた “新しいネブライザー抗菌薬” について文献的考察を含め検討した。
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